母と娘、喋るフクロウが織り成す幻想的な物語、映画『マチルド、翼を広げ』

映画『マチルド、翼を広げ』が、1月12日から東京・新宿シネマカリテほか全国で順次公開される。

フランス・パリが舞台の同作の主人公は、情緒不安定な母に振り回され、学校でも孤立している9歳のマチルド。母が連れてきた言葉を話せる小さなフクロウと友達になり、幸せな時間を過ごすマチルドだが、再び母の起こす騒動に巻き込まれていくというあらすじだ。原題は『Demain et tous les autres jours』。

監督のノエミ・ルヴォウスキーは前作『カミーユ、恋はふたたび』がフランスで90万人を動員し、女優としては『セザール賞』に6度ノミネートされている。同作では監督を務めながら母役を演じ、自らの子供時代を詩的な表現で紡ぐ。マチルド役を同作が初演技となったリュス・ロドリゲス、マチルドを優しく見守る父役をマチュー・アマルリックが演じている。

公開初日となる1月12日には2018年に全国公開し、2か月のロングランを記録した映画『少女邂逅』の枝優花監督を迎えたトークイベントを開催予定。フクロウやフランス関連のカフェ、ベーカリーなどとのコラボレーションも続々と決定している。また枝監督をはじめ、林家木久蔵、豊田エリーら著名人のコメントと予告編、本ビジュアルも公開されている。枝監督は「違う者同士が互いに明日を生きるために共存することへのもがきや訴えだった」とコメント。

青野賢一のコメント

人生が詩を作り、詩が人生を導いて、明日がやってくる。この慈愛に満ちた家族(とフクロウ)の物語は、詩情溢れる映像と溶け合って、心に残る一本となった。嬉しいときに見せるマチルドの表情がたまらなく愛おしい。

枝優花のコメント

この映画は、世間とズレてしまっている母と、フクロウと喋ることができる娘の単なる可愛い話ではない。ある瞬間から愕然とさせられる。違う者同士が互いに明日を生きるために共存することへのもがきや訴えだった。

小川紗良のコメント

幼い心にも孤独があったこと、そして孤独に抗う魔法をたくさん持っていたことを、この映画を観ていると思い出す。明日が来るのが不安な夜に、「いい日になるさ」と語りかけてくれるフクロウが、きっと私にもいた。

金原瑞人のコメント

子どもが主人公だけど、思い切り大人むけの映画。フクロウがしゃべるファンタジーだけど、思い切りリアルな映画。そして最後をしめくくるのは、映画にしかできない魔法!

小柳帝のコメント

『マチルド、翼を広げ』は、フランチシェク・ヴラーチルの『鳩』やケン・ローチの『ケス』の系譜に連なる、孤独な子どもと鳥の心の交流を描いた映画だ。そして、マチルドは、『カミーユ、恋はふたたび』で高校生時代を二度生きたカミーユ(ノエミ・ルヴォウスキー)の子ども時代であり、『バード・ピープル』でスズメに化身したオドレー(アナイス・ドゥムースティエ)の子ども時代でもあるだろう。

豊田エリーのコメント

どれだけ振り回されても、ママのことが大好きなマチルド。愛は時に呪縛のよう。フクロウの声に耳を傾け、死者にも心を感じる彼女は、小さな体で大きな世界と対峙する。胸がチクっとして、愛おしい。

林家木久蔵のコメント

マチルド大変だったね。でも私はアナタが羨ましい。だって神の従者フクロウと話が出来るんだもの。私もいつかウチのフクロウとしゃべりたい。人生持つべきものはお袋さんとおフクロウ。

作品情報

『マチルド、翼を広げ』

2019年1月12日(土)から新宿シネマカリテほか全国で順次公開
監督:ノエミ・ルヴォウスキー 脚本:ノエミ・ルヴォウスキー、フロランス・セイヴォス 出演: リュス・ロドリゲス ノエミ・ルヴォウスキー マチュー・アマルリック アナイス・ドゥムースティエ 配給:TOMORROW Films.、サンリス
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