映画『his』に山崎ナオコーラ、はるな愛、雁須磨子らコメント&イラストも

今泉力哉監督の映画『his』に寄せた著名人からのコメントとイラストが到着した。

1月24日から公開される『his』は、周囲にゲイだと知られることを恐れ、東京から田舎にやってきた主人公の井川迅と、ゲイであることを隠しながら女性と結婚し家事、子育てに励む日比野渚が13年ぶりに再会したことをきっかけに、親権獲得や周りの人々への理解を求めて奮闘する姿を描いた作品。迅役を宮沢氷魚、渚役を藤原季節が演じる。

今回コメントを寄せたのは、山崎ナオコーラ、はるな愛、堀尾正明、溝口彰子、七崎良輔。また雁須磨子、はるな檸檬、小池田マヤは登場人物や作中のシーンを描いたイラストを寄せた。

山崎ナオコーラのコメント

「L G B T Qを描く物語」といった安易なところに落とし込まず、ひたすら登場人物ひとりひとりの心のひだを描き切っている快作。子どものことをみんなが考えていて、切ないけれど、未来が見える。

はるな愛のコメント

ただただどこにでもある日常。その地域の毎日の姿の中に人間と人間が愛しあう姿、それを歪だという考えをもてるでしょうか?人間が人間を好きになるシンプルな無駄が一切ない物語。主人公が言った「ただなんとなく会いたかった」この言葉から始めてもいいんじゃないでしょうか?

堀尾正明のコメント

LGBTQは現在頭では理解されてきている。しかし、いざ自分の息子や娘の相手や友人がそうだとしたら果たして納得できるだろうか。人間愛の理想と裁判シーンのギャップが、見事に演出されている。
私の中のずるさや偏見を見せつけられた作品。

溝口彰子のコメント

『ムーンライト』、『ある少年の告白』など、現実のホモフォビアを認識した上で、それを乗り越えるヒントを具体的に示す映画を異性愛者のクリエーターが作る。
そんな時代が日本映画にも到来したことを告げる作品。

七崎良輔のコメント

日本に暮らす僕たちは今、考えなくてはならない時期にきている。
常識とはなにか。幸せとはなにか。この作品の良さはそういった社会的なテーマだけではなく、全てのシーンの美しさだ。
背景も、セリフの一つ一つも、懐かしくて温かい。優しさに思わず涙が出た。ありがとう、そらちゃん。

 

作品情報

『his』

2020年1月24日(金)から新宿武蔵野館ほか全国で公開
監督:今泉力哉 脚本:アサダアツシ 音楽:渡邊崇 主題歌:Sano ibuki“マリアロード” 出演: 宮沢氷魚 藤原季節 松本若菜 松本穂香 外村紗玖良 中村久美 鈴木慶一 根岸季衣 堀部圭亮 戸田恵子 上映時間:127分 配給:ファントム・フィルム
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