イケアが家事負担の不平等について対話を促すゲーム「FiftyFifty」を発表

イケア・ジャパンが、本日3月8日の国際女性デーにあわせて家事の平等に関する対話を促すゲーム「FiftyFifty」の日本語版を発表した。

OECD(経済協力開発機構)によれば家事は女性が多くを負担しており、無報酬での家族の世話や家事において女性が担う負担は世界全体で男性の最大3倍に上るという。Womens Budget Groupの調査によれば、新型コロナウイルスの影響によって家で過ごす時間が増えたことにより、家事負担のジェンダー不平等はいっそう顕著になっているとのこと。

「FiftyFifty」は人間関係を専門とする心理療法士ジェニー・ミラーの協力のもとで開発。「家事に費やす時間は一週間にどれくらい?」「1か月間休みを取れるとしたら、家事と仕事どちらを休みたい?」といった質問を通じて、家庭内での役割や見えない家事に光をあて、パートナーとの対話を促す。イケア・ジャパンの公式Instagramのストーリー機能で無償提供される。

ジェニー・ミラーは「FiftyFifty」について、「すべてが最も上手く行っているときでさえ、家事の分担は難しく、パートナーの間に不要なストレスを生みかねない問題です。これに外出自粛に伴う在宅勤務や自宅学習が加わり、状況はさらに悪化しています。また家族の世話に関しては依然として女性がより多くを負担しており、パートナーがどれほどの期間を共に暮らしてきたかにかかわらず、その関係の多くにストレスをもたらしています。FiftyFiftyは、性別を問わず私たちすべてにとって、家庭生活を見直すと共に立て直す手段となる『一時停止』ボタンの役割を担います。多くの場合、不公平を解決する最初の一歩はオープンで正直な対話だからです」と述べている。

IKEA RetailのEquality, Diversity & Inclusion担当グローバル責任者であるピーター・リストは家庭内での責任分担の偏りについて、「家での平等の欠如が女性の経済的立場に直接的に影響し、女性が持つ可能性を損なっていることは従来から知られてきました。新型コロナウイルスのパンデミックはこれまでも男女間に存在してきた不平等をさらに悪化させており、家庭内での女性へのエンパワーメントの重要性がかつてなく高まっています。イケアが事業を営んでいる主な国の女性の3分の1は、家庭内で男性よりも多くの家事を負担しなければならないことにより、自らのキャリア育成が妨げられていると述べています。私たちはイケアの店舗内に留まらず変化を生み出すことを期待しているすべてのお客さまのため、この不平等なバランスへの対処において自らの役割を果たさなければなりません。家庭内での平等の高まりは、社会での男女間の平等の高まりを意味するからです」と語っている。

イケア・ジャパンのウェブサイトでは、国際女性デーにあわせた特設ページも公開。日本のジェンダー平等に関する意識についてのインフォグラフィックを発信している。

さらにスウェーデン出身のシンガー、ザラ・ラーソンとコラボレーションを実施。ラーソンがFiftyFiftyを紹介する動画が公開されている。ラーソンはジェンダーの不平等について、「女性アーティストとして、私は音楽業界における不平等の影響を日々感じています。音楽が未だに男性優位の業界であることについて、知らない方も多いかもしれません。そのほかの場所でも、不平等が見過ごされていることも多々あるかと思います。女性が男性と同じように成長し成功できる社会への道のりはまだ長いといえます。第一歩として、まず自分の家や生活、人間関係から始めなければなりません。だからこそ、より平等な日々の実現に取り組むイケアが、私は国際女性デーの最高のパートナーだと感じています」とコメント。ラーソンが出演する国際女性デーのオンラインライブは日本時間3月9日4:00からYouTubeで配信される。

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