「人間まるだし」ドキュメンタリー映画『ラプソディ オブ colors』5月公開

映画『ラプソディ オブ colors』が5月29日から東京・ポレポレ東中野ほか全国で公開される。

ドキュメンタリー映画『kapiwとapappo ~アイヌの姉妹の物語~』で民族の中の個人を描いた現役タクシードライバーの佐藤隆之が監督を務めた同作は、障がいがある人、ない人、グレーな人たちの十人十色な「生」がほとばしるバリアフリー社会人サークル「colors」の500日を切り取った「人間まるだし」のドキュメンタリー。頚椎損傷と脳の血腫による障がい者であり、DET(障害平等研修)のトップファシリテーターとして活動する石川悧々(colors)、NPO法人の理事長・中村和利らが出演する。

今回の発表とあわせてキービジュアル、予告編、出演者と監督のコメントが到着した。

佐藤隆之監督のコメント

撮影開始当初の旗印は【アンチ感動ポルノ】だった。障害当事者や深く関わる人達は皆それに賛同してくれた。ほとんどの人たちがいわゆる【感動物語】に仕立て上げられることに抵抗感を感じていたのだ。
しかし、撮影を進めるうちにそんな旗印は私の中で次第に薄らいできた。眼の前の現実があまりに面白く、また予想以上の展開になって、そして私自身がその波に飲み込まれていったから。
2年弱の撮影と約1年の編集作業は平坦な道のりではなかった。ある出演者は編集後になって出演を拒絶し連絡がとれなくなった。またある聾の人には意図や計画をうまく伝えることができず、悔しさと自責に苛まれた。完成した作品も劇場公開が決まるまでには紆余曲折があった。意図せぬままにすべてがあるがままに流れ、その波に乗れたのは幸運としか言いようがない。その幸運はこの映画を観る人にもきっと繋がっていくと思う。

石川悧々のコメント

「生きてる意味はなんだろう?」と、誰しも一度は自問するだろうが、それは障害者の場合には自問だけではなく、赤の他人から言われたりもする。
健常者も障害者も「colors」の中で一緒になってゴチャゴチャと遊び、そして、その人たちの生活までも撮ったこの映画は、輝きと強さと、同時に非情な残酷さがあふれ出している。
「障害者を応援しよう」という映画を見慣れた皆さんには大変ショッキングな内容だが、それも含めて全部が現実だ。
そんな丸裸のリアルを目の当たりにしたら、皆さんの心は必ず震える。そしたら「生きてる意味」の謎がちょっとは解け、障害者にその問いかけをするってことが何なのか、解るかもしれない。
自分を楽しむことの天才と、生きてることへの意味付けの天才が、この映画の中に何人も出てくる。
それは思うよりも楽で簡単に出来ることなんだと、この映画を観て感じてもらえたならば、私も映画の中で全てを丸裸にされた甲斐がある。

作品情報

『ラプソディ オブ colors』

2021年5月29日(土)からポレポレ東中野ほか全国で公開
監督・撮影・編集:佐藤隆之 出演: 石川悧々 中村和利 新井寿明 上田繁 Mayumi 上映時間:108分 配給:太秦

関連リンク

  • HOME
  • Movie,Drama
  • 「人間まるだし」ドキュメンタリー映画『ラプソディ オブ colors』5月公開

Special Feature

Crossing??

CINRAメディア20周年を節目に考える、カルチャーシーンの「これまで」と「これから」。過去と未来の「交差点」、そしてカルチャーとソーシャルの「交差点」に立ち、これまでの20年を振り返りながら、未来をよりよくしていくために何ができるのか?

詳しくみる

JOB

これからの企業を彩る9つのバッヂ認証システム

グリーンカンパニー

グリーンカンパニーについて
グリーンカンパニーについて