渡辺あや脚本×須藤蓮監督・主演の映画『逆光』7月から尾道先行公開

映画『逆光』が7月17日から広島・尾道で先行公開される。

1970年代の夏の尾道が舞台となる同作は、『ワンダーウォール~京都発地域ドラマ~』『ワンダーウォール 劇場版』の脚本を手掛けた渡辺あやと主演を務めた須藤蓮が企画したオリジナル作品。大学の先輩・吉岡に好意を抱く22歳の晃は、自身の実家に招いた彼を退屈させないために、幼なじみの文江、少し変わった性格のみーこを誘うが、みーこに熱い眼差しを向ける吉岡に気付き、悩むようになるというあらすじだ。

主人公の晃役を須藤蓮が演じ、自ら監督を務める。吉岡役に中崎敏がキャスティングされているほか、富山えり子、オーディションで選出された木越明らが出演する。音楽を大友良英、エグゼクティブプロデューサーを小川真司が担当。渡辺と須藤は、『ワンダーウォール~京都発地域ドラマ~』『ワンダーウォール 劇場版』で尾道を訪れたことがきっかけとなって『逆光』を着想したとのこと。

また本日5月13日からMotion Galleryでクラウドファンディングプロジェクトが始動。須藤は「広島県尾道市で撮影された本作の上映を尾道からスタートします。つまり『地方から東京へ』という配給展開を実現することで、新たな映画体験の可能性を掘り起こしたい。そのための自主配給の資金を募るプロジェクトです。ご協力の程、よろしくお願いいたします」と呼びかけている。

須藤蓮のコメント

この度、初めて映画を撮りました。企画の立ち上げからお金の計算まで、全て自分達でやるんだ!と意気込んで始めたものの、まさに「言うは易し、行うは難し」、その大変さは想像をはるかに上回るものでした。正直なめてました。
一方で、ただただ自分の感覚と仲間たちの才能を信じながら突き進んできたこの数ヶ月、鬱屈していたエネルギーがぐるぐると循環し、満身創痍になりつつも物を作る喜びを噛み締めた時間は、まさに青春そのものでした。僕は自他共に認めるお喋り男なのですが、いざ作品について説明を求められると急に一つとして言葉が出てこなくなることに、自分でびっくりしています。なぜ、このあらすじなのか、時代設定なのか、カメラワークなのか、そもそもなぜ尾道で撮ったのか。どんな質問にも「どうしてもそうしたかったから」としか答えようがなく、それはちょうど恋心を説明できないようなものなのかもしれないと思っています。
言葉にならない僕の宝物、「逆光」をぜひ劇場で観ていただけたら嬉しいです。

中崎敏のコメント

この作品のイン前、監督須藤蓮は「衣装、ロケ地、撮り方全部 最高のものを用意してあるので絶対に魅力的に撮ります」と力強く言ってくれました。その真っ直ぐな目と愚直なまでの行動力は疑念を生む一切の隙を許さず、自分のみならず周りを惹きつけて更にポテンシャルを高めました。その言葉通り、細部までこだわり抜いた絵作りは画面に映る全てのものに光を当てその物の持つ生来の輝きを何倍にも膨らませます。大人になるにつれて陰の部分に物事の本質を見るようになりがちでしたが、それは光の当たる部分に魅せられているという大前提があってこそというのを思い出させてくれました。須藤蓮の初監督作品、五感をフルに使ってお楽しみください。

渡辺あやのコメント

一度でいいから、どこからの依頼でもなくなんの企画会議も通さず、ただ純粋に「作りたい」という理由で作品を作ってみたいものだと思いながら、そんな自由は叶わぬ夢だと長らく諦めていました。
ところが去年、突如「よし、そういうのを作るぞ」と思いたったのは、やはり緊急事態宣言下という、あらゆる仕事が吹っ飛び、日常がすべて崩壊したような時間の中で、それはかつてなく切実な、作家としての生存本能のような衝動だったと思います。
そうして須藤蓮監督とお互いの持続化給付金を持ちよって、若い役者やスタッフたちに声をかけ、ただ「自分たちが作りたいものを作る」ことを唯一のルールとして、この世に生まれてきたのがこの「逆光」です。
闇の中にみずから土を持ち上げて芽吹く緑が時々底知れぬ力を見せてくれるように、本作もその完成に至るまでの過程の中で、びっくりするような希望の景色を私にたくさん見せてくれました。
本作のそんな生命力が、これから誰かの心に「生きたまま届く」ことを夢みて、ワクワクしております。

小川真司エグゼクティブプロデューサーのコメント

「逆光」のラッシュを初めて見たときの印象は鮮烈だった。正直、須藤蓮がここまでちゃんと監督できるとは想像してなかったので、編集で意見を求められたときにはかなり真剣に応えてアドバイスした。結果、その流れで公開の手助けをすることになったわけだ。しかし何やらこれは必然だったように思えて仕方ない。繊細に構築された作品世界に魅力があったというのももちろんあるのだが、コロナ禍に遭った時代の節目にあたる今、「匂い」や「手触り」を主たる豊穣さとする「映画」を持続可能にするために、制作から公開までまるっとリノベーションしようという「映画ゲリラ」と呼びたくなるような無謀な志がこんなところから出てきたのかという発見に心が躍ってしまったのだ。「逆光」は時代に逆行しているようで逆行していない。それを証明できるのは、私と同じように時代に差し込まれる光を待ち望んでいる映画ファンなのだと信じている。同志よ、来れ!

作品情報

『逆光』

2021年7月17日(土)から尾道で先行公開、全国で順次公開
監督:須藤蓮 脚本:渡辺あや 音楽:大友良英 出演: 須藤蓮 中崎敏 富山えり子 木越明 SO-RI 三村和敬 河本清順 松寺千恵美 吉田寮有志 上映時間:62分 配給:FOL
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