体のパーツをシリコンで製作する「エピテみやび」の『エピテーゼ展』開催

エピテみやびの展覧会『エピテーゼ展』が10月3日まで東京・銀座のヴァニラ画廊で開催されている。

エピテーゼは体の一部が先天的に無い、もしくは病気や事故などで体の一部を失った人の機能をサポートする義手や義足とは違い、美的側面に焦点を当てた身体的な装具。18世紀末に誕生した当時は磁器、ゴム、セルロイド、ゼラチンなどで制作されていたが、1945年以降はシリコンを中心に制作されている。身体的な状況とあわせて精神的にも深く意味をもたらす装身具として欧米では一般的に使用されており、日本でも少しずつ広まりつつあるという。

エピテーゼの制作所エピテみやびの全面協力のもと開催される同展では、エピテーゼそのものに加え、ユーザーと製作者にも焦点を置き、その社会的意義を広く俯瞰する。オンラインによる事前予約制。

田村雅美(エピテみやび)のコメント

私がエピテーゼと出会ったのは、歯科技工士として渡米し社内研修で訪れた大学病院でした。元兵士であろう、左の目、耳、頬を失くした20代後半の男性に「リアルなマスク」を製作していたのを目撃したときでした。
当時の私は事故や病気で外見が変わってしまっても、病院へ行けば全て元通りになると思っていましたし、エピテーゼを利用するのは戦争のある国の出来事だけだと思っていました。

しかし帰国後、友人と再会したときに、乳がんで左の胸を全部失い、手術後の大きな傷跡により、肉体的にも精神的にも辛く、大好きだった温泉へ行けなくなり、その後うつ病を発症したと聞かされました。そして病院では「命が助かったのだから外見は気にしないように」と。この一言が彼女に重くのしかかっていました。
身体の一部が無くなるという事の精神的ダメージと、見た目による社会的な壁を深く実感した出来事でした。一番つらいであろう本人に身体的状況に即した情報が届いていないことに疑問を感じ、自分の持っているスキルによって、友人や友人と同じように悩まれ、困っている方を笑顔にすることができるのではないかと思い、一念発起しエピテーゼを製作するという道へと進みました(歯科技工士のスキルとエピテーゼ製作スキルは似ている部分があります)。

私が目指すエピテーゼは、体の一部を失った方が、自らの身体にコンプレックスや違和感なく、おしゃれに魅せることができるファッションアイテムとしての装身具です。

ギャラリーで個展を開催する理由も、一人でも多くの方にエピテーゼの存在を知ってもらい、身近に感じ、メイクやファッションと同じように、おしゃれの一つとして楽しんで欲しいと願っているからです。

イベント情報

『エピテーゼ展』

2021年9月28日(火)~10月3日(日) 会場:東京都 銀座 ヴァニラ画廊 展示室AB 時間:平日12:00~19:00、土、日曜、祝日12:00~17:00 料金:800円
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