レポート

バレーボウイズら、5組が共演。ピュアな音楽が鳴り響いた夜

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天野史彬
撮影:垂水佳菜 編集:中田光貴(CINRA.NET編集部)
バレーボウイズら、5組が共演。ピュアな音楽が鳴り響いた夜

静かな熱量を見せるステレオガールは、新たなロックヒーローとなることを予感させる

4番手に登場したのは、ステレオガール。2014年に高校の軽音楽部で結成され、去年はオーディションを勝ち抜き『SUMMER SONIC』への出演も果たした5人組だ。

ステレオガール(すてれおがーる)<br>都内の高校の軽音部で結成。平均年齢19歳。2018年より本格的に活動を開始。2018年6月にミニアルバム『ベイビー、ぼくらはL.S.D』をリリースし、各CDショップで取り上げられ度重なる再入荷を繰り返すなど、一部の音楽ファンの間で話題を呼ぶ。同年8月に開催された『出れんの!?サマソニ!?』オーディションでは3000組以上の応募の中から『SUMMER SONIC 2018』RAINBOW STAGEへの出演や、10代限定フェス『未確認フェスティバル』にて準グランプリを獲得。
ステレオガール(すてれおがーる)
都内の高校の軽音部で結成。平均年齢19歳。2018年より本格的に活動を開始。2018年6月にミニアルバム『ベイビー、ぼくらはL.S.D』をリリースし、各CDショップで取り上げられ度重なる再入荷を繰り返すなど、一部の音楽ファンの間で話題を呼ぶ。同年8月に開催された『出れんの!?サマソニ!?』オーディションでは3000組以上の応募の中から『SUMMER SONIC 2018』RAINBOW STAGEへの出演や、10代限定フェス『未確認フェスティバル』にて準グランプリを獲得。
安寿(ステレオガール)
安寿(ステレオガール)
奏子(ステレオガール)
奏子(ステレオガール)

ステージを見れば、全員が黒の衣装に身を纏っている。フロアの前方には女性ファンが固まっていたが、それも納得の、禍々しくもスタイリッシュな立ち姿。そして、その佇まいから立ち昇る「これは何かあるぞ」という予感は、演奏が始まると確信へと変わった。この「黒の集団」が放つ音楽――1950~60年代の霊魂を手繰り寄せながら、それを「今」を生きる自分たちの心象表現へと消化したような荒々しいロックンロールは、重く、鋭く、そしてポップに、フロアを侵食していく。

chamicot(ステレオガール)
chamicot(ステレオガール)
理玖(ステレオガール)
理玖(ステレオガール)
佑香(ステレオガール)
佑香(ステレオガール)

醒めた眼差しの先に歌を響かせる安寿(Vo)と、ダークな華やかさを纏い、見る者を魅了するchamicot(Gt)のタッグは特に、次世代のロックヒーローの登場を感じさせるカリスマティックな存在感に満ちている。

他人に踊らされるような馬鹿ではないし、自分を騙して踊らなきゃいけないほど飢えているわけじゃない。でも、冷めたまま生きるのは退屈だし、火種は確かに自分の中に残っている……そんな人の心を静かに燃やす力を持つロックンロール。惚れ惚れするほどにクールなパフォーマンスだった。

安寿(ステレオガール)
 

2年ぶりの出演。バレーボウイズが創り出した心も体も歌い踊る、幸福な時間

この日のトリを飾ったのは、こちらも2度目の『exPoP!!!!!』の登場となったバレーボウイズ。

バレーボウイズ(ばれーぼういず)<br>京都精華大学の学園祭『木野祭』出演のために2015年に結成。異端でありどこかスタンダード。ノスタルジックで歌謡ライクなメロディと歌のハーモニーを青春に封じ込め、男女混声7人7様のキャラクターが奇跡的なバランスをもって歌と演奏を聴かせる。2017年、ライブオーディション『TOKYO BIG UP!』でグランプリ、『FUJI ROCK FESTIVAL 2017』ROOKIE A GO-GO枠で初出演。今年4月3日には3枚目となるミニアルバム『青い」をリリース。全国の大型フェス、サーキットフェスにてその特異なLIVEで人気を集めている。
バレーボウイズ(ばれーぼういず)
京都精華大学の学園祭『木野祭』出演のために2015年に結成。異端でありどこかスタンダード。ノスタルジックで歌謡ライクなメロディと歌のハーモニーを青春に封じ込め、男女混声7人7様のキャラクターが奇跡的なバランスをもって歌と演奏を聴かせる。2017年、ライブオーディション『TOKYO BIG UP!』でグランプリ、『FUJI ROCK FESTIVAL 2017』ROOKIE A GO-GO枠で初出演。今年4月3日には3枚目となるミニアルバム『青い」をリリース。全国の大型フェス、サーキットフェスにてその特異なLIVEで人気を集めている。
前田流星(バレーボウイズ)
前田流星(バレーボウイズ)
オオムラツヅミ(バレーボウイズ)
オオムラツヅミ(バレーボウイズ)
ネギ(バレーボウイズ)
ネギ(バレーボウイズ)

2年前に『exPoP!!!!!』に初登場したときのことは、今でも新鮮に思い出せる。当時は今ほど名前が知られている存在ではなかったが、ロックとポップとフォークとパンクと民謡が「祝祭」の名のもとに結晶化したような、その異形の音楽に度肝を抜かれた。

「衝動」がすべてを上回るような、危なっかしくも瑞々しく輝くパフォーマンスを見せた前回から2年。この日のバレーボウイズの演奏は、彼らがこの2年の月日で見事な成熟と進化を遂げたのだと感じることができるものだった。

高山燦(バレーボウイズ)
高山燦(バレーボウイズ)
ムコ(バレーボウイズ)
ムコ(バレーボウイズ)

2年前と圧倒的に違ったのは、その音楽が持つ「分かち合う」ことへの意志だろうか。音楽を通して、人は喜びや涙すらも他者と分かち合うことができる。メロディが、リズムが、歌が、そう語りかけてくるような演奏。力任せに巻き込むのではなく、そっと寄り添いながら聴き手を音楽の輪へと導く――そんな丁寧さと優しさが心地いい。

九鬼知也(バレーボウイズ)
九鬼知也(バレーボウイズ)
武田啓希(バレーボウイズ)
武田啓希(バレーボウイズ)

今年の新作『青い』はハーモニーやメロディの美しさが際立つ作品だったが、この日のライブも同様に、とても「歌心」を感じるものだった。それでもバレーボウイズの音楽がすべて踊れるのは、音の細部が、いや細胞が躍動しているからだろう。こんなにも歌心を感じながら、同時に踊れるライブはそう体験したことがなかった。フロア全体が揺れたアンコールの“シアワセ”まで、心も体も歌い踊る、幸福な時間だった。

 
 
バレーボウイズ“シアワセ”を聴く(Apple Musicはこちら

5組それぞれが、それぞれの中から生まれる純度の高い音楽を披露した、今回の『exPoP!!!!!』。「何故、自分は歌を、ロックを、音楽を必要としたのか?」なんて根源的な問いを自分に吹っかけてみたくなるほどにピュアで、最高の夜だった。

osage
osage
Cairophenomenons
Cairophenomenons
17歳とベルリンの壁
17歳とベルリンの壁
ステレオガール
ステレオガール
バレーボウイズ
バレーボウイズ
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イベント情報

『Eggs×CINRA presents exPoP!!!!! volume120』

2019年4月25日(木)
会場:東京都 渋谷 TSUTAYA O-nest

出演:
osage
Cairophenomenons
17歳とベルリンの壁
ステレオガール
バレーボウイズ

『Eggs×CINRA presents exPoP!!!!! volume125』

2019年9月26日(木)
会場:東京都 渋谷 TSUTAYA O-nest

出演:
さとうもか
笹川真生
ぜったくん
ましのみ

プロフィール

osage(おさげ)

Czecho No Republic、SUPER BEAVER、sumika、マカロニえんぴつ等が所属する、murffin discsによる新人オーディション「murffin discs audition 2018」でグランプリを受賞。2019年4月10日にmurffin discs内に発足された新レーベル、murffin Lab.より4曲入りCD「ニュートラルe.p」をタワーレコード限定全国リリース。

Cairophenomenons(かいろふぇのめのんず)

CairoからCairophenomenonsに改名後、EPとなる"Cue-EP"をカセットにてリリース。オリジナリティ溢れる、心地よくも奇妙なアンビエンスとグルーヴに、クリスタルなギターノイズが響くサウンドを構築し、現代のサイケデリア、エレクトロニカ、シューゲイズなど様々に評されている、今注目の新世代バンド。 2018年には新曲"Water"を日韓アーティストによるコンピレーションに提供するなどその世界を深め、2018年12月に新たな7inchシングル"TIGER TIGER/SPRING"をリリース。日本各地の音楽ファンが集うレコードショップで発売され、注目を集めている。2019年にアルバムにリリースを予定している。

17歳とベルリンの壁(じゅうななさいとべるりんのかべ)

「17歳、なにがすべてだった?」東京都内で活動中のロックバンド。シューゲイザー、ドリームポップ、ギターポップに影響を受けた音像に男女ツインボーカルによるどこか低体温なメロディーを乗せている。

ステレオガール(すてれおがーる)

都内の高校の軽音部で結成。平均年齢19歳。2018年より本格的に活動を開始。2018年6月にミニアルバム「ベイビー、ぼくらはL.S.D」をリリースし、各CDショップで取り上げられ度重なる再入荷を繰り返すなど、一部の音楽ファンの間で話題を呼ぶ。同年8月に開催された「出れんの!?サマソニ!?」オーディションでは3000組以上の応募の中から「SUMMER SONIC 2018」RAINBOW STAGEへの出演や、10代限定フェス「未確認フェスティバル」にて準グランプリを獲得。2019年3月にはアメリカ、テキサスで開催される「SXSW2019」に大抜擢されるなど大きな注目を集めている。

バレーボウイズ(ばれーぼういず)

京都精華大学の学園祭「木野祭」出演のために2015年に結成。異端でありどこかスタンダード。ノスタルジックで歌謡ライクなメロディと歌のハーモニーを青春に封じ込め、男女混声7人7様のキャラクターが奇跡的なバランスをもって歌と演奏を聴かせる。2017年、ライブオーディション「TOKYO BIG UP!」でグランプリ、「FUJI ROCK FESTIVAL 2017」ROOKIE A GO-GO枠で初出演。昨年7月にアルバム「なつやすみ'18 猛暑」を発売。全国の大型フェス、サーキットフェスにてその特異なLIVEで人気を集めている。

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