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「新世代視聴覚ユニット」みみめめMIMIとは?

「新世代視聴覚ユニット」みみめめMIMIとは?

アニメ『君のいる町』のオープニングテーマ“センチメンタルラブ”が初のリリースとなる「新世代視聴覚ユニット」、みみめめMIMI。シンガーのユカと、イラストレーターとしてすでに多方面で活躍中のちゃもーいによるこの女性2人組ユニットは、音楽とビジュアルのコラボレーションがますます活発となる現代において、新たな可能性を提示する要注目の存在だ。まだPVが2本だけYouTubeにアップされているだけなので、情報が少ない状況ではあるが、「視聴覚ユニット」という面白い試みにトライしている彼女たちのベーシックとなる情報をいち早くお届けしつつ、そこから見えてくる彼女たちの楽しみ方を探ってみたい。

PROFILE

みみめめMIMI(みみめめみみ)
シンガーソングライターの<ユカ>と学友であるイラストレーターの<ちゃもーい>からなる目と耳から刺激する新世代視聴覚ユニット。ユカ(音楽&ヴォーカル)は中学より本格的な作曲活動を開始。数々のデモテープオーディションに申し込むも落選を繰り返しながら、創作活動、ライブ活動を続けてきた。ちゃもーい(グラフィック)はポップでキュートな世界観のイラストで、earth music&ecologyと初音ミクのコラボ第三弾のビジュアルや、渡辺麻友3rdシングル「ヒカルものたち」イラストブックなどを手掛ける新進気鋭のイラストレーター。
みみめめMIMI


知的好奇心を刺激する「視聴覚」の魔法


小学生の頃、授業によって教室を移動するだけで、ちょっとワクワクしたことをよく覚えている。音楽室、理科室、家庭科室……中でも、特定の科目には当てはまらない、視聴覚室の存在感は、ちょっと特別だったような気がする。僕が子どもの頃はまだパソコンが普及していなかったので、映像をクラスのみんなと一緒に見る場所が視聴覚室で、それは大げさに言えば、映画館に行くようなものだった。また、「視聴覚」という響きからは子供心にもアカデミックな雰囲気が感じられ、それが知的好奇心を刺激したのかもしれない。「視聴覚」、つまりは目と耳の両方で体験するということ。「視聴覚」、それは子ども時代に刷りこまれた、魔法の言葉。

そんな「視聴覚」という言葉を用いた、「目と耳から刺激する新世代視聴覚ユニット」が、音楽とボーカルを担当するユカと、グラフィックを担当するちゃもーいによる、みみめめMIMI。この暗号めいた名前の女性ユニットは、同じ大学に通いながら、それぞれの領域で創作活動を行っていた二人が、アニメのテーマソングを企画していた関係者の目に留まり、その個性が融合して生まれたもの。現在単行本が400万部を突破している、瀬尾公治原作のアニメ『君のいる町』のオープニングテーマ“センチメンタルラブ”で、8月14日にデビューすることが決定している。




では、ユカとちゃもーい、それぞれのプロフィールを簡単に紹介しておこう。ユカは中学より本格的な作曲活動を開始し、数々のオーディションを受けながら、音楽活動を続けてきた。デビュー以前の詳細な経歴はまだ公表されていないが、CINRAでは後日ユカの単独インタビューを予定しているので、お楽しみに。

一方のちゃもーいは、pixivで初音ミクをはじめとしたボーカロイドのイラストを中心に活動をはじめ、徐々にオリジナルも手掛けるようになり、すでに多方面で活躍中。一昨年には彼女の手掛けた学園祭のポスターがTwitterを通じて大きな評判を呼び、洋服ブランド「earth music & ecology」とのコラボレーションで、初音ミクをモデルとした「earth music&ecology Japan Label」のビジュアル担当に抜擢されたり、AKB48の渡辺麻友のシングル『ヒカルものたち』のイラストブックを手掛けるなど、新進気鋭のイラストレーターとして、大きな注目を集めている。「みみ」を楽しませてきたユカと、「め」を楽しませてきたちゃもーい、この二人が、果たしてどんな化学反応を見せるのだろうか?


センチメンタルラブ”のPVより(画:ちゃもーい)
みみめめMIMI“センチメンタルラブ”のPVより(画:ちゃもーい)


二人の相乗効果から生まれる、ポップでカラフルな世界観


現在ネット上にアップされているみみめめMIMIの楽曲は2曲。前述の“センチメンタルラブ”と、『君のいる町』の公式イメージソングとして、一足先にアップされていた“Mr. Darling”だ。ユカのボーカルは、キュートな中にもハスキーさを兼ね備え、LOVE PSYCHEDELICOのKUMIやCharaのような、存在感のある女性ボーカリストの系譜を感じさせるもの。また、ちゃもーいの描くイラストを全面に用いた映像は、翼のような耳がチャーミングなメインキャラクターMIMIがポップでカラフルな世界を駆け回り、YUKIやいきものがかり、ClariSなどを手掛ける湯浅篤のストリングスアレンジも手伝って、実に鮮やかな印象を受ける。




モノクロから七色のレインボーカラーに変化していく“Mr.Darling”は物語の華やかな幕開けを、サビでMIMIが増殖する“センチメンタルラブ”は、これからの物語の広がりを、それぞれ象徴しているかのよう。すでにMIMI以外のキャラクターも多数準備されているそうで、そのキャラクターたちがどんな風に音楽と関わってくるのかも興味深いところだ。

言うまでもなく、音楽とビジュアルのコラボレーションというのは、ずいぶん前からネット上で盛んに行われてきている。初音ミクを中心としたボカロ文化がこれだけの広まりを見せたのも、誰もがクリエイターになれるニコ動という場があってこそのものだし、実際にちゃもーいのキャリアの始まりも、好きだった絵師の二次創作からだったという。そして、この流れはさらなる広がりを見せ、例えば、amazarashiのような、ライブも含めた楽曲とビジュアルの濃密なコラボレーションを活動の軸とするアーティストが登場したり、ネットを活動の拠点とし、コミックからウェブラジオまで、多角的な展開を見せるさよならポニーテールのような存在が生まれたりもしている。


みみめめMIMI“Mr. Darling”のPVより(画:ちゃもーい)
みみめめMIMI“Mr. Darling”のPVより(画:ちゃもーい)


そんな中にあって、みみめめMIMIが特に面白いのは、ビジュアル担当のちゃもーいがメンバーとしてユカと同一線上に立った形で、ユニットを形成していることだろう。これまでのケースで言えば、同様の音楽とビジュアルのコラボレーションが行われていたとしても、ユカがソロアーティストとして前に立ち、それを支えるクリエイターの一人として、ちゃもーいがクレジットされるという形になっていたはず(前述のamazarashiは、この形)。しかし、みみめめMIMIはどちらかがどちらかを支えるのではなく、あくまで音楽とビジュアルの相乗効果によって世界を作り上げていく。だからこそ、彼女たちは「視聴覚ユニット」を掲げるのだろう。

例えば、今話題の女性ユニットと言えば、ボーカル&ギターのハルカと、キーボード&コーラスのミユキという、やはり同じ大学出身の二人によるハルカトミユキがいるが、彼女たちが音を通じてコミュニケーションをし、楽曲を作り上げているのとまったく同様に、ユカとちゃもーいはそれぞれの表現を使ってコミュニケーションをし、その世界を作り上げているのだろう。アウトプットの形は違っても、あらゆる表現はつながっている。それを明確な形で体現していることが何より面白いし、そこに彼女たちの今後の可能性が感じられる。あなたをワクワクさせる視聴覚室の扉が開かれるまで、あともう少し。

information


リリース情報

みみめめMIMI
『センチメンタルラブ』初回限定盤(CD+DVD)

2013年8月14日発売
価格:1,680円(税込)
AZZS-17

1. センチメンタルラブ
2. 閃光ハナビ(枝葉柚希 CV中島愛、御島明日香 CV佐倉綾音、神咲七海 CVタカオユキ)
3. センチメンタルラブ(Instrumental)
4. 閃光ハナビ(Instrumental)

amazonで購入する

リリース情報

みみめめMIMI
『センチメンタルラブ』通常盤(CD)

2013年8月14日発売
価格:1,260円(税込)
AZCS-2028

1. センチメンタルラブ
2. Am I Ready?
3. センチメンタルラブ(Instrumental)

amazonで購入する

金子厚武

1979年生まれ、音楽ライター。ロックを中心に、洋邦・メジャー/インディ問わず、様々な媒体で執筆中。ヨシュアカムバック・AFRICAEMOという二つのバンドで自ら活動もしており、現場でしかわからないインディ・シーンの空気を伝えることに関して、特に重点を置いている。

a shade of shyness

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