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SNSがざわついた、でんぱ組.inc新PVの裏話を監督陣が語る

SNSがざわついた、でんぱ組.inc新PVの裏話を監督陣が語る

でんぱ組.inc『WWDBEST ~電波良好!~』
インタビュー・テキスト
タナカヒロシ
撮影:鈴木渉 編集:野村由芽、飯嶋藍子

百戦錬磨のPV監督陣の目に「でんぱ組.inc」はどう映っている?

山崎:過去作と今作でいちばん時間が空いているのが僕だと思うんですよ。これまでに2作やっているんですけど、ケンカ別れみたいな形になってしまっていて。僕の中ででんぱ組.incというのは、激しい別れ方をした女みたいな感じだったんです。

―激しい別れ方って(笑)。

山崎:別れのあと、PVを担当した当時からは考えられないくらいでんぱ組の露出が増えていったんです。たとえばコンビニに入って、店内放送で「こんにちは、でんぱ組.incです」って聞こえると「うわっ!」って。それでパッと横を見たら雑誌コーナーにもがちゃんがいて、「ここにもいた!」みたいな。でんぱ組が売れれば売れるほど、トラウマが強まりました。ただ、今回の企画で呼んでもらって、やっと成仏できた気がします。

YGQ:誤解がないように言っておくと、“キラキラチューン”を連基さんに撮ってもらったときに、6人がダーツを同時に投げて、6人同時に自分の担当カラーの枠に入るまで終わらせないっていう企画があって、丸一日延々とダーツを投げさせられたんですよ。

―実際のPVにも、「でんぱ組.inc史上最も辛い現場」というメンバーの手書きコメントが出てましたよね(笑)。

山崎:いやぁ、売れたからよかったですよね(笑)。

スミス:今回やればよかったのに。

左から:田辺秀伸、スミス

YGQ:メンバーと雑談していたときに、「ダーツとかやったほうがいいのかな?」って言ったら、みんな「絶対やりません!」って言ってました(笑)。

山崎:でも、“WWDBEST”のラストカットで、えいたそが一人で熊手で飛んでいるがシーンがあるんですけど、あれは“キラキラチューン”のダーツが失敗して落下するシーンのプロジェクトデータをそのまま使っているんです。誰も気付いてないですけど(笑)。

―みなさんは他のアーティストのPVもたくさん手がけられてますが、でんぱ組と他の違いを感じることはありますか?

田辺:絶妙にサブカル感とメジャー感が混ざっているアイドルですよね。どメジャーでもないし、どサブカルでもない。音楽ともマッチしていて、そのバランスはすごいと思います。サブカルというものをメジャーにしたようなアイドル。

YGQ:根っこはメインカルチャーじゃないところから出てきて、時代が寄り添ってきてくれたというか。実際、2011年にデビューしたときは、すごく浮いた存在で、一応アイドルだけど、どこのカテゴリーにも属せなかったんですよ。それが、こうやってみなさんにPVを作ってもらったり、活動を重ねるうちに、「でんぱ組っぽい」という言葉ができたというか。ようやくカテゴリーがひとつ作れたような気がしますね。

左手前から時計回りに:BOZO、YGQ、鶴岡雅浩、田辺秀伸、スミス、山崎連基

―またこういう企画があったら、やりたいと思いますか?

田辺:でんぱ組だったらいいですよ。

鶴岡:うん、そうだね。

YGQ:無茶苦茶な企画だったと思うんですけど、みなさん「でんぱ組だからいいよ」と言っていただいて。普通だったら、自分の作品は1本通して目の行き届いたところで表現したいじゃないですか。

それが、お互いよく知らない監督が他に5組も入って、自分の映像は一部だけ使われて、最終的にどうなるかわからないって、なかなか許容できるものではないと思うんです。それをみなさん快く許諾してくださったので、それはでんぱ組ならではだったのかなと。

―それが成立しちゃうのが、でんぱ組の面白さですよね。

YGQ:もともと初期の頃から、トランスやラウドロック、クラシック音楽の要素をマッシュアップした“でんでんぱっしょん”や、Beastie Boysの“Sabotage”のカバーなど実験的なことをやって、結果としてやってよかったという出来事の連続でここまで来たんです。今回のPVもとりあえずやってみようみたいな精神で続けてきた5年間の延長線上ですね。6組の監督でどうなるかわからないけど、実験してみよう、結果的によかったねって。

BOZO:今回は特にわかりやすいんですけど、もともと各界隈のクリエイターさんが、でんぱ組というテーマに対して二次創作するような感覚が強かった。たとえばYumiko先生の振付も、楽曲や歌詞に対して、さらに視点を変えた解釈を加えるようなタイプなので、そういう多重構造がビジュアルとしてわかりやすく出たのが今回のPVだったのかなって。

左から:田辺秀伸、山崎連基、BOZO、YGQ、スミス、鶴岡雅浩

―そう考えると今回のPVは、いままでやってきたことの集大成になったわけですね。

YGQ:そうですね。これ以上のものは作れないんじゃないか、というくらいの作品になった気がします。今回5周年だったので、次に10周年を迎えるときは、またみんなで作りたいですね。

スミス:今回みたいな方式でやるためには、メンバーも増やしておいてもらわないと。

―そしたら曲も長くしてもらわないと。

YGQ:30分くらいのプログレみたいな曲が必要かもしれないですね(笑)。

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リリース情報

でんぱ組.inc『WWDBEST ~電波良好!~』初回限定盤
でんぱ組.inc
『WWDBEST ~電波良好!~』初回限定盤(3CD+DVD)

2016年12月21日(水)発売
価格:4,320円(税込)
TFCC-86579

[CD1]
1. 電波良好!
2. Future Diver(6人ver.)
3. でんぱれーどJAPAN
4. キラキラチューン
5. W.W.D
6. 冬へと走りだすお!
7. 強い気持ち・強い愛
8. Sabotage
9. でんでんぱっしょん
10. ノットボッチ…夏
11. ORANGE RIUM
12. 君も絶対に降参しないで進まなくちゃ!
13. くちづけキボンヌ(6人ver.)
14. W.W.D II
[CD2]
1. Dear☆Stageへようこそ□
2. なんてったってシャングリラ
3. VANDALISM
4. イツカ、ハルカカナタ
5. ナゾカラ
6. ファンシーほっぺ□ウ・フ・フ
7. ちゅるりちゅるりら
8. まもなく、でんぱ組.incが離陸致します□
9. 檸檬色
10. ムなさわぎのヒみつ?!
11. イロドリセカイ
12. でんぱーりーナイト
13. バリ3共和国
14. サクラあっぱれーしょん
[CD3]
1. FD2 ~レゾンデートル大冒険~
2. NEO JAPONISM
3. ダンス ダンス ダンス
4. ブランニューワールド
5. おつかれサマー!
6. アキハバライフ♪
7. 破!to the Future
8. ファンファーレは僕らのために
9. STAR☆ットしちゃうぜ春だしね
10. ユメ射す明日へ
11. Ψです I LIKE YOU
12. 最Ψ最好調!
13. あした地球がこなごなになっても
14. WWDBEST
[DVD]
1. でんぱれーどJAPAN
2. 強い気持ち・強い愛
3. キラキラチューン
4. W.W.D
5. 冬へと走りだすお!
6. でんでんぱっしょん
7. ノットボッチ…夏
8. W.W.D II
9. サクラあっぱれーしょん
10. ファンシーほっぺ□ウ・フ・フ
11. ちゅるりちゅるりら
12. 檸檬色
13. でんぱーりーナイト
14. バリ3共和国
15. Phantom of the truth
16. 超絶ウルトラ☆Happy Days
17. ギダギダdaズバズバda!!
18. おつかれサマー!
19. ムなさわぎのヒみつ?!
20. あした地球がこなごなになっても
21. アキハバライフ♪
22. STAR☆ットしちゃうぜ春だしね~ファンファーレは僕らのために
23. 最Ψ最好調!
24. WWDBEST
25. WWDBEST(メイキング映像)

でんぱ組.inc『WWDBEST ~電波良好!~』通常盤
でんぱ組.inc
『WWDBEST ~電波良好!~』通常盤(3CD)

2016年12月21日(水)発売
価格:3,240円(税込)
TFCC-86580

[CD1]
1. 電波良好!
2. Future Diver(6人ver.)
3. でんぱれーどJAPAN
4. キラキラチューン
5. W.W.D
6. 冬へと走りだすお!
7. 強い気持ち・強い愛
8. Sabotage
9. でんでんぱっしょん
10. ノットボッチ…夏
11. ORANGE RIUM
12. 君も絶対に降参しないで進まなくちゃ!
13. くちづけキボンヌ(6人ver.)
14. W.W.D II
[CD2]
1. Dear☆Stageへようこそ
2. なんてったってシャングリラ
3. VANDALISM
4. イツカ、ハルカカナタ
5. ナゾカラ
6. ファンシーほっぺウ・フ・フ
7. ちゅるりちゅるりら
8. まもなく、でんぱ組.incが離陸致します
9. 檸檬色
10. ムなさわぎのヒみつ?!
11. イロドリセカイ
12. でんぱーりーナイト
13. バリ3共和国
14. サクラあっぱれーしょん
[CD3]
1. FD2 ~レゾンデートル大冒険~
2. NEO JAPONISM
3. ダンス ダンス ダンス
4. ブランニューワールド
5. おつかれサマー!
6. アキハバライフ♪
7. 破!to the Future
8. ファンファーレは僕らのために
9. STAR☆ットしちゃうぜ春だしね
10. ユメ射す明日へ
11. Ψです I LIKE YOU
12. 最Ψ最好調!
13. あした地球がこなごなになっても
14. WWDBEST

プロフィール

スミス

映像作家。武蔵野美術大学卒業後、竹内芸能企画にてミュージックビデオの第一人者である竹内鉄郎に師事。2000年から演出家として活動。情熱的なパーティーチューンを得意としながらも、静謐で奇妙な作品も支持されており、動と静の作風を併せ持つ。近年では、でんぱ組.incの夢眠ねむとの映像ユニット“スミネム”を結成し、活動の幅を広げている。コレオグラファーとしても活動中。

田辺秀伸(たなべ ひでのぶ)

映像作家。武蔵野美術大学デザイン情報学科を卒業後2004年にteeveegraphicsに入社。小島淳二、谷篤、長添雅嗣などのアシスタントを経て2008年に監督デビュー、主にPV、CMを中心に活動。

鶴岡雅浩(つるおか まさひろ)

映像作家。PVほかライブビデオなども手掛ける。高校卒業後、電通映画社(現、電通テック)で広告映像のアシスタントを始めた後、映像制作会社フィッツロイでPV監督に転身。現在はフリーで活動。

BOZO&YGQ(ぼぞ あんど わいじーきゅー)

DIY映像ユニット。それぞれ普段はデザイナー、音楽ディレクターを務める傍ら、2011年、予算が無いのにMV作りたいという無茶振りを受け実質0円で制作した、でんぱ組.inc「くちづけキボンヌ」をきっかけに映像作品のディレクションを始める。副業ゆえの自由な感性で、チェキ写真、プロジェクター、VHSなど様々なツールを駆使したインパクトや、アイドルカルチャーに深く踏み込んだ視点とメタ構造が特徴的で、唯一無二の作品を発表している。

山崎連基(やまさき れんき)

映像乞食。作詞家志望。今やるべきことはだいたい明日までやらない。今ってなんだろう? その答えがWWDBESTの『明日になった今でもね』の演出を考えるという自己への負荷から見い出される。「今」とはつまり「昨日」と「明日」の狭間にあるのではないだろうかと。。PP瑛P。

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今年4月よりスタートしたスマホ視聴推奨の縦動画メディア『THE PUBLIQ』。全6種のプレイリストのうち、「THE CREATION」から今回取り上げたのはGraphersRockのインタビュー。彼の作る作品が挟み込まれながら、テンポ良くサクっと見られる3分間。リアルな今のユースカルチャーを知りたいならうってつけのメディアになりそう。今後も楽しみ。(宮原)