BTSがアートプロジェクトCONNECT,BTS始動。A・ゴームリーら参加

5都市、22組のアーティストを繋ぐパブリックアートプロジェクト『CONNECT,BTS』

BTSがアートプロジェクト『CONNECT,BTS』を始動させた。

2月21日にニューアルバム『MAP OF THE SOUL : 7』の発売を控える韓国の7人組グループBTS。先日トレーラー映像としてメンバーSUGAをフィーチャーした“Interlude : Shadow”が公開されるなど、新作への期待を煽るなかで発表された『CONNECT,BTS』は、世界5都市を舞台に、22組の現代美術アーティストとともに作り上げるパブリックアートプロジェクトだ。

プロジェクトが行なわれるのは、イギリス・ロンドン、ドイツ・ベルリン、アルゼンチン・ブエノスアイレス、韓国・ソウル、そしてアメリカ・ニューヨーク。ヨーロッパからアジア、南米、北米まで約3か月にわたって展開される。

ロンドンではプロジェクトが発表された1月14日から、サーペンタイン・ギャラリーでデンマークのアーティスト、Jacob Kudsk Steensenによる『CATHARSIS』がスタート。1月15日からはベルリン、21日からブエノスアイレス、28日からソウル、2月5日からニューヨークでそれぞれ企画や展示が開始される。参加作家にはアントニー・ゴームリーやトマス・サラセーノといった世界的なアーティストも名を連ねる。

BTSの昨年のヒット曲“Boy With Luv feat. Halsey”

「アートと音楽、アーティストと観客、理論と実践などの関係性を再定義」することを目指す

『CONNECT,BTS』は、5つの都市と22組のアーティストを繋げ(CONNECT)、それぞれが独自の哲学やイマジネーションをもって参加するグローバルプロジェクトだ。プロジェクトを通じて「アートと音楽、形あるものとないもの、アーティストと観客、アーティストとアーティスト、理論と実践などの関係性を再定義」することを目的としているという。

オフィシャルサイトのステートメントではBTSは「多様性やオリジナリティへの敬意、周縁や見過ごされてきたものに視線を向ける楽曲を届けるグループ」であるとし、『CONNECT,BTS』による集団的体験のもたらす、アートと音楽、人々のコミュニケーションの新たな可能性について述べられている。

本プロジェクトのアーティスティックディレクターを務めるイ・デヒョンは、2017年の『第57回ヴェネチア・ビエンナーレ』で韓国館パビリオンのキュレーターを担当したほか、『アルス・エレクトロニカ』STARTS賞の審査員を務めている。

第1弾はロンドン、サーペンタイン・ギャラリーで始動。再構築された森林をバーチャル体験

第1弾プロジェクトとしてロンドンのサーペンタイン・ギャラリーで公開されてるのは、ニューヨークを拠点に活動するデンマークのアーティストJacob Kudsk Steensenによる新作『CATHARSIS』。原生林をデジタルシミュレーションする作品で、専用サイトを通して世界のどこからでも体験することができる。

Jakob Kudsk Steensen, Catharsis (2019-20) © 2020 courtesy of the artist

専用サイトの映像内には、作家のフィールドワークに基づいて再構築された森の風景が広がる。鳥のさえずりや木の葉が揺れる音、流れる水の音などを感じながら、人の手が加えられていない未開のバーチャルな自然へと鑑賞者を誘うデジタルインスタレーションだ。

またオンラインでの体験だけでなく、1月28日からは大型の野外インスタレーションが登場する。『CONNECT,BTS』のウェブサイトではBTSのメンバー7人がビデオ通話を通して作家にインタビューをする映像やメンバーから作家に宛てた手紙などが公開されている。

Jakob Kudsk Steensen, Catharsis, 2019-20 (Installation view, 14 January 2020 Serpentine Galleries) © 2019 Photo: Hugo Glenndinning

アントニー・ゴームリーはNYに大型の新作を制作

ベルリンのマルティン・グロピウス・バウでは、連続パフォーマンスイベント『Rituals of Care』を開催する。戦時中の傷や修復の跡を残すグロピウス・バウの建物そのものの歴史や土地、身体性と共鳴するこのイベントには、ナイジェリアのジェリリ・アティクやパフォーマンスアーティストのBoychildら17組以上の国際的なアーティストが参加。実験的なパフォーマンスやインスタレーションなどが展開される予定だ。

アルゼンチンではトマス・サラセーノが化石燃料やバッテリーなどを使わずに、ソーラーパワーと空気のみで人を宙に浮遊させるプロジェクト『Fly With Aerocene Pacha』を実施。プロジェクトの模様を記録した映像がブエノスアイレスで上映される。

また複数の海外メディアによれば、ソウルでのプロジェクトは「DDP」の通称で知られる東大門デザインプラザで開催。イギリス出身のアーティスト、アン・ヴェロニカ・ヤンセンと韓国出身のカン・イヨンによるインスタレーションが展示されるという。

最後を飾るのが、イギリスを代表する現代美術家のひとりであるアントニー・ゴームリーの新作『NEW YORK CLEARING』だ。ニューヨークのブルックリン・ブリッジ・パーク ピア3に、「始まりも終わりもない」18kmの金属チューブがループや渦を描くような巨大な作品が登場する。これは2月5日から3月27日まで公開される予定だ。

世界にファンベースを持つBTSがアーティストの強力なパトロンに

これまでに数々の「韓国のアーティスト初」「アジアのアーティスト初」の記録を打ち立ててきたBTS。韓国語で歌いながら言葉の壁を超えてARMYと呼ばれる熱狂的なファンベースを世界に築き上げ、Twitterのフォロワーはいまや2300万人を超える。

彼らはユニセフとともに「LOVE MYSELF」キャンペーンを立ち上げ、国連総会で世界の若者に向けてスピーチを行なうなど、ティーンに絶大な影響力を持つポップスターとしてのプラットフォームを活かし、音楽だけでなくそのメッセージを伝える活動を行なってきた。『CONNECT,BTS』においてBTSは美術家たちの強力なパトロンのような役割を果たす。この試みは彼らのファンにとって現代アートとの初めての出会いとなるかもしれないし、公開された作品はパブリックアートであるため不特定多数の目に触れることになるだろう。全てのプロジェクトが終わった後、K-POPと現代アートの出会いはどんな化学反応を起こしているだろうか。

なお『CONNECT,BTS』は、2月21日にリリースされる彼らのニューアルバム『MAP OF THE SOUL : 7』に向けた行程の一部でもあるようだ。1月17日にはアルバムから楽曲の先行配信とアートフィルムの公開も予告されている。



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