ティルマンス、グルスキーら40組超参加、文化施設などの支援企画

危機に面している文化施設やインディペンデント出版などを支援するため

40組以上のアーティストが参加し、さまざまなクラウドファンディングのリターンとしてポスターを提供するプロジェクト「2020Solidarity」がスタートしている。

「2020Solidarity」は、現在存続の危機に瀕している文化施設や音楽ヴェニュー、コミュニティープロジェクト、インディペンデントなスペースや出版物を支援するために立ち上げられた。民主主義や国際理解、芸術、LGBTの権利の向上を目的に2017年に創設された財団「Between Bridges」によるプロジェクトだ。「Between Bridges」はヴォルフガング・ティルマンスによって2006年から2011年にロンドン、2014年から2019年までベルリンで非営利の展示スペースとして運営されていた。

参加アーティストはヴォルフガング・ティルマンス、アンドレアス・グルスキー、リュック・タイマンス、トーマス・ルフ、エリザベス・ペイトンら

「2020Solidarity」では、Between Bridgesがポスターの販売をするのではなく、印刷などを担い、必要としている組織に無料で配布。さまざまな団体のクラウドファンディングやキャンペーンで、50ユーロ/50ポンド/50ドルの寄付のリターンとして使用される。エディションの制限はないが、期間限定の配布となる。

ポスターを提供しているアーティストはヴォルフガング・ティルマンスをはじめ、マルレーネ・デュマス、マーク・レッキー、イザ・ゲンツケン、アンドレアス・グルスキー、リュック・タイマンス、ジリアン・ウェアリング、トーマス・ルフ、クリストファー・ウール、エリザベス・ペイトン、エルムグリーン&ドラッグセットら。

ヴォルフガング・ティルマンスのInstagramより

「コロナによる危機が起きた時、すぐに何かしたいと思った」

本プロジェクトでポスターを提供する団体のひとつで、現在クラウドファンディングを行なっているベルリンのクィア雑誌『SIEGESSÄULE』のインタビューでティルマンスは「コロナによる危機が起きた時、すぐに何かしたいと思った」と述べ、「限定エディションを提供する、というよく用いられている資金集めの方法を拡張して、多くのアーティストとともにポスターによるアクションを行なうことを思いついた」とプロジェクトの背景を説明している。

ヴォルフガング・ティルマンス。『SIEGESSÄULE』のInstagramより

現在これらのポスターが寄付のリターンとなるクラウドファンディングプロジェクトには、休業によって収入源を失っているベルリンのカルチャースペースやクラブ、広告の減少によって財政が逼迫しているインディペンデントマガジンなどが並んでいる。

今後もポスターは追加されるほか、寄付のリターンに各ポスターが入手できるプロジェクトも増えていく予定。すべてのポスターや寄付先の詳細は「Between Bridges」のウェブサイトで、また日本国内への配送に対応しているかどうかは各キャンペーンのページで確認しよう。



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