ソウルでひとりご飯するならココ! おすすめレストラン紹介

大勢で楽しむ食事もいいけど、ひとりで食事を楽しむ時間があってもいい。もともと、ひとりで食事をする文化があまりなかった韓国ですが、近年は、「ひとりごはん」や「ひとり酒」を楽しめるお店が増えてきました。今回で4回目となる、ソウルでの一人旅でも楽しめる隠れた人気スポットを紹介する「SEOUL HIDDEN PLACE SERIES」では、ソウルでオススメのひとりごはんが楽しめるレストランを4つ紹介します。
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※本記事は『HereNow』にて過去に掲載された記事です。

parc

もしあなたが、韓国人の友達の家に招待されたら、こんな食事をだされるかもしれません。漢南洞(ハンナムドン)の『サムスン美術館』の横にある有名なごはん処『parc(パルク)』は、化学調味料なしの韓国のオモニ(お母さん)が作るような家庭料理を提供するお店です。

ワラビ、ナス、チョウセンヤナギアザミ、大根のナムル、茹でたタラの芽(当日の材料によってはキノコも)、ツルニンジンの酢の物の7つからなるナムル。すべてのメニューは、オーナーであるバク・モグァさんの母親のレシピをベースに作られたのだとか。

ご飯、スープ、おかず、3つのメイン料理(肉、魚介類、野菜の中から選択)で構成されたランチメニューは、2〜3日に1回のペースで変わり、毎日食べても飽きないように工夫されています。

ナムルは韓国料理の中で最も手間がかかるメニューのひとつ。山や野原で摘んだ食材を一度乾燥させ、水で戻した後に、それをさらに炒めます。ひとつ作るだけでも面倒なのに、韓国のお母さんたちは5つ、7つ、9つのナムルを作るのが当たり前と考えています。もちろん私の母もそう。ナムル料理こそ韓国のお母さんたちの誠意と真心が込められた料理だと思い、parcのメニューに取り入れました」とバクさんは言います。

また、豚肉炒めは韓国の定食屋の中で最もスタンダードなメニューで、韓国人の中では豚肉炒めを週に5回以上食べる人もいるほど。『parc』の豚肉炒めは梅エキスに漬け込んで柔らかくした肉を、強火で辛味を加えながら炒めた人気の一品。料理のほとんどは、味付けに梅エキスを使っているので、お酒を飲む方はぜひ梅酒と一緒に楽しんでみてください。

店内はジャズが流れ、落ち着いた雰囲気。夕方には、ディスコ、ヒップホップが流れ自由でファンキーな雰囲気に。バクさん曰く「オープン当初から一人でいらっしゃるお客様が、最大限リラックスして食事ができる雰囲気を心がけている」とのこと。

今年で5年目を迎えた『parc』は、トレンドに振り回されず、お母さんの伝統ある味とあたたかい従業員と一緒に、これからも韓国料理の方向性を広げていく、一度は立ち寄りたいお店です。

なお『parc』が位置する周辺の漢江鎮(ハンガンジン)駅1番出口から梨泰院(イテウォン)駅方面に伸びる道は、別名「コムデギャルソン通り」と呼ばれ、2010年にコムデギャルソンの旗艦店ができた後、トレンディなカフェやレストランが続々とオープンし、ソウルの新名所として注目されました。その他にも、『サムスン美術館』やコンサートホールなどが入っている複合文化空間『ブルースクエア』、レコードをはじめカセットテープも取り扱う『Vinyl&Plastic』、そしてファッションブランドのセレクトショップや飲食店など、若者だけでなく、多くの観光客も訪れるエリアとなっているので、周辺探索も合わせてどうぞ。

parc(パルク) / 빠르크
新住所:ソウル市龍山区(ヨンサン区)イテウォンロ55ガギル26-5
営業時間:11:30〜22:00(金・土曜は〜23:00)、ブレイクタイム 15:30〜17:30
定休日:月曜
電話番号:02-792-2022
最寄り駅:漢江鎮(ハンガンジン)駅
メニュー:カジョンシクペッパン(VEG、SEAFOOD、MEAT中より1つ選択)KRW9,900〜15,000、生ビールKRW6,500、ワインKRW8,000、梅酒KRW3,000
Instagram:https://www.instagram.com/parcseoul/
Webサイト:http://www.parcseoul.com/

sumussu

望遠(マンウォン)駅2番出口から望遠市場を挟んで直進した住宅街の路地を突き当たると、きれいな一軒家が目に入ります。2017年3月にオープンした、モダンなお粥のお店『sumussu(スムッス)』です。

既存のお粥が、すべての材料をいっぺんに煮込み、素材の味を1つに調和させたものだとすれば、『sumussu』のお粥は柔らかい粥の上に別の材料をトッピングする形で、他の素材と柔らかなお米が生み出す、新しいお粥の形を提案します。

ブロッコリー、ホウレンソウで作られた柔らかい粥に牛乳とクリームが入ったまろやかな味の「ヨンドゥ粥」、2つのおかずとオイスターソースで炒めた柔らかナスが乗せられた「ナス炒め粥」、シーズンメニューの「ピンクビーツ洋風粥」「ブルーベリー洋風粥」など華麗で多彩なメニューで、思わずどれにすべきか迷ってしまうくらい。

取材時には、一番人気の「イエロー粥」を注文。サツマイモ、ニンジン、かぼちゃで作った柔らかい粥の上にオーブンで焼いた野菜とパルメザンチーズをかけた「イエロー粥」は、フルーツピクルス、ゆずと大根の和え物、干しエビの炒め物などが添えられて提供。ランチコースにすると、小豆ブラウニーとゴボウ茶も一緒に楽しめます。

視覚的に食欲を刺激する「イエロー粥」は分づき米(白米と玄米の間の精米をしたお米)を使用。米の食感とほのかな甘み、牛乳の風味とチーズのクリーミーさが調和し華やかな味わいが感じられます。

その他にも、牛ロースをデンプンにつけ、ごまの葉やチンゲン菜、パプリカなど、様々な野菜と一緒に特製タレで炒め、柔らかい粥の上にトッピングした、「牛ロース粥(W10,000)」はいつもの粥とはまた違った味を感じることができる一品です。

もともとオーナーは、若い年齢層が多く来店すると思っていたそうですが、お年寄りや一人で来る旅行者も多いのだそう。日本語堪能なスタッフがいる日もあるとのことなので、「世界で一番おいしいお粥」を標榜する『sumussu』のお粥をぜひお楽しみください。

ちなみに『sumussu』のある望遠(マンウォン)エリアのランドマークは、やはり望遠市場。ローカルの人に愛される台所であり、望遠のグルメツアーを巡る若者たちの必須コースでもあります。アーチ型の商店街には、八百屋、魚屋、肉屋、果物屋、おかず店、生活用品店などがあり、見るだけでも楽しいので、『sumussu』に行った際は、合わせてお立ち寄りください。

sumussu(スムッス) / 스믓스
新住所:ソウル市麻浦区(マポ区)ヒウジョンロ16ギル23
営業時間:11:00〜22:00、ブレイクタイム 15:00〜17:00
定休日:月曜
電話番号:02-338-8297
最寄り駅:望遠(マンウォン)駅
メニュー:モダン粥KRW9,000〜10,000、西洋粥(季節メニュー)KRW10,000、果物シッケKRW4,000(10月から)、テイクアウト可能
Instagram:https://www.instagram.com/sumussu/

屋同食

合井(ハプチョン)駅に直結する複合型ショッピングモール・『メセナポリスモール』の裏通り。集合住宅の中に位置する『屋同食(オクトンシク)』は、2017年3月にオープンし、韓国のグルマンたちから多くの支持を集めたお店です。

『屋同食』のメニューは、「黒豚のバークシャー種」という肉だけから作った「豚コムタン」のみ。通常「コムタン」とは、牛の肉・内臓等を長時間煮込んで作る、シンプルなスープ料理ですが、ここでは、豚から作る「豚コムタン」であるのも特徴のひとつ。韓国の伝統的な食器のひとつである鍮器(ちゅうき)から漂う高級感、すっきりとしたレストランの雰囲気も、弘大(ホンデ)、合井(ハプチョン)付近の若者たちを魅了しています。

もともとホテルの総括シェフとして働いていた時に、黒豚のバークシャー種という品種を使っていました。この品種は、一般的な豚よりも噛みごたえがありながらも柔らかい。それである日、スタッフへの賄いとして作ったらとてもおいしくて、そこから本格的に開発して、今の豚コムタンを作ったんです」とシェフ 。

木のおひつからごはんを鍮器の中に入れ、薄く切った茹で肉を数枚のせたら、熱いスープを何度もかけてごはんを温めた後に、提供されます。透明に近い澄んだスープは見た目の通りさっぱりとしつつ、奥深い味わいとなっています。

コチュジ(塩漬け唐辛子をみじん切りにした調味料)は、スープに入れずに肉にのせて召し上がってください」というシェフのアドバイスに従って、薄切り豚肉にコチュジをのせて食べると、豚肉の甘みとピリ辛の唐辛子の相性が素晴らしく、まさに絶品。メニューは豚コムタン1つですが、お酒も飲みたい人のために、豚コムタンと最も合う麦焼酎も提供しています。

1日平均110〜120皿を売るという『屋同食』は、お昼の時間帯になると行列ができます。ランチでたくさん売れれば、夜は売切れ次第終了になるため、できれば11時のオープン直後に訪れるのがオススメです。

なお『屋同食』がある合井駅直結の『メセナポリスモール』は、超高層マンションやショッピングセンターが一緒になった複合型ショッピングモール。大型スーパーやファッションショッピングモール、映画館、野外公演場などがあり、様々なフュージョン料理を楽しむことができるレストランやカフェも併設。近くの弘大入口(ホンデイック)駅、上水(サンス)駅、望遠(マンウォン)駅周辺を含め、食べて飲んで買い物をするエリアとして知られる人気のスポットなっています。

屋同食(オクトンシク)/ 옥동식
新住所:ソウル市麻浦区(マポ区)ヤンファロ7ギル44-10
営業時間:ランチ11:00〜14:00、ディナー17:00〜19:30(売り切れ次第終了)
定休日:日曜
話番号0507-1424-9911 / 010-5571-9915
最寄り駅:合井(ハプチョン)駅
メニュー:豚コムタンKRW8,000、特コムタンKRW14,000,焼酎KRW2,000

江原亭

疲れたときに活力がつく料理としてオススメしたいのが、韓国の代表的な薬膳料理とも言われるサムゲタン。その韓国3大サムゲタンの1つとも言われる『江原亭(カンウォンジョン)』は、1978年に北朝鮮出身のガン・ギョンスンさんが元暁(ウォンヒョ)路の住宅街で営業をスタート。現在は2代目のハム・ホシク代表が、3代目の息子と一緒に味を守り続け、オンシーズンの夏には、ここのサムゲタンを求め大行列ができるお店です。

古宅でサムゲタンを食べるのもの、『江原亭』の魅力の一つ。もともとは旧日本の軍将校が住んでいた家だったそうです。メニューはサムゲタンと鶏肉の炒め煮の二つのみで、昼間はサムゲタンに集中するため、鶏肉の炒め煮は夕食の時間のみの提供という徹底ぶり。素材も、韓国で作られないヒマワリの種を除き、鶏と米、キムチなど、すべての食材が国内産というこだわりぶりです。

さっそくサムゲタンを注文すると、白菜キムチ、薄味の北朝鮮式カットゥギ(大根キムチ)、唐辛子とニンニク、韓国味噌、唐辛子と塩、人参酒がセットで運ばれてきます。

ネギと香ばしいひまわりの種がいっぱいに入っていることで、有名になった『江原亭』のサムゲタンは、ほのかな高麗人参の香りが広がり、すっきりした味わい。鶏肉は地鶏を使用し、肉質が適度にしまっていて柔らかいのが特徴です。

2代目のハムさんはこう言います。 お客さんが多くても店舗を広げず、その日に用意したスープが売り切れになれば営業を終了。そしてお客さんの行列が増えても、サムゲタンを作る量を増やしたりはしません」。

この答えこそが、3代も続く『江原亭』の味を維持する秘訣なのかもしれません。近年はひとりで来るお客さんが増えたことを実感するというハムさん。「韓国にいらっしゃればいつでも気軽に、我が家のようにお立ち寄りください」と温かい笑顔で見送ってくれました。

『江原亭』の周辺には、最近話題の「情熱道(ヨルチョンド)」という通りがあります。散歩を兼ねて「ひとり酒」が楽しめる場所を探してみるのも良し。周辺には、チキン屋をはじめ、パスタ屋、イイダコ屋、ホルモン店や焼肉店をはじめ合計40以上の様々な飲み屋が集まっていて、日が暮れて街灯が灯る頃には、食べ物のにおいと若者の活気がそこかしこに溢れているエリアです。

江原亭(カンウォンジョン) / 강원정
新住所:ソウル市龍山区(ヨンサン区)ウォンヒョロ89ギル13-10
営業時間:11:30〜20:30、ブレイクタイム 14:30〜17:30
定休日:第1・3・5日曜
電話番号:02-719-9978
最寄り駅:南陽(ナミョン)駅
parc
新住所 : ソウル特別市龍山区梨泰院路55キル26−5(ヨンサン区イテウォン55キル26−5)
旧住所 : ソウル特別市漢南洞743−1(ヨンサン区ハンナム洞743−1)
営業時間 : 11:30〜22:00(金土曜は〜23:00)、ブレークタイム 15:30〜17:30
定休日 : 月曜日
電話番号 : 02−792−2022
最寄り駅 : 漢江鎮(ハンガンジン)駅
Instagram : http://www.instagram.com/parcseoul/
Webサイト : http://www.parcseoul.com/
[閉店] sumussu
新住所 : ソウル特別市麻浦区ヒウジョンロ16ギル23
旧住所 : ソウル特別市麻浦区望遠洞405−17
営業時間 : 11:00〜21:00 ブレークタイム15:00〜17:00
定休日 : 月曜日
電話番号 : 02−338−8297
最寄り駅 : 望遠駅
屋同食
住所 : ソウル特別市麻浦区楊花路7キル44-10
営業時間 : ランチ11:00〜14:00、ディナー17:00〜19:30(売り切れ次第終了)
電話番号 : 0507-1424-9911/ 010-5571-9915
最寄り駅 : 合井駅
江原亭
住所 : ソウル特別市龍山区元暁路89ギル13-10
営業時間 : 11:00〜20:30 ※昼休憩14:30〜17:30
定休日 : 第1・3・5日曜日
電話番号 : 02-719-9978
最寄り駅 : 南営駅


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