mimitto VS H ZETT Mインタビュー

大きなウサギ耳をつけた3ピースバンド=mimittoと、PE'Zのヒイズミマサユ機なのではないかと噂されている正体不明のピアニスト=H ZETT M。見た目的には何だか妙な組み合わせの2組だが、いざ音を鳴らせばすぐに一つになれるのだから、やはり音楽とは不思議なものだ。改めて紹介すると、mimittoとは、これまでH ZETT Mのプロジェクトにギタリストとして参加してきたボッサムが率いるバンドで、昨年発表した『3×3=10』から、H ZETT Mとの共同作業をスタートさせている。新作『Y!E!S!』では両者のコミュニケーションがより深まり、本来mimittoが持っていた陽性のポジティヴィティが、よりストレートに伝わってくる作品となっている。今回は9月の『exPoP!!!!!』に「mimitto VS H ZETT M」名義で出演してくれるこの両者の対談をお届け。くだらないバカ話と熱っぽい話のギャップが素敵なmimittoと、終始冷静なんだけど「クスッ」となる笑いも生んでくれるH ZETT Mという、それぞれのキャラクターをお楽しみください。あ、あと文字では面白さが伝わらないので結構カットしちゃったけど、ボッサムとヒロポンの絡みはやばいです。どんな感じか知りたい方は、ぜひライブへ。

ライブは会場ひっくるめて楽しい空間にしたいので、お客さんと目線を同じにしたいっていうのがあるんです。(下島)

―mimittoって変わったバンド名だけど、どういう意味なんですか?

mimitto VS H ZETT Mインタビュー
下島哲夫

下島:僕らは高校から一緒にやってるんですけど、「耳の上で髪を切んなきゃいけない」って校則があったんですよ。それで「ミミノウエカット」、略して「ミミット」ってふざけてつけたのを、結局そのまま使ってます。

―それが今や耳の上に髪がかかってるどころか、さらにもうひとつ耳がついちゃって…動きづらそうだよね(笑)。

下島:はい、大きくうなづくと倒れます(笑)。


―(笑)。じゃあ、まずは両者の出会いをお聞きすると、まずボッサムくんが2006年にZETTさんと知り合ってるんですよね?

ボッサム:2005年ですね、ヒイ…あ、ZETTさんとは2006年です。お友達とは2005年にお会いしてるんですけど。

mimitto VS H ZETT Mインタビュー
H ZETT M

H ZETT M:ヒイズミさんのPE'Zっていうバンドが、当時ボッサムが所属してたチリヌルヲワカと対バンしたときに、打ち上げで僕にCDを持ってきてくれたんです。で、聴いてみたらすごくよかったので、最初はH ZETT Mのレコーディングでギターを弾いてもらいました。

―どんな部分に魅力を感じたんですか?

H ZETT M:曲もギターもすごくいいなと。あと、バンドのホームページを見たら「天才ギタリスト現る」みたいに書いてあって…

ボッサム:で、呼んでみたら大したことなかったっていう(笑)。

―(笑)。でも、それをきっかけにH ZETT Mのプロジェクトに参加してるわけですよね?

H ZETT M:はい、もはや古株というか、僕のやつにいろいろ参加してもらってます。

―じゃあ、mimittoから見て、ZETTさんの魅力はどういう部分ですか?

下島:普通じゃないところですよね。「指が何本あるんですか?」みたいな。

ヒロポン:CDで聴いてたイメージだと「かっこいい」って感じだったんですけど、ライブを見たら「楽しい」って感じで、イメージが変わりました。すごいはしゃいでる感じで。

H ZETT M:mimittoも突き抜ける要素を持ってるなって感じはすごくします。

mimitto VS H ZETT Mインタビュー
写真中央:宮下"ボッサム"治人、右:小池"ヒロポン"広季

―お互いビジュアルからして突き抜けてますもんね(笑)。

下島:ライブは会場ひっくるめて楽しい空間にしたいので、お客さんと目線を同じにしたいっていうのがあるんです。ステージって高いから、目線を同じにするにはポップな見え方の方がいいと思って、だからこういう耳をつけたりしてるんです。

ボッサム:ただライブだとちょっと…この前もPV撮影があったんですけど、「じゃあ、始めよう!」ってギター弾いたら、いきなり落っこっちゃって(笑)。

―まあ、いいんじゃないですか? BEAT CRUSADERSもライブだとお面取るわけだし。

ボッサム:あ! そうですね! 思いつかなかった…。

2/3ページ:僕が投げたものがちゃんとmimittoの音になって返ってくるので楽しいです。やっぱりバンドだなって(H ZETT M)

僕が投げたものがちゃんとmimittoの音になって返ってくるので楽しいです。やっぱりバンドだなって(H ZETT M)

―『3×3=10』で初めて一緒に作業してみて、どうでしたか?

下島:今まで7年間、曲も歌詞も自分たちで作ってきたので、バンドとしても「大胆な変化」を求めている時期だったんです。それで、せっかくZETTさんと出会ってプロデュースを依頼したので、力を借りながら自身を整理していこう思って、作詞、作曲を"プラトニカ"という曲で初めてお願いしたんですけど、その曲をメンバー3人とも気に入ったので、今回のアルバムは思い切って全て委ねてます。

ボッサム:ZETTさんの持ってるZETTワールドと、ZETTさんが引き出してくれたmimittoのmimittoワールドが融合したって感じですね。ZETTさんの曲はポップ満載で、でも不思議感もあり、パンク寄りな部分もあって、最高です。

―mimittoのスタートはメロコアなんですよね?

ボッサム:思いっきりそうです。HI-STANDARDなんで。

―メロコアのある種のストレートさと、ZETTさんのひねくれた部分の融合っていうのが肝なのかも。

ボッサム:僕自身はZETTさんの曲はH ZETT Mのライブでやってるので、「ZETTさんらしさ」をある程度わかってるつもりだし、やっぱりZETTさんの曲が好きなんです。歌っててすごく楽しいし、さらにそれをmimittoでやれるなんて…チョーやべえ。

H ZETT M:最後いきなりチャラくなったな…。

―悪ガキ3人って感じだからプロデューサーは大変なんじゃないですか(笑)?

H ZETT M:いや、僕が投げたものがちゃんとmimittoの音になって返ってくるので楽しいです。やっぱりバンドだなっていうか、昔から3人でやってきたチームワークがちゃんと音に出てて、まとまってるのが気持ちいいなって。

mimitto VS H ZETT Mインタビュー

―mimittoって結成何年目ですか?

ボッサム:結成して8年です。あの…リーダー(下島)怖いんですよ。うちのバンドで言ったら、ジャイアンなんです。

下島:そう? 自分は?

ボッサム:のび太でしょ、もちろん。

―ヒロポンくんは?

ヒロポン:神様?

mimitto VS H ZETT Mインタビュー

―いや、ドラえもんでまとめようよ(笑)。

ボッサム:ジャイアン、のび太…あ、タラちゃんです!

―ジャイアン、のび太、タラちゃんっておかしいじゃん! ドラえもんでまとめてって言ってんのに…。

僕らみたいにバカな感じで、突き抜けたポジティヴさっていうのが、突破口になるんじゃないかと思って。(下島)

―話がよくわかんなくなってきたので、新作の話に行きましょう(笑)。『Y!E!S!』には作品としての青写真のようなものはありましたか?

下島:明るいものにしたいというか、身近なものにしたいっていうのはあって…いろいろあったじゃないですか?

―震災とかってことね。

下島:はい、ニュースでは繰り返し同じ映像が流されて、深刻なムードをこれでもかって重ねてたときに、Twitterとか見るといろんな人が「ライブ行きたい」ってつぶやいてたり、Ustreamのライブ見てたりして、「あ、やっぱりみんな音楽が好きなんだな」って思ったんです。その中で、僕らみたいにバカな感じで、突き抜けたポジティヴさっていうのが、なんか突破口になるんじゃないかと思って、そういう一枚にしたいと思いました。

―でも、今回は全曲を提供してもらったってことは、歌詞は自分たちで書いてないわけですよね? そのあたりってボーカリストとしてはどうだったのかな?

ボッサム:「どうやって歌ったら届くんだろう?」って、すごく考えましたね。それで考え抜いた結果、俺は頭よくないし、とにかく自分らしさっていうのを大切にしようって思ったんです。

―いかにその歌詞に自分を投影できるかってことかな?

ボッサム:ムチャクチャ下手なのに、なぜか感動しちゃう歌ってあるじゃないですか? それって歌詞に魂を入れて、その人なりの解釈で歌ってるっていうのが伝わってくるから感動するんだと思うんです。だから、今も探り探りなんですけど、僕なりの、mimittoなりの解釈で歌詞を届けたいなって。

下島:作詞をしてくれたmichiさんはライブをよく見に来てくれてて、俺らがやりたいこと、伝えたいことを理解してくれてるので、詞にはちゃんと俺らが思ってることが書かれてあるんです。その意思疎通は取れてると思いますね。

mimitto VS H ZETT Mインタビュー

―特に今の自分にピッタリな歌詞を挙げてもらうとするとどう?

ボッサム:ほとんど全部なんですけど…“花"はライブで歌ってて鳥肌立つんですよ。歌詞だけじゃなくて、アンサンブルの気持ちよさだったり、ZETTさんの悲しいメロディが来て、歌詞も悲しいんだけど、でも前向きでみたいな。ZETTさんとmimitto、作詞の方、全部が完璧に合わさって、歌ってて「泣いちゃうんじゃないか?」って思うんですよ。

―それだけ曲に入りこめてるっていうのは大事なことですよね。

ボッサム:そうさせてくれてるのはこの2人のお陰で、3人ともライブをやる前からはじけっぷりがよくて、ステージに立つといつも「幸せだな」って思うんです。"花"はいつも最後にやるんですけど、「もうライブ終わっちゃうのか…」って気持ちになりますね。でも、それまで俺の超バカなMCで笑ってたお客さんが真面目に聴いてくれてるのを見ると、「今日ライブやってよかった」「ちゃんと伝わったはず」って思えるんです。

3/3ページ:「早くZEPPでやろうよ」って、それは勇気になりました。(ボッサム)

「ちまなこの だいじょうぶ」って歌詞があるんですけど、自分も大変なのに、人に「大丈夫」って言っちゃうのとかやばいなって。(ヒロポン)

―“道"は高橋瞳さんの“プールサイド"のリメイクなんだけど、ホントは"道"の方が先にあったんですよね?

下島:はい、もう何回かライブではやってました。

H ZETT M:一番最初はただのバカっぽい曲だなって思ってたんですけど、だんだん変わっていきましたね。

下島:俺らがやって、瞳さんがやって、その演奏も俺らなんですけど、そのあとにまたさらにアレンジ変えて、なんか勝手に成長していってるような曲なんですよね。

ボッサム:タイトル的には北島三郎さんとか歌っててもおかしくないよね(笑)。

ヒロポン:今勝手に"孫"も浮かんじゃった。一文字つながりで。

ボッサム:タラちゃん孫だしね。

―(無視して)じゃあ、ヒロポンくんのお気に入りは?

mimitto VS H ZETT Mインタビュー

ヒロポン:パンクっぽい速いリズムをしばらくやってなくて、“夜あけ前"でひさびさにやったらすごく楽しかったんです。しかも、この曲は変なところでリズムが切れたりするのが自分の中では新しくもあって、ひさしぶり感と新しい感がダブルで来て、1.5番目に好きですね。

―1番ではないんだ(笑)。

ヒロポン:1番は"花"なんですよー。


―あ、さっきもう言われちゃったから。

ヒロポン:「ちまなこの だいじょうぶ」って歌詞があるんですけど、自分も大変なのに、人に「大丈夫」って言っちゃうのとかやばいなって。

ボッサム:あと今回3ピースの一番の武器であるコーラスを復活させたんで、そこも聴いてて楽しめる一枚になってると思いますね。大体のバンドってギターとかドラムはあんまり歌上手くなかったりするじゃないですか? うちのバンドは(下島もヒロポンも)2人ともメインボーカルになってもおかしくないぐらい上手いんで、その強みも全面に出しました。

「早くZEPPでやろうよ」って、それは勇気になりました。(ボッサム)

―そんな両者が今度の『exPoP!!!!!』に一緒に出てくれるわけですが、mimittoにZETTさんが加わってmimittoの曲をやる、そのときの名義が「mimitto VS H ZETT M」なんですよね?

下島:そうです、戦いなんです。

―確かに、ZETTさんがバンドに入ってきたら食われかねないもんね。そこはホント「バーサス」だよね。

ボッサム:ホントに、そこが一番です。あの…わたくしごとなんですけど…

H ZETT M:なに? 入籍?

―このタイミングで(笑)。

ボッサム:俺ボーカリストもギタリストも好きな人っていないんですけど、とにかく特殊な人が好きで、ZETTさんの鍵盤は大好きなんですよ。H ZETT Mのサポートで隣でギター弾いてても、ホント悔しくなるぐらいなんです。「俺はZETTさんの持ってない何を持ってるんだろう?」ってずっと考えてて、そういう意味でもバーサスなんです。

―迎え撃つZETTさんとしてはいかがですか?

H ZETT M:いや、音で会話するというか、ただそれが楽しみですね。

―プロデュースをやる上でも、一緒に音を出すっていうのが一番お互いをわかり合う機会になってるんでしょうね。ライブ、楽しみにしてます。じゃあ、最後に今後のことも聞いておきたいんですけど、mimittoとしてはこれまでは自分たちで詞曲を手掛けてきたわけじゃないですか? そのあたり、今後はどう考えていますか?

下島:全然別モノとは考えてなくて、提供してもらう曲も、自分たちの曲も、俺らの音楽であることに別に変わりはないって意識なんですよね。

ボッサム:俺らが演奏すれば全部俺らの曲っていうか、そう言える自分たちの音っていうのが固まってきたと思うんです。何が来ても、例えばヒロポンが曲を作ってきても、絶対mimittoのものになる…ま、ヒロポンが曲持ってくることは絶対ないですけど(笑)。

―じゃあ、そんなヒロポンくんに今後の目標で締めてもらおうかな。

ヒロポン:やっぱり楽しさが一番だと思うんです。ZETTさん含め、mimittoみんな楽しいので、ずっとこの関係を保ちながら、みんなも楽しくなってくれれば最高ですね。

ボッサム:あの…最近ZETTさんに言われたことが…

下島:締まんなかった(笑)。

ボッサム:「早くZEPPでやろうよ」って、それは勇気になりました。

―そっか、じゃあいつを目標にしようか?

ボッサム:1週間後…

―近過ぎでしょ(笑)。

ボッサム:まあ、アルバムを出してから、できるだけ早くやりたいです!

リリース情報
mimitto
『Y!E!S!』

2011年9月14日発売
価格:1,890円(税込)
APPR-1806

1. メッセージ
2. 道
3. 夜あけ前
4. ああ無常
5. ショベル
6. RESTART
7. 花

イベント情報
『exPoP!!!!! vol.54』

2011年9月29日(木)OPEN 18:30 / START 19:00
会場:東京都 渋谷 O-nest

出演:
mimitto VS H ZETT M
THE WAYBARK
ラキタ
ボランズ
料金:無料(2ドリンク別)
※ご予約の無い方は入場できない場合があります。ご了承下さい。

プロフィール
mimitto VS H ZETT M

長野県出身、幼なじみで絶叫3ピースバンドとして結成。甲信越地区のバンドコンテストで賞を総ナメにする。活動を東京に移してからは渋谷中心にLIVE活動を行い、06年にボッサム(Vo)がH ZETT Mと出会い、現在に至るまで交流を深めて来た。ヘヴィーであるにも関わらず、風通しの良い疾走感があるという類いまれなサウンド、バンド内の構図は、リーダーの下島が、私生活からステージまで暴走傾向あるボッサムとヒロポンの2人を、調教してまとめあげている。更にこのメンバーにサウンドプロデューサーを勤めるH ZETT Mが加わる事で「絶叫度」がよりUPする。mimittoは本年9/14に新作「Y!E!S」の発表した。



フィードバック 0

新たな発見や感動を得ることはできましたか?

  • HOME
  • Music
  • mimitto VS H ZETT Mインタビュー

Special Feature

Habitable World──これからの「文化的な生活」

気候変動や環境破壊の進行によって、人間の暮らしや生態系が脅威に晒されているなか、これからの「文化的な生活」のあり方とはどういうものなのだろうか?
すでに行動している人々に学びながら、これからの暮らしを考える。

記事一覧へ

JOB

これからの企業を彩る9つのバッヂ認証システム

グリーンカンパニー

グリーンカンパニーについて
グリーンカンパニーについて