あいみょん×Nulbarichの2マン 『Zoff Rock』は自由を肯定する

あいみょん、Nulbarichが同じステージに立ったプレミアムライブ

9月19日、東京キネマ倶楽部にて、メガネブランド「Zoff」主催の『Zoff Rock 2018』が開催された。メガネを通じた「音楽」と「ファッション」のクロスオーバーは、「周りと同じで安心する」という価値観に揺らぎを与えるものであった。

このイベントは、今年の「Zoff Sunglasses Collection 2018」のメインビジュアルに起用されたあいみょんとNulbarichによる2マンライブで、キャンペーンの当選者275組550名のみが参加できる完全招待制のプレミアムライブ。2組ともにもはや500人規模のキャパではなかなか見ることのできないアーティストであり、さらにはこの日のドレスコードであるアイウェアを着用したオーディエンスがフロアに溢れ返るという、非常に希少な一夜となった。

あいみょん
Nulbarich

しかし、あいみょんとNulbarichは、特別音楽的な共通点があるわけではない。あいみょんの“愛を伝えたいだとか”はグル―ヴィーなベースラインが印象的なファンクチューンで、フリッパーズ・ギター~小沢健二のファンであることを公言する彼女のボーカルはときに独自のフロウを感じさせたりと、Nulbarichとシンクロする部分はあるものの、それはあくまで限定的。ただ、そういったジャンルうんぬんはさておき、「まず楽曲のクオリティーが評価され、SNSなどを通じて口コミで人気が広まった」というのがこの2組の共通点だ。

あいみょんのキャリアはYouTubeに楽曲をアップするところからスタートしているし、NulbarichのJQはプロデューサー業の時期が長かった人物。ともに根っからのフロントマンタイプではなく、ライブハウス叩き上げというわけでもない。一部では「音源よりもライブが重要」と言われる時代において、それは弱点とも捉えられかねないが、今年も夏フェスに多数出演するなど、近年数多くのライブを経験してきた両者は、この日その成果を存分に発揮していた。

ストレートに歌を届けるあいみょんと、オーディエンスを巻き込むNulbarich

世代の近い男性陣をバンドメンバーに従えたあいみょんのライブは、昨年発表されたアルバム『青春のエキサイトメント』のタイトル通り、青春の匂いを感じさせるフレッシュさが持ち味。曲のイントロでオーディエンスに手拍子を求めたりはするものの、基本的には真っ直ぐ歌を届けることを最優先にステージが進められる。

「根っからのフロントマンタイプではない」と書いたものの、あいみょんの歌唱力自体はデビュー時点からかなりのレベルにあり、いまではそこにステージ度胸も加わって、MCでオーディエンスに声をかけ、コミュニケーションを取る姿からは余裕も感じられる。「長く聴いてもらえる、そんな夏の曲になれば」と話して披露された“マリーゴールド”のスタンダード感は特に印象的だった。

一方のNulbarichは、JQがプロデューサー時代に知り合った手練れのプレーヤーを従え、素晴らしいバンドアンサンブルを聴かせる。JQはフラフラとステージ上を行ったり来たりして、ときにメンバーとじゃれ合うようなそぶりを見せながら、艶やかな歌声を響かせた。

7月にCINRA.NETで行ったあいみょんとの対談では、ライブについて「まだ『楽しませる』っていうフェーズには来てない気がします」と語っていたが、この日は曲中に「次はギターソロ、それからサビ」というように曲の構成を伝えてオーディエンスを導くなど、自分たちが楽しむと同時に、楽しませようとする姿勢も強く感じられた。また、“NEW ERA”や“It's Who We Are”といった人気曲はもちろん、遅いBPMでしっかりとグルーヴを紡ぎ、演奏力の高さを感じさせた“On and On”に、ライブバンドとしてのNulbarichの真骨頂が見えたように思う。

音楽もファッションも人それぞれ。「自由に楽しむ」を体現したフロアの様子

「夏フェスブーム」が取りざたされるようになって以降、「バンドTシャツ」「首にタオル」「手を振り上げる」といった、決まりきったライブの光景に疑問を投げかける声もあるが、この日のフロアはファッションも盛り上がり方もそれぞれで、あいみょんもJQも無理やりにオーディエンスを煽るようなことはしなかった。もちろん、どちらもいわゆる「ロックバンド」ではないが、そんな両者が多数のフェスに出演し、ワンマンの動員をみるみる増やしているのは、ちょっとした時代の変化を感じさせる。

「Zoff Sunglasses Collection 2018」のアートディレクションを担当し、あいみょんのアートワークも手がけているとんだ林蘭は、今回のメインビジュアルについて、「サングラスはほとんどの人にとって、日差しが強い時間だけに着ける、日常の中の少し非日常的なアイテムだと思います。今回のビジュアルでは、そんな常識や照れをとっぱらった、いつでもどこでも、自分が着けたいときに着けるという自由さをコンセプトにしました」とコメントし、屋内でも屋外でもないような異空間を作り上げていた。

そして、あいみょんとJQが対談の場でお互いに共感していたのは、「曲は自由に聴いてほしい」「どんな曲なのかは聴き手に委ねる」といった話であり、この日の両者のステージもまた、「ライブの楽しみ方はこう」という枠組みに捉われず、「自由に楽しむ」という姿勢を体現していたように思う。「さりげなく、自由に、音楽をまとおう」。これはメガネブランド「Zoff」の考えにも通じている。この日、それぞれにライブを楽しんだオーディエンスのように、アイウェアももっと自由にさりげなく日常に取り入れてほしい。『Zoff Rock 2018』が発していたメッセージは、この一点に尽きるのではないだろうか。

サービス情報
『Zoffオンラインストア』

定番から最新トレンドまで幅広いラインナップ。オンラインでメガネ・サングラスが買える。

イベント情報
『Zoff Rock 2018』

2018年9月19日(水)
会場:東京都 東京キネマ倶楽部

出演:
あいみょん
Nulbarich



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