映画美学校フィクションコースを卒業した気鋭の監督による、流麗な映像美

鏡とは恐ろしいものである。 例えば夜中に目が覚めて、洗面所に立ったときなどに、鏡を見るのが怖かった経験が誰しもあるはずだ。「だいじょうぶ。何も映っているはずがない」、そう言い聞かせたところで、容易に安心することはできない。なぜなら、鏡に映るのは「現実」なんかじゃなく、左右の逆転した、まったく別の世界(=「擬似現実」)なのだから。それは時として、私たちが「決して見たくなかった現実」である。 この作品で佐藤央は、鏡を見るときに感じる「不安」を、奇妙な味わいの映像表現で的確に据えている。練り上げられたセリフや、計算されたカット割りが印象的なので、ぜひ二度、三度と見直してほしい。また、照明と撮影を担当した、芦澤明子の技術が素晴らしく、比類なく美しい画面に仕上がっている。

※このコンテンツは旧「ピックアップアーティスト」の掲載情報を移設したものです

プロフィール
佐藤央

法政大学卒業後、映画美学校フィクション科に入学。万田邦敏(『UNloved』『接吻』)に師事。卒業後、成瀬巳喜男のキャメラマンとして知られる玉井正夫のドキュメンタリー映画『キャメラマン 玉井正夫』を監督。2007年夏目漱石原作『夢十夜 海賊版』の一編「不安」(第八夜)を監督後、『コンナオトナノオンナノコ』(冨永昌敬)のメイキングを担当。新作は『シャーリーの好色人生』。



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