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YUKI、ソロ17年目にして「2回目のデビュー」を掲げた理由を解く

YUKI、ソロ17年目にして「2回目のデビュー」を掲げた理由を解く

YUKI『forme』
テキスト
天野史彬
編集:矢島由佳子(CINRA.NET編集部)
2019/02/06

自分の体温を知るには、誰かと体を重ね合わせるのが一番いい

YUKIのソロ9作目となるフルアルバムは、『forme』と名付けられている。読み方は「フォルム」。「形」や「形式」という意味のフランス語だ。

では、本作はどのような「フォルム=形」によって成り立っているのか? 恐らく「フォルム」とは、「身体」ということでもあるのだろう。以下のように、本作の歌詞表現において、YUKIは身体的なモチーフを随所に散りばめている。

<あなたの声が聞きたいの 心より身体で感じたいの>(“チャイム”)
<流れる血が 私を女だと知らせる>(“百日紅”)
<でたらめのメロディ 紡ぐ私の身体>(“24hours”)

日々、老いて変わっていくことも含め、人間にとって身体ほど確かなものはない。ひとりがひとつしか持つことのできない、他の誰とも共有することのできないもの。身体こそが人間の孤独であり、信じられるものだ。

自分はどんな性格の人間か、と、ひとり部屋で自問自答してみたところで、その答えなどわかるはずがない。自分の性格や思考の癖は、他の誰かと言葉を交わすことや、行動を共にすることで見えてくることの方がはるかに多い。同じように、自分の体温を知るには、他の誰かの体に触れることが一番わかりやすいし、自分の体の形を知りたければ、誰かと体を重ね合わせるのが一番いい。YUKIが本作『forme』で試みたのは、そういうことである。

YUKI『forme』通常盤ジャケット
YUKI『forme』通常盤ジャケット(Amazonで見る

細野晴臣、Chara、堀込泰行、前野健太、STUTS、吉澤嘉代子らが参加

本作において、YUKIはかつてなく個性豊かで多様な作家たちに楽曲制作を依頼している。まるで、恐怖心よりも好奇心が勝る10代の少年少女たちが、興奮と衝動のままに街へとその体を投げだすことで、自身を知っていくように。本作でYUKIは、「自分は一体、どのようなフォルムをしている人間であり、表現者なのか?」という問いかけを、アルバム1枚を通して自分自身に、そして世界に投げかけているのだ。

以下、本作で彼女に楽曲提供 / 編曲で関わった作家たちである。

M.1 “チャイム”(作曲:HALIFANIE 編曲:YUKI、百田留衣、南田健吾)
M.2 “トロイメライ”(作曲:CHI-MEY 編曲:YUKI、CHI-MEY)
M.3 “やたらとシンクロニシティ”(作曲:小形 誠 編曲:YUKI、沖山優司)
M.4 “魔法はまだ”(作曲:吉澤嘉代子 編曲:YUKI、沖山優司)
M.5 “しのびこみたい”(作曲:西寺郷太(NONA REEVES) 編曲:西寺郷太、YUKI)
M.6 “ただいま”(作曲:堀込泰行 編曲:YUKI、沖山優司)
M.7 “口実にして”(作曲:前野健太 編曲:YUKI、前野健太)
M.8 “風来坊”(作曲:津野米咲(赤い公園) 編曲:YUKI、トオミヨウ)
M.9 “転校生になれたら”(作曲:川本真琴 編曲:YUKI、川本真琴、STUTS)
M.10 “Sunday Girl”(作曲:細野晴臣 編曲:細野晴臣)
M.11 “百日紅”(作曲:尾崎世界観(クリープハイプ) 編曲:YUKI、沖山優司)
M.12 “24hours”(作曲:Chara 編曲:皆川真人、Chara、YUKI)
M.13 “美しいわ”(作曲:YUKI 編曲:YUKI)

全曲、歌詞はYUKI自身が手掛けており、プロデュースも10曲目“Sunday Girl”を除いたすべての曲をYUKIが担当。“Sunday Girl”のみ、サウンドプロデュースを細野晴臣が手掛けている。クレジットだけを見ても大きな懐を持った本作を、YUKIはボーカルと歌詞、編曲、そしてセルフプロデュースによる全体的な舵取りによって、自らの作家性の中に統一された作品として仕上げている。

世代を超えた面々であると同時に、ここに集った人々と曲作りを行うことで、「時代」の荒波に飛び込んでいくYUKIの無邪気な横顔を本作からは感じることができる。加えて、1990年代末にユニット「Chara+YUKI」や、バンド「Mean Machine」で共に活動した経験もあるCharaがこのラインナップの中に並んでいることは、25年以上に及ぶYUKIのミュージシャンとしての歴史と本作が、根深く地続きに存在していることを示しているとも言えるだろう。

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リリース情報

YUKI
『forme』初回生産限定盤
YUKI
『forme』初回生産限定盤(CD+DVD)

2019年2月6日(水)発売
価格:4,104円(税込)
ESCL-5180/1

[CD]
1. チャイム
2. トロイメライ
3. やたらとシンクロニシティ
4. 魔法はまだ
5. しのびこみたい
6. ただいま
7. 口実にして
8. 風来坊
9. 転校生になれたら
10. Sunday Girl
11. 百日紅
12. 24hours
13. 美しいわ
[DVD]
1. チャイム(Lyric Video)
2. トロイメライ(Music Video)
※DVDは初回生産限定盤のみ付属

YUKI
『forme』通常盤
YUKI
『forme』通常盤(CD)

2019年2月6日(水)発売
価格:3,240円(税込)
ESCL-5182

1. チャイム
2. トロイメライ
3. やたらとシンクロニシティ
4. 魔法はまだ
5. しのびこみたい
6. ただいま
7. 口実にして
8. 風来坊
9. 転校生になれたら
10. Sunday Girl
11. 百日紅
12. 24hours
13. 美しいわ

YUKI
『forme』完全生産限定盤
YUKI
『forme』完全生産限定盤(アナログ盤)

2019年3月13日(水)発売
価格:3,780円(税込)
ESJL-3115/6

イベント情報

『YUKI concert tour “trance/forme” 2019』

2019年3月9日(土)
会場:神奈川県 厚木市文化会館 大ホール

2019年3月10日(日)
会場:神奈川県 厚木市文化会館 大ホール

2019年3月19日(火)
会場:埼玉県 大宮ソニックシティ 大ホール

2019年3月20日(水)
会場:埼玉県 大宮ソニックシティ 大ホール

2019年3月28日(木)
会場:大阪府 フェスティバルホール

2019年3月29日(金)
会場:大阪府 フェスティバルホール

2019年4月 6日(土)
会場:福岡県 福岡サンパレス ホテル&ホール

2019年4月 7日(日)
会場:福岡県 福岡サンパレス ホテル&ホール

2019年4月20日(土)
会場:石川県 本多の森ホール

2019年4月21日(日)
会場:石川県 本多の森ホール

2019年4月28日(日)
会場:神奈川県 神奈川県民ホール

2019年4月29日(月・祝)
会場:神奈川県 神奈川県民ホール

2019年5月11日(土)
会場:宮城県 仙台サンプラザホール

2019年5月12日(日)
会場:宮城県 仙台サンプラザホール

2019年5月18日(土)
会場:広島県 広島文化学園HBGホール

2019年5月19日(日)
会場:広島県 広島文化学園HBGホール

2019年5月31日(金)
会場:兵庫県 神戸国際会館こくさいホール

2019年6月1日(土)
会場:兵庫県 神戸国際会館こくさいホール

2019年6月8日(土)
会場:北海道 札幌文化芸術劇場 hitaru

2019年6月9日(日)
会場:北海道 札幌文化芸術劇場 hitaru

2019年6月15日(土)
会場:東京都 東京国際フォーラム ホールA

2019年6月16日(日)
会場:東京都 東京国際フォーラム ホールA

2019年7月6日(土)
会場:愛知県 名古屋国際会議場 センチュリーホール

2019年7月7日(日)
会場:愛知県 名古屋国際会議場 センチュリーホール

プロフィール

Awesome City Club
YUKI(ゆき)

1993年、JUDY AND MARYのボーカリストとしてデビュー。2001 年、JUDY AND MARYを解散後、2002年2月にシングル『the end of shite』でソロ活動を開始。先鋭的なサウンドや前衛的なビジュアルで独自の世界観を確立。2012年5月、ソロ活動10周年を記念して開催した東京ドーム公演では、バンドとソロの両方で東京ドーム公演を行った女性ボーカリストとして“史上初”という記録を作り、約5万人を動員。2017 年までに、音楽チャートで1位を獲得したアルバム5枚を含む、8枚のオリジナルアルバムをリリース。独特の歌声、表現、存在感は、あらゆる方面から多くの注目を集め、今後も音楽活動とそれに伴うライブ、アートワークの全てから目が離せない。

関連チケット情報

2021年10月9日(土)
YUKI
会場:東京ガーデンシアター(東京都)

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