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でんぱ組.inc、森山未來も参戦。横浜が「ダンス都市」に変貌中

でんぱ組.inc、森山未來も参戦。横浜が「ダンス都市」に変貌中

テキスト
萩原雄太
撮影:高見知香
2015/08/21

「横浜」といえば、何を思い浮かべるだろうか? 「明治の文明開化を支えた街」「おしゃれなデートスポット」「みなとみらい」「ベイブリッジの夜景がきれい」「メリケン波止場」など、人口370万人を誇る巨大都市は様々な顔を持っている。そして近い将来に、そこにもう1つ「ダンス」というイメージが加わるかもしれない。

今夏から秋にかけて、横浜市内の各所では『Dance Dance Dance @ YOKOHAMA 2015』と題したイベントが開催中だ。バレエやストリートダンス、日本舞踊、コンテンポラリーなど、ジャンルを横断しながらさまざまな「ダンス」を紹介するこの企画は、2012年の初開催に続いて2回目。今回のプログラム総数は、なんと200を数えるまでに膨れ上がっている。

同イベントのオープニングプログラムとして、8月1日、2日の2日間に開催されたのが『横浜ダンスパレード』。市内15か所の屋外会場で同時多発的にダンス公演が行なわれたこのプログラムは、大小300以上の市民団体や、学生の部活動などが参加し、出演者の数だけでも5千人以上となった。今回は、この巨大すぎる『横浜ダンスパレード』の様子を紹介すると共に、夏から秋にかけて行われる『Dance Dance Dance @ YOKOHAMA』注目のプログラムを紹介しよう。

横浜の元祖メインストリートが封鎖され、ダンスフロアに

ギラギラと輝く太陽が容赦なく照りつけた8月1日、横浜市の気温は34度にまで上昇した。誰もがクーラーの効いた室内に逃げ込みたくなるような暑さの中、横浜市内各所では、色とりどりの衣装を身につけて道路の上でダンスをする人々の集団の姿が……。『横浜ダンスパレード』に出演するダンサーたちは真夏の暑さもなんのその。汗を輝かせながら、一心不乱に踊り狂っている!

日本大通りで踊るキッズダンサーたち
日本大通りで踊るキッズダンサーたち

『横浜ダンスパレード』のメイン会場となる日本大通りは、1870年(明治3年)に整備された日本初の西洋式街路であり、明治時代には横浜のメインストリートとして機能していた、まさに「文明開化の街・横浜」を象徴するエリア。現在、この通りの周囲には、神奈川県庁や横浜地方裁判所、NHK横浜放送局などが並び、平日は官公庁に勤める職員などでにぎわっている。この日本大通りが完全に封鎖され、バトントワリングやフラダンス、ラオスの民族舞踊などが舞われる路上ダンス天国に変身! 街行く人々も、その珍しい光景に思わず足を止めずにはいられなかった。

日本大通りで行なわれた、ラオスの民族舞踊パレード
日本大通りで行なわれた、ラオスの民族舞踊パレード

さらに、日本大通りからほど近い馬車道でもダンスパレードを実施。横浜港と関内地域に設置された外国人居留地を結び、西洋人たちが馬車で移動をしていたことから名付けられたこの通りは、近代化の最先端として、乗合馬車の駅や、ガス灯、アイスクリーム店まで、日本初のさまざまな施設が設置されたエリアだ。

そんな、歴史ある通りに移動すると、そこではタヒチアンダンスグループ「Hau Purotu Ori」による、セクシーなダンスが披露されていた。横浜市内の主婦やOLたちによって構成されたる彼女たちのパフォーマンスが始まると、カフェのテラス席やマンションのベランダから思わず華麗な腰さばきに見入ってしまう人々が続出。「路上で踊れるなんて滅多にないチャンス」と、同イベントに参加したという彼女たちだったが、ステージやダンススタジオではなく、街の人々の中で踊る解放感は格別な体験となっただろう。

タヒチアンダンスグループ「Hau Purotu Ori」
タヒチアンダンスグループ「Hau Purotu Ori」

象の鼻パークでは、屋外特設ステージで海をバックに『ボレロ』の歓喜が爆発

パレードの会場ではなかったが、横浜港の発祥地である「象の鼻パーク」には屋外特設ステージが設置され、8月28日、29日の週末、『横浜ベイサイドバレエ』が上演される。創立から半世紀を超えた東京バレエ団が上演する演目は、『ドンキホーテ』第一幕、『タムタム』『ボレロ』。中でも『ボレロ』は、20世紀の偉大な振付家モーリス・ベジャールによって創作され、ジワジワと反復しながら盛り上がり、最後に爆発するミニマルな展開が人気の、同バレエ団の代表作。しかも、海をバックにした特設ステージで上演されるという他では実現不可能な内容だ。名誉委員長を務める横浜市の林文子市長も「横浜でしか絶対に観ることができないプログラム」と胸を張って同作品を推薦する。

『横浜ベイサイドバレエ』 東京バレエ団『ボレロ』©Kiyonori Hasegawa
『横浜ベイサイドバレエ』 東京バレエ団『ボレロ』©Kiyonori Hasegawa

また、山下公園や中華街にもほど近いKAAT神奈川芸術劇場は、2011年1月にオープンした新しい劇場。開館からまだ4年という歴史の浅さにも関わらず、宮本亜門や白井晃といった大物演出家から、チェルフィッチュ、地点といった国内外で注目を集める現代演劇カンパニーまでの作品を上演しており、首都圏のパフォーミングアーツシーンでは欠かすことのできない大きな存在感を放っている。

KAAT神奈川芸術劇場
KAAT神奈川芸術劇場

そんなKAATでは『Dance Dance Dance @ YOKOHAMA』と連動して、今秋、世界中から様々なダンスカンパニーを招聘。1978年にデビューし、世界各地で作品を発表する振付家・マリー・シュイナール率いるカンパニー・マリー・シュイナールが『春の祭典』と『アンリ・ミショーのムーヴマン』を。2008年の初来日でも横浜で公演し、その高い身体能力が驚きを持って迎えられたブラジルのデボラ・コルカー・カンパニーは、女優カトリーヌ・ドヌーヴにインスパイアを受けて作られた『Belle』を。さらに日本からは、パリ・オペラ座でもクリエイションを行い、独自のメソッドで日本のコンテンポラリーダンス界をリードする勅使川原三郎が、新作『ミズトイノリ – water angel』を上演するなど、注目作品が目白押しだ。

カンパニー・マリー・シュイナール『春の祭典』 ©Marie Chouinard
カンパニー・マリー・シュイナール『春の祭典』 ©Marie Chouinard

デボラ・コルカー・カンパニー『Belle』
デボラ・コルカー・カンパニー『Belle』

西洋の文化を受け入れる前線基地として開港した横浜。外国からの異文化を受け入れてきたそのDNAは、150年を経た現在でも風化することなく息づいているようだ。

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イベント情報

『Dance Dance Dance @ YOKOHAMA 2015』

2015年8月1日(土)~10月4日(日)
会場:神奈川県 横浜市内全域

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