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ポケットマネーでアートを買う!vol.1 YUKARI ART CONTEMPORARY

ポケットマネーでアートを買う!vol.1 YUKARI ART CONTEMPORARY

杉浦太一(CINRA, Inc. 代表取締役)

アート作品って何百万円とか何億円とか、とてもじゃないけど手が届かない値段がついたりする。やっぱりアートは「買う」じゃなくて「見る」もの。でも、もし、飲み会をちょっとだけ我慢すればアート作品が手に入ると言われれば、なんとも素敵な話しじゃないか。ギャラリーのみなさん! 本当のところどうなんでしょう?

今回お邪魔したギャラリー
YUKARI ART CONTEMPORARY


YUKARI  ART  CONTEMPORARY

2007年10月に東京・学芸大学にオープンした気鋭のギャラリー。70年代〜80年代生まれの若手の現代作家を扱うギャラリーとして国内外から高い評価を集めている。

写真をクリックすると拡大画像がご覧になれます。


さいしょの一歩/誰でも、普段着で来られるギャラリーにしたい

学芸大学駅

学芸大学駅から東口商店街を抜けていく。東横線エリアと言うからにはセレブな匂いがプンプンするかと思いきや、長く続いていそうなお店もたくさんあるし、若者も多ければ、おじいちゃんもおばあちゃんもいるし、なんだか街があったかい。商店街を抜けた交差点を右に曲がると、建物の1Fに「YUKARI ART CONTEMPORARY」という看板が見えてくる。

 

「ギャラリーってやっぱりどこかで高飛車なイメージがあると思うんですよ。だから、誰でも普段着で来られる、日常の生活に近いところでギャラリーをやりたかったんです」

 

なるほど。たしかに、銀座周辺のギャラリーみたいな、ちょっと入るのに勇気がいるところとは違う。ギャラリーがコンビニに行くような感覚で入れる、と言っては失礼なのかもしれないけど、毎日の生活に溶け込める街だからこそ、オーナーのみつまゆかりさんはこの場所を選んだのだろう。

どんなギャラリー?/見てくれるお客さんも買ってくれるお客さんも同じだと思うんです

ギャラリーは、アート作品を売る場所だ。だから、普通のショップ同様、見るのはタダ。美術館ではお金を払わないといけないところがタダになるなわけだから、なんともおトクな場所ではある。でも、ただ見に来るだけではギャラリーにしてみれば迷惑なんじゃないだろうか。

 

「いつもスタッフには、見に来てくださるお客さんも買ってくださるお客さんも同じように接してほしい、って言っているんです。だって、わざわざこんなに楽しいことがたくさんある忙しい時代に選んで来てくださるわけですからね」

 

たしかに、たまの休日にギャラリーまで足を運ぶというのは、行く側にしてみれば結構体力のいることなのかもしれない。だからこそ、みつまさんはギャラリーをエンタメ業のようなものだと思っているのだという。

 

「やっぱり喜んでもらわないと意味がないと思っているんです。立ち寄ってもらって、すごい! とかきれい! とか、非日常を味わえるような空間にしたいと思っています」

 

みつまさんの目はキラキラと輝いていて、「いいものであるからこそ、広く見てほしい。本当にその作品がよければ、アートがわからない人にも伝わるはずなんです。それを目指しています。」と熱く語ってくれた。

どんな人が買ってるの?/アート作品を買うのって、チョコボールを買うのに似てる。

みつまゆかりさん

実際に、ギャラリーでアート作品を買うのはどんな人たちなのだろう?

「もちろんコレクターと呼ばれるアートを収集していらっしゃるお客さんもいますが、たまにOLさんかな? って思える人も買ってくださいますよ。きっと作品を買うのも初めてで、すっごく迷って、買ってくれたんだと思うんです。そういう時は特に嬉しいですね。」

 

やっぱり、若い人がアート作品を買うというのも、普通になってきているのかもしれない。一方で、アート作品を投資目的で購入するセレブが増えてきたという話しをよく聞く。アート作品が普通のモノと違うのは、アーティストが世界的に認められたら作品の価格が跳ね上がったり、逆に下がったりするというところらしい。株や不動産に近い側面もあるっていうことだ。でも、みつまさんは投資目的だけのお客さんには買ってもらいたくないと言う。

 

「これから作品を買ってみよう!という方たちにはアート作品を買うのって、チョコボールを買うようなものだと思ってほしいんですよ。目的はあくまでチョコレートを食べることなんだけど、そこにくじがついてくるからちょっとワクワクする。アート作品を投資と考えてしまうと、そのくじの方が目的になっちゃう。値上がりする可能性はもちろんあるし、楽しみにしてもらっていてもいいんだけど、それが目的になっちゃダメなんです。やっぱりその作品を好きでいてほしい。本当に好きでいてくれたら、買ってしばらくして、たとえ値が上がらなくても全然気にならないで、その作品を好きでい続けられるじゃないですか。」

 

なんだか人付き合いの本質を突かれたようで一瞬フリーズしてしまったが(笑)、そろそろ本題に入ってみよう。アート作品って、どうやって買えばいいんですか? ぼくらでも買えるような作品ってあるんですか?

HOW TO 買い方/作品が欲しくなったら、まずは声をかけてみる

「まずはスタッフに声をかけてください。作品のことを知りたいだけでも嬉しいので、気軽に声をかけてもらいたいです。欲しいなって思ってくれたら、スタッフがその作品が売れていないかどうかを確認します。まだ売れていなければ、お名前や連絡先を記入してもらい、支払い方法を現金か銀行振込かで選んでもらいます。こちらから請求書を発行させていただきますので、お支払いが済んで、展覧会が終わったら、作品を取りに来てもらってお渡しするという段取りです。」

 

どんなすごいシステムなんだろうと思いきや、意外にも簡単な手続きだ。しかもやっぱり、20代のノンセレブなぼくたちでも手に入る(ポケットマネーで買える!)作品も結構あるらしい。

 

ギャラリーを失礼する時、玄関までみつまさんも見送りに来てくれて、「また遊びに来てくださいね」と言ってくれた。そう、みつまさんがつくりたいギャラリーは、お客さんが遊びに行く感覚で来られる場所なんだ。

初めて買う人へ、ギャラリーからのオススメ作品

田代裕基「untitled」

2007 紙、水彩、ペン 40x31.2cm \31,500-

 

自らの感情や感動を動物の姿に代えた木彫作品で人気の田代裕基。2年前の初個展で一気に発表した動物のドローイングの数少ない残りの中の1枚。木彫だと桁がふたつ違う作品もあり!

YUKARI ART CONTEMPORARY

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何かを我慢することに慣れすぎて忘れてしまいそうになっている「感情」を、たった10分でこじ開けてしまう魔法のようなミュージックビデオ。現在地を確かめながらも、徐々に感情を回転させていくアフロの言葉とあら恋の音。人を傷つけるのではなく、慈しみ輝かせるためのエモーションが天井知らずの勢いで駆け上がっていった先に待ち構えている景色が、普段とは違ったものに見える。これが芸術の力だと言わんばかりに、潔く堂々と振り切っていて気持ちがいい。柴田剛監督のもと、タイコウクニヨシの写真と佐伯龍蔵の映像にも注目。(柏井)

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