特集 PR

芸術なんてどうでもいい?THE★米騒動インタビュー

芸術なんてどうでもいい?THE★米騒動インタビュー

インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:木下夕希
2011/06/10

ここ数年、日本のロックシーンでは10代バンドの活躍が目立っているが、その中軸を担っているのが2008年からスタートし、ねごとやGalileo Galilei、The SALOVERSらを輩出した10代限定フェス『閃光ライオット』である。THE★米騒動は2010年の同フェスでグランプリを獲得した札幌出身の3ピースバンドで、全員が高校を卒業したばかりの18歳ながら、予測不能の展開をする異形のロックを、高い演奏能力を持って鳴らしている。今回のインタビューでは、10代のバンドならではの価値観を探るべく、6月15日にリリースされた彼らのデビュー作『どうでもいい芸術』のタイトルに合わせ、彼らにとってどうでもいいこと、よくないことを答えてもらい、それにまつわる話を聞かせてもらった。自由でストレートな物言いの一方で、冷静に現実を見つめ、時にはこちらがハッとさせられるような鋭い分析も飛び出す彼らの発言から、現代に生きる10代のリアルを感じ取ってほしい。

Fコードで挫折してる暇はなかった(笑)。

―高校の軽音部で結成されたそうですが、THE★米騒動の音楽性から想像すると、部の中でも尖った人たちが集まった感じなんでしょうか。

芸術なんてどうでもいい?THE★米騒動インタビュー
左から、坂本、沖田、石田

石田:沖田は部長で、石田は副部長でした。

―ちなみに、坂本君は?

坂本:俺は怒り役ですね。「怖い人」みたいな立ち位置。自分はできてないのに、後輩に怒るみたいな。

沖田:1番タチ悪い(笑)。

―じゃあむしろ部の中心にいた人たちなんだ…

(坂本、目の前のコーヒーに静々とガムシロップを入れ、さらにメイプルシロップを入れ始める)

沖田:え! なんで!

―ハハ、超甘党とか?

坂本:(飲んで)まだ入れれる。全然甘くないよ。

―自由だなあ(笑)。じゃあ、音楽的なバックグラウンドを教えてください。

石田:個人個人掘り下げるところが違いましたね。坂本がもうひとつ組んでたバンドはメタルとかハードロックな、「DEEP PURPLE超好き」みたいなバンドだったし。

―へえ、今の10代でもDEEP PURPLEとかの方向に行く人は行くんだ。

石田:本当に音楽が好きじゃないと残れないぐらいスパルタで、そういう子たちが集まる部活でもあったんです。普通の子はみんなやめちゃう。

―楽器はいつから始めたんですか?

石田:うちら2人(石田と沖田)は高校入ってから始めたんですけど、ドラムは小2から。

坂本:で、小5で公文を始めた時に(ドラムを)やめました。

―(笑)。でも、小2でいきなりドラムっていうのは親の勧めがあって?

坂本:いや、自分から。特別音楽が好きってわけじゃなかったけど、『ミュージックステーション』とか見てて、後ろで何か叩いて音出してる人いるなってぐらいの興味で、足下(バスドラム)があるのも知らないで、両手でできるもんだと思って習い始めたんです。何のやる気もなく週に1回通ってるみたいな感じでダラダラやってて、一旦やめたんだけど、中2ぐらいで再開してからは真面目に、昔を思い出しつつ我流な感じで、ちょっとずつ練習しましたね。

―石田さんと沖田さんは、楽器を始める前は今のTHE★米騒動の音楽性に通じるような音楽を聴いてたんですか?

石田:小学生の頃は普通にアジカン、バンプとかを聴いてました。中学に入ってネットとか、スペースシャワーTVを見るようになって、メディアにあんまり露出しないバンドも知るようになってからは、9mm(Parabellum Bullet)とか、凛として時雨がめっちゃ好きで聴いてて、高校に入ってこのバンドで最初にやったコピーが凛として時雨でした。

―へえ、でも最初にチャレンジしたのが凛として時雨って、テクニック的に難しくないですか?

石田:できなかった(笑)。

沖田:何やってるかわかんなかったよね(笑)。

―じゃあ、めっちゃ練習した?

石田:練習しないと怒られるんですよ(笑)。

沖田:週4回部活があって、ちっちゃいアンプでみんな個人練をして、さらにスタジオ入ってっていう。

石田:Fコードで挫折してる暇はなかった(笑)。

―なるほど(笑)。じゃあ、沖田さんの音楽歴は?

沖田:中学校を卒業する間際にギターやろうと思って、…なぜかベースを買ってきて(笑)。そこから部活に入って、先輩にいろいろ教えられながら練習して、時雨を泣きながらコピーして………部活辛かったです(笑)。

―体育会系のノリだったんですね。

沖田:ノリとかってレベルじゃないです。

―そっか、ホントに体育会系だったんだ(笑)。

2/4ページ:音楽で食って行けるなんてことは全くサラサラ頭になくて。

Page 1
次へ

リリース情報

THE★米騒動『どうでもいい芸術』
THE★米騒動
『どうでもいい芸術』

2011年6月15日発売
価格:1,890円(税込)
WRT-001

1. Border
2. 俗物美術展覧
3. Hys
4. 祝女
5. 群青
6. ファンタジック柵の前
7. ブラック・ダンス・ホール

プロフィール

THE★米騒動

石田愛実(Gt,Vo)、坂本タイキ(Dr)、沖田笙子(Ba,Vo)。北海道札幌市平岸高等学校軽音部にて結成。全員18歳の3ピースバンド。現在、札幌を中心に活動中。2010年8月、10代限定オーディション「閃光ライオット」にてグランプリを獲得。注目を浴びる。2011年1月、SCHOOL OF LOCK! presents「くるりと対バンライオット」にて、くるりと共演を果たす。2011年6月、1stミニアルバム「どうでもいい芸術」をリリース。

SPECIAL PR 特集

もっと見る

BACKNUMBER PR 注目のバックナンバー

もっと見る

PICKUP VIDEO 動画これだけは

Homecomings“Blue Hour”

微妙な関係、微妙な距離を前に、言わずに飲み込んだ言葉、あるいは取ってつけたような言葉……夜の終わりと始まりの深い青にはそんな言葉が無数に浮かんでは消える。<まだ夜は冷えるから 僕らは子供のまま>という奥ゆかしくもみずみずしいラインに、<僕らお互い弱虫すぎて 踏み込めないまま朝を迎える>なんて一節を思い出したりしました。(山元)

  1. Ken YokoyamaからのSOS バンドに訪れた転換期を包み隠さず語る 1

    Ken YokoyamaからのSOS バンドに訪れた転換期を包み隠さず語る

  2. 新垣結衣×松田龍平W主演、野木亜紀子脚本『獣になれない私たち』放送開始 2

    新垣結衣×松田龍平W主演、野木亜紀子脚本『獣になれない私たち』放送開始

  3. 『音量を上げろタコ!』KenKen、PABLO、富澤タクら10人のキャスト写真公開 3

    『音量を上げろタコ!』KenKen、PABLO、富澤タクら10人のキャスト写真公開

  4. 自由な大泉洋、振り回される高畑充希&三浦春馬 『バナナかよ』場面写真 4

    自由な大泉洋、振り回される高畑充希&三浦春馬 『バナナかよ』場面写真

  5. 戸次重幸がヨガで白目&床に頬ずりして恍惚 パナソニックの動画4本公開 5

    戸次重幸がヨガで白目&床に頬ずりして恍惚 パナソニックの動画4本公開

  6. 『花椿』でペトラ・コリンズが「東京少女」撮影 満島ひかり×Chara対談も 6

    『花椿』でペトラ・コリンズが「東京少女」撮影 満島ひかり×Chara対談も

  7. 堀込泰行のソロ5年目はどんな感じ? 他者と交わる面白さを語る 7

    堀込泰行のソロ5年目はどんな感じ? 他者と交わる面白さを語る

  8. 松山ケンイチ×染谷将太が「聖職系男子」 ドラマ『聖☆おにいさん』予告編 8

    松山ケンイチ×染谷将太が「聖職系男子」 ドラマ『聖☆おにいさん』予告編

  9. 片渕須直×こうの史代×コトリンゴ オタフクソースのウェブアニメが公開 9

    片渕須直×こうの史代×コトリンゴ オタフクソースのウェブアニメが公開

  10. 隈研吾が設計デザイン「デリス横浜ビル」11月開業 食と文化の発信拠点に 10

    隈研吾が設計デザイン「デリス横浜ビル」11月開業 食と文化の発信拠点に