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ポップとポップスの違いとは? 堂島孝平インタビュー

ポップとポップスの違いとは? 堂島孝平インタビュー

インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:田中慎一郎
2013/01/17

音楽ファンの中で、堂島孝平の名前を知らない人はいないと言ってもいいのではないか。18歳での早熟なデビューから約20年の活動の中で、アニメ『こちら葛飾区亀有公園前派出所』のオープニング曲“葛飾ラプソディー”や、Kinki Kidsに提供した“カナシミブルー”などの印象的な楽曲を残し、また茂木欣一(東京スカパラダイスオーケストラ、フィッシュマンズ)や會田茂一(FOE、髭)をメンバーに含むGO-GO KING RECORDERSなど、さまざまな編成でのライブ活動も行ってきた。そんな堂島は今、2011年のレーベル移籍以降、何度目かの絶好調期にあると言える。昨年発表された『A.C.E.』に続く、堂島流のポップ哲学が凝縮された大名曲“き、ぜ、つ、し、ちゃ、う”を含む新作『A.C.E.2』は、まさにそんな好調ぶりを伝える快作だと言っていいだろう。いつだって音楽に夢中であり続け、「誰もやっていないこと」をひたすら探しながら、音楽シーンを軽やかにサバイブしてきた堂島孝平。彼はまさに「ポップの発明家」なのだ。

真似したくなるようなことを発明するのが、ポップであることのマナーだと思ってます。

―「堂島さんって思ってたよりお若いんですね」ってよく言われませんか?

堂島:「名前は昔から知ってる」っていう印象で、今40歳ぐらいだと思われることは多いですね。

―僕も今回取材させていただくにあたって改めてプロフィールを確認して、36歳だったことにちょっと驚きました。

堂島:18歳でデビューしているので、若いときは年齢がコンプレックスでした。音楽家として舐められたくないから、変に音楽性の高さを見せつけないとって身構えてたんです。でも今は逆ですね。音楽性を低く見せようとしてるわけではないですけど(笑)、年齢とか関係なく、「響いてしまう歌」を今の自分だから作れるんじゃないかって思うんです。

―90年代には素晴らしいポップスを作るソロの男性シンガーソングライターってたくさんいましたよね? でも、今の堂島さんの世代にはそういう人が少ないように思うので、堂島さんの存在はすごく貴重だなって。

堂島:嬉しいです。確かに、僕らより上の世代の方が、日本人っぽいポップスを作ってましたよね。今の音楽は洋楽的だから、僕はそのちょうど狭間にいるような気がします。日本人であることを面白がって音楽を作ってるけど、もちろん渋谷系みたいな、洋楽のエッセンスを上手く取り入れて日本の音楽にする手法も聴いて育っているので、どっちもありの世代なんです。

堂島孝平
堂島孝平

―まさに、堂島さんの音楽にはその両方の面白さがあると思います。そもそも堂島さんが今もハードコアにポップを追求し続けているのは、ファンを公言している大瀧詠一さんや佐野元春さんの音楽が原点になっていると言っていいのでしょうか?

堂島:大瀧さんや佐野さんの音楽はすごく好きなんですけど、原点ではないですね。というのも、ポップという表現においては、「誰もやっていないことをやらないといけない」ということを、いろんな人から学んでいるんですね。自分が音楽でサバイブしていくっていうこともひっくるめて、「これはまだ歌われてないんじゃないか?」とか「こういう曲は今までなかったんじゃないか?」って考えることが、自分の音楽を作ることだと思ってるんです。

―なるほど。

堂島:言い方を変えると、真似したくなるようなことを発明するのが、ポップであることのマナーだと思ってます。例えば、この1年だときゃりー(ぱみゅぱみゅ)ちゃんが大人気になって、ああいう子たちがめっちゃ増えたじゃないですか? あれがポップとポップスの違いで、きゃりーちゃんはポップなんだけど、真似してる人たちは手法の話でしかないから、複数形でポップスになっていくっていうことだと思うんです。

―すごくわかりやすいですね。

堂島:ポップっていうのは音楽のジャンルを指す言葉じゃないんですね。少し前だとPerfumeがそうだったし、その時代その時代に出てくる人がいると思うんですけど、ロックでもダンスでも、象徴として最初に出てきた第一人者そのものが、ポップなんです。それを肝に銘じることが自分の音楽作りの原点で、それは今も変わらないし、今もいろんな第一人者から学び続けてることですね。

―学ぶし、影響も受けるけど、そこを目指すのではなく、あくまで新しいものを発明することが大事だと。

堂島:自分にしかできないこと発明しないと、自分でつまらないと思ってしまうので。単に音楽が作れるからプロでやっているのではなくて、自分にしかできないことがあるから仕事になっているんだと思うんです。

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リリース情報

堂島孝平『A.C.E.2』初回限定盤(CD+DVD)
堂島孝平
『A.C.E.2』初回限定盤(CD+DVD)

2013年1月23日発売
価格:2,800円(税込)
TECI-1356

2013年1月23日発売
価格:3,000円(税込)
TECI-1355

1. ア・ストロボーイ
2. シンクロナイズド・モーニング
3. き、ぜ、つ、し、ちゃ、う
4. メイクはほどほどに
5. クリーニング・グルーヴィー
6. ないてんのわらってんの[A.C.E.2 MIX]
7. 都会のイカロス
8. ブルーベリー・サンセット
9. 君の髪がなびくのを見ている
10. 世界のはじまり
11. キッチン・ダンスホール
[DVD収録内容]
・“き、ぜ、つ、し、ちゃ、う”PV
・“シンクロナイズド・モーニング”PV
・“き、ぜ、つ、し、ちゃ、う - A.C.E. SHOW at 渋谷 CLUB QUATTRO 2012/09/09 -”

堂島孝平『A.C.E.2』通常盤(CD)
堂島孝平
『A.C.E.2』通常盤(CD)

2013年1月23日発売
価格:2,800円(税込)
TECI-1356

1. ア・ストロボーイ
2. シンクロナイズド・モーニング
3. き、ぜ、つ、し、ちゃ、う
4. メイクはほどほどに
5. クリーニング・グルーヴィー
6. ないてんのわらってんの[A.C.E.2 MIX]
7. 都会のイカロス
8. ブルーベリー・サンセット
9. 君の髪がなびくのを見ている
10. 世界のはじまり
11. キッチン・ダンスホール

イベント情報

堂島孝平×A.C.E. 2013ツアー「シンクロナイズド・きぜつ・SHOW」-A Crazy Entertainment SHOW 2013-』

2013年2月10日(日)
会場:宮城県 仙台 HooK

2013年2月16日(土)
会場:福岡県 福岡 BEAT STATION

2013年2月17日(日)
会場:岡山県 岡山 MO:GLA

2013年2月24日(日)
会場:愛知県 名古屋 ell. FITS ALL

2013年3月2日(土)
会場:東京都 日本橋三井ホール

2013年3月3日(日)
会場:大阪府 梅田CLUB QUATTRO

※2013年春札幌公演を予定

プロフィール

堂島孝平

976年2月22日、大阪府大阪市生まれ、城県取手市育ち。1995年に18才でデビュー以来、常に「挑戦」と「発明」を続ける、21世紀ポップミュージックの旗手。トーク、イラスト、人間力など、得意技多数のファニーフェイス。そのキラキラした「ヴォーカル」と「ソングライティング」、「サウンドプロダクション」は、デビュー当時から現在に至るまで、多くのポップミュージックのツボを心得た人たちから熱く長く支持を集めている。迷いなく「究極のきらめき」を届け続ける自らの音楽スタイルを「HARD CORE POP!」と名付け、その体現者として「ハードコアな気持ち」を胸に「POP道」をまっすぐ前進中。

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教室でも放課後でも負け続けたこと、弱さ故に大事な友達も傷つけてきたことーー振り返るほど情けなさでズタズタになってきた自分達の青春を全部吐き出しながら、だからこそ今まで裏切らず側にいてくれた人を離さず抱き締めて生きていきたいのだと表明する1stアルバムが『サンキュー・マイ・フレンド・アンド・マイ・ファミリー』だ。ブッチャーズ、eastern youth、NUMBER GIRLを抱き締めて離さない号泣ファズは変わらぬまま、アルバムタイトルの通り「誰に何を歌いたいのか」に重心を置いた結果としてバンドサウンドが撚られ、歌がグッと前に出た。汗と唾を撒き散らす激情の成分はやや減ったが、あなたと友達になりたい、友達との絆を目一杯歌いたい、だからまずは自分達が素っ裸になってあなたと向き合いたいという意志がスウィートなメロディに乗って突き抜けている。「たったそれだけ」をたったひとりに伝えるためにもんどり打つ、バンドの核心がそのまま映し出されたMV。端からライブの中核を担ってきた名曲がさらに躍動している。(矢島大地)

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