特集 PR

ビジネスより大切なこと Hostess代表インタビュー

ビジネスより大切なこと Hostess代表インタビュー

インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:柏井万作
2013/08/29

もしも日本にHostessがなかったら、僕らの音楽生活はもう少し味気ないものになっていただろう。2000年に設立されたHostess(正式名称、Hostess Entertainment Unlimited)は、これまでにRADIOHEADやBECK、ADELEといった大物から、将来有望な新人まで数多くの洋楽作品を日本でリリースし、今年だけでも、ATOMS FOR PEACE、VAMPIRE WEEKEND、SIGUR ROS、FRANZ FERDINANDの新作を発売。さらにはこの後にARCTIC MONKEYSの新作が控えているというのだから、これはまさに「信頼と実績のHostessブランド」が確立されていると言っていいだろう。

そんなHostessが、ライブ制作などを行う関連会社のYnos(イーノス)と共同で昨年からスタートさせたイベントが『Hostess Club Weekender』である。昨年2月の初回以来すでに5回開催され、BLOC PARTY、VAMPIRE WEEKEND、DIRTY PROJECTORS、TRAVISといった人気バンドが出演を果たしている。ビッグネームから、「今これが見たい!」という新人バンドまで、かゆいところに手が届くラインナップ、たっぷり設けられた各アーティストの演奏時間、良心的な価格設定と、あくまでオーディエンスの目線に立った運営によって、すでに洋楽好きの音楽ファンにとってなくてはならないイベントになったと言って間違いない。次回は11月30日と12月1日に開催が予定されているが、それに先立ってHostess代表アンドリュー・レイゾンビー(通称、プラグ)氏にイベントの成り立ちについて話を伺った。その音楽愛に裏打ちされた語り口からは、Hostessが愛される理由が十分に伝わってきた。

結局のところ一番のコンセプトというのは、いろんな人たちがいろんな音楽にアクセスしやすくなるためのお手伝いをしたいということですね。

―はじめにまず、Hostessという会社を立ち上げたプラグさんご自身のお話から伺いたいのですが、以前は音楽を演奏する側だったそうですね。

プラグ:そうなんです。私はイギリスで生まれ育ったんですが、16歳から音楽学校に通い始めて、初めはジャズをやってました。その後19歳からクラシックに行って、音楽学校を卒業してからは、オーケストラの一員としてパーカッションをプレイしていたんです。

―オーケストラでパーカッションをプレイしていた頃から、音楽ビジネスの勉強をされていたのですか? それとも、まずは現場に飛び込んだという感じだったのでしょうか?

プラグ:昔から音楽ビジネスに興味はあったんですが、日本に来るまで一切勉強はしていなくて、パーカッショニストとして約束されたキャリアを歩んでいました。でもそれがあるとき潰えてしまって、当時はかなり落胆していたのですが、音楽ビジネスの勉強に集中することでその時期を乗り切れたんです。

プラグ(アンドリュー・レイゾンビー)
プラグ(アンドリュー・レイゾンビー)

―なるほど。そうして2000年に日本でHostessを始めるにあたっては、どういった目的意識があったのでしょうか?

プラグ:Hostessを始めたときっていうのは、何のコンセプトもなかったし、正直自分が何をしているかもわからないというような、本当に手探りの状態でした。その後次第に会社として形作られていったのですが、結局のところ一番のコンセプトというのは、いろんな人たちがいろんな音楽にアクセスしやすくなるためのお手伝いをしたいということですね。好きか嫌いかの選択はみなさんにお任せして、自分たちはみなさんがアクセスしやすい状況や環境を作る、それが役割だと思っています。

―そもそも、なぜ日本だったのでしょう?

プラグ:自分がここにいたから(笑)。狙って始めたわけではないんです。最初はアーティストからの依頼で日本での活動を手伝うことになって、それがいい評価を得て、他のレーベルとのやり取りも増えていって。自分から誰かにアプローチをしたことはほとんどなくて、自然に段階を踏んでここまで来たという感じですね。

―アーティストやレーベルとの信頼関係を一つひとつ築いていったと。ある意味、今もその延長線上にあると言えますか?

プラグ:おっしゃる通り、私たちの活動はアーティストやレーベルとの信頼関係を土台にしていて、それはレコードレーベルのビジネス形態として、世界的に見ても珍しいと言っていいと思います。逆に言えば、一つひとつ結果を残さないと、次にはつながらないということでもあるのですが、今のところはいい結果を生んでいて、こうやって続けてくることができました。

―そういった信頼を得られたのは、プラグさんが演奏家だったというのも関係しているんでしょうね。

プラグ:確かにそれはあると思います。自分が演奏する側だったので、アーティストの気持ちもわかるし、オーディエンスの気持ちもわかる。だから、その両方をつなげる一番いい方法は何だろうと考えて、これまでHostessをやってきました。もちろん多くの失敗もしましたけど、幸運にも、失敗から得られることの方が多かったですね。

―その中でも、自分にとっての大きな糧となった失敗を話していただけませんか?

プラグ:うーん……記事に載せられる話がない(笑)。

―(笑)。じゃあ、具体的な話ではなくてもオッケーです。

プラグ:オーケストラにいた頃に、ラジオ局で働いてもいたんですけど、二つの仕事の切り替えが大変で、失敗も多かったですね。ただ、音楽を伝えるためのアイデアに関してはそこでの経験から得たものが多いので、今思えば非常に大切な時期だったと思います。

Page 1
次へ

イベント情報

『Hostess Club Weekender』

2013年11月30日(土)OPEN 13:00 / START 14:00
2013年12月1日(日)OPEN 12:00 / START 13:00
会場:東京都 恵比寿ガーデンホール
11月30日出演:
Neutral Milk Hotel
Okkervil River
Sebadoh
Delorean
Temples
12月1日出演:
Deerhunter
Four Tet
Omar Souleyman
Austra
and more
料金:前売 1日券7,900円 2日間通し券13,900円(共にドリンク別)

プロフィール

ホステス・エンタテインメント

日本市場での独自のアイデンティティ確立を目指す厳選された海外アーティストやレーベルの、パッケージ及びデジタル商品全般の国内マネージメント、プロモーション、営業、マーケティング・サービスを展開。2000年の設立以来、最も斬新かつ刺激的な独立系音楽会社として、その存在感を高めている。これまでにアークティック・モンキーズ、レディオへッド、アデル、フランツ・フェルディナンドといったアーティストの作品をリリースしている。

SPECIAL PR 特集

もっと見る

BACKNUMBER PR 注目のバックナンバー

もっと見る

PICKUP VIDEO 動画これだけは

yahyel“TAO”

音楽と映像、そしてその相互作用によって完成するyahyelの芸術表現が完全に別次元に突入したことを証明するミュージックビデオ。クライムムービーとそのサントラのような緊迫感に終始ゾクゾクする。一体いつ寝てるんですかと聞きたくなるが、監督はもちろん山田健人。「崇高」という言葉を使いたくなるほどの表現としての気高さに痺れる。(山元)

  1. 香取慎吾が「慎吾母」に ファミマ「お母さん食堂」メインビジュアル公開 1

    香取慎吾が「慎吾母」に ファミマ「お母さん食堂」メインビジュアル公開

  2. 森山未來が蒼月潮、山本美月がウテナに、テレ東『このマンガがすごい!』 2

    森山未來が蒼月潮、山本美月がウテナに、テレ東『このマンガがすごい!』

  3. 安室奈美恵の引退日に1回限りのCM放送 安室の「笑顔」集めた60秒映像 3

    安室奈美恵の引退日に1回限りのCM放送 安室の「笑顔」集めた60秒映像

  4. 乃木坂46が『anan』ジャック 表紙は白石麻衣、西野七瀬、齋藤飛鳥ら7人 4

    乃木坂46が『anan』ジャック 表紙は白石麻衣、西野七瀬、齋藤飛鳥ら7人

  5. 「女の子は皆めんどくさい」コレサワが伝える、女子の本性と本音 5

    「女の子は皆めんどくさい」コレサワが伝える、女子の本性と本音

  6. 渡辺あや脚本『ワンダーウォール』、静かに話題呼ぶ京都発ドラマ地上波再放送 6

    渡辺あや脚本『ワンダーウォール』、静かに話題呼ぶ京都発ドラマ地上波再放送

  7. 崎山蒼志が戸惑い混じりに語る、『日村がゆく』以降の喧騒の日々 7

    崎山蒼志が戸惑い混じりに語る、『日村がゆく』以降の喧騒の日々

  8. 高畑充希×山崎賢人がオタク役、福田雄一監督の実写『ヲタクに恋は難しい』 8

    高畑充希×山崎賢人がオタク役、福田雄一監督の実写『ヲタクに恋は難しい』

  9. Corneliusが世界で認められるまで。海外進出のカギは何だった? 9

    Corneliusが世界で認められるまで。海外進出のカギは何だった?

  10. 『ULTRA JAPAN 2018』開催。日本におけるEDM人気の立役者が5周年 10

    『ULTRA JAPAN 2018』開催。日本におけるEDM人気の立役者が5周年