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死ぬまでにこんな仲間に出会えるか カフカ鼾インタビュー

死ぬまでにこんな仲間に出会えるか カフカ鼾インタビュー

インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:三野新
2014/01/23

ジム・オルーク、石橋英子、山本達久の三人が、即興演奏主体の新バンド「カフカ鼾」を結成。Bandcampなどで楽曲を発表してきたが、昨年6月に六本木SuperDeluxeで行われたジム主催のイベント『ジムO 六デイズ』で行われたライブを収録した、1曲37分のアルバム『okite』でCDデビューを果たす。近年はジムと石橋それぞれのバックバンドを同じメンバーが務めたり、ジムがプロデュースした前野健太や長谷川健一の作品に石橋と山本が参加するなど、不定形の音楽集団として活動しているような印象も強いこの三人。ジムはSONIC YOUTH、石橋はPANICSMILEと、かつてはバンドのメンバーとして活動していた時期もあったが、現在の枠に捉われない活動形態というのは、そのまま彼らの音楽の自由度の高さに繋がっているように思う。「家族みたい」という仲だけに、三人のやり取りは相変わらず軽妙で、インタビューは基本リラックスモード。しかし、その言葉の端々からは、それぞれ音楽家としての強い信念が感じられたことは言うまでもない。

カフカ鼾の音楽は、別のドラマーやピアニストだとできない、この三人だけの音楽です。その関係性が大事だと思うから、そういう人を見つけたら、守るほうがいい。(ジム)

―カフカ鼾としての活動はどのように始まったのでしょうか?

山本達久
山本達久

山本(Dr):3〜4年前から、ジムが誰かのプロデュースをしたり、いろんなシンガーのバックバンドをやったりするときに、この三人が関わることが多くて。それぞれ即興演奏をやっていたんですけど、この三人でやり始めたのが2012年かな。それから年を跨いで、いつもレコーディングに行く山小屋で日本酒を飲んでベロベロになりながら演奏したのが、Bandcampに上がってる曲なんです。


石橋(Piano):「録ってみる?」っていう自然な感じで始まったんだよね。重い腰を上げてやっているわけじゃなくて、日常と繋がってるものだから、ライブや録音に身構える必要もないし、この三人でチャレンジできることを実験してる感じです。

ジム(Gt):即興に関して、日本で初めて私と考え方が合ったのがこの二人だったんです。もちろん、即興は誰とやっても面白いんですけど、「このコンビネーションで続けたい」と思ったのは、タツ(山本)と(石橋)英子さんが初めて。あと、私にとって即興は音楽じゃなくて、手段です。つまり、即興は音楽の作り方の1つであって、目的じゃない。「あの人と即興をやると、新しい音楽が浮かんでくる」っていうのが成功で、即興のために即興をすることにはあまり興味がないです。

石橋:演奏する人が即興をどう使うかによって、音楽が変わってくる。それが面白いところですよね。

ジム:だから、私たちが作ったのは即興音楽じゃなくて、カフカ鼾の音楽。別のドラマーやピアニストだとできない、この三人だけの音楽です。その関係性が大事だと思うから、そういう人を見つけたら、守るほうがいい。

左奥:石橋英子、右:ジム・オルーク
左奥:石橋英子、右:ジム・オルーク

―カフカ鼾の三人はもちろん、須藤俊明さんや波多野敦子さんも含め、近年は不定形の音楽集団として動いているような印象があって、そのあり方自体がすごく面白いと思うのですが、みなさんはどのような関係性だと言えますか?

山本:すごく気が合って、いつも一緒に遊んで、それでもストレスがない人って、そんなに多くないでしょ? そういう感じですよ。例えて言うなら、長電話ができる関係というか、目的があって電話してるのに、だんだん違う話になって結局下ネタで終わるみたいな(笑)。

石橋:家族みたいなんですけど、もっと個人主義で、集団ではないというか。一人ひとりやることがありつつも、交わるときは交わるような、気が置けない人たちですね。

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リリース情報

カフカ鼾<br>
『okite』(CD)
カフカ鼾
『okite』(CD)

2014年1月22日(水)発売
価格:2,310円(税込)
felicity cap-189 / PECF-1086

1. okite

プロフィール

カフカ鼾(かふかいびき)

2013年元日に目覚めたばかりのニューカマー。ジム・オルーク (Synth, Guitar) 、石橋英子(Key, Piano)、山本達久(Drums)という説明無用のトリオ編成。まだ指で数えられるライブ本数ながら全てのライブでオーディエンスを熱狂の渦に巻き込んでいる噂のバンド。100枚限定で即完売したCD-RとBandcampで音源を発表。Bandcampで発売を始めた途端、日本のみならず、海外の音楽サイトで取り上げられるなどすでに世界規模で注目を集めている。

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