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魔女から少女へ変身したかと思いきや 吉澤嘉代子インタビュー

魔女から少女へ変身したかと思いきや 吉澤嘉代子インタビュー

インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:田中一人
2014/05/22

かっこつけてることが一番かっこ悪いなって思ったんです。

―そもそも、ラブリーポップスとかラブソングへの苦手意識っていうのは、どういうところから来ていたんでしょう?

吉澤:そうですね……曲の内容が自分のことだと思われたくないっていう(笑)。

―歌の内容と歌っている本人って同一視されがちですもんね。吉澤さんは1曲ごとに世界観や主人公を作っていて、ライブでもその主人公になりきれるからこそ、可愛らしい振付とかもやってるわけですよね?

吉澤:最初はあんまり深く考えてなかったんですけど、去年スタジオで、まわりのみんなに「1回やってみなよ」って言われて、“チョベリグ”をハンドマイクで歌ったときに、自然と振付もやっていて(笑)。もともと子供の頃から自分で作った変な踊りをみんなに披露するのが好きだったのが活きたのかなって(笑)。

吉澤嘉代子

―つまり、「吉澤嘉代子はアイドルみたいになってしまった」って言われるのは嫌だけど、自分の中にはそういうアイドル的というか、ラブリーな側面ももともとあって、そこを受け入れるのにちょっと時間がかかったけど、今回の作品では受け入れる覚悟をしたと。

吉澤:曲の主人公になりきっていれば、自然とやってしまうことなんですけど、でもそれを世の中に出すか出さないかってところで、「どうなんだろう? 私はこのまま行ってしまっていいのかな?」と迷って。でも、かっこつけてることが一番かっこ悪いなって思ったんです。とにかく(メジャーからの)1枚目は自分の名刺代わりになるアルバムにしたかったので、振付のある曲も入れてみました。

―逆に言えば、これまではちょっとかっこつけていた部分もあった?

吉澤:一人旅ライブのときは、オケを手元のMTRで再生して歌ってたんですけど、歌詞を間違えたりしたとき、今までだったらごまかしたり、飛ばして歌っていたのを、1回止めてそれを笑いにしてしまったり(笑)。そういうのはこれまでの自分だとできなかったことですね。

―ツアーを通じて、かっこつけずにさらけ出せるようになってきたと。

吉澤:そうですね。ライブは自分が相手にダイレクトに伝わってしまうんだなっていうのもすごく思いました。

―ライブを通じてお客さんとのコミュニケーションを実感したからこそ、「みんなが喜んでくれるものを作りたい」っていう覚悟もできたんでしょうね。

吉澤:はい、そうだと思います。

吉澤嘉代子

―ちなみに、ラブリーポップスを作ろうと思った他の要因として、時代性との関連ってあったと思いますか? 吉澤さんは「名曲を作りたい」っていうのを目標としていたと思うんですけど、名曲の条件の1つとして、「時代が反映されている」っていうことが挙げられると思うんです。つまり、今は女の子が元気な時代だからこそ、ラブリーなポップスを作って、『変身少女』っていうタイトルにしたのかな? とも思って。

吉澤:……まったくなかったです(笑)。

―(笑)。今女の子が元気な時代だっていう実感はありますか?

吉澤:うーん……元気ですね、確かに。

―でも、そこを意識して作品を作ったわけではないと。

吉澤:今作は、4年半前に今のディレクターさんと出会ってから書きためた曲から選んでいるので、曲によって作った時期とか作り方も全然違うんです。私のやりたいことの1つである、1曲の中に物語があって主人公もいてっていう中で、今回は乙女的なもの、乙女な世界感の曲を選んだかもしれないというのはあります。

―じゃあ、時代性っていうのは、結果的についてきているものなのかもしれないですね。あらためて聞いておくと、吉澤さんにとっての「名曲の条件」っていうのは、どんなものですか?

吉澤:そうですね……時代に左右されない、普遍的なものっていうのがテーマになっているので、むしろ「時代を超えていく」っていうのが、条件の1つかなって思いますね。

すごく悪いこだわりがあって、できれば1つもしくじりたくない。自分が想像できない方向には進みたくないっていうのがあったんです。

―もう1つ、ラブリーポップスを作ったことの要因として、やっぱり吉澤さん本人とのリンクもあるのかなって思ったんです。さっきも言っていたように、曲の中で物語や主人公を作っているとはいえ、きっとその背景には吉澤さん本人の経験もあるんじゃないかと思ってて。つまり、デビューしたことなのか、ライブでのコミュニケーションなのか、吉澤さんにとってドキドキワクワクするようなことが多かったから、ラブリーポップスになったのかなとも思ったんですが……どうでしょう?

吉澤:そうですね……。デビューに関しては、本名でやってることもあるのかもしれないですけど、やっぱりどうしても……名前を賭けた博打というか(笑)。今はどうしてもそういうふうに思っちゃって、手放しでは全然喜べないんです。まったく浮かれていないし、すごく重い心境というか……。

吉澤嘉代子

―ドキドキワクワクどころではなく、むしろ怖い?

吉澤:メジャーデビューが1つの夢だったから、その夢を叶え手放すことになって、また新しい夢を手に入れるんですけど、それにはゴールがないので……。

―「新しい夢」っていうのは?

吉澤:「これをしたい、あれをしたい」っていう細かいことはいろいろあるんですけど、1番の夢は、やっぱり「名曲を残す」っていうことで、でもそれってとっても大きいことですよね。

―「この曲は名曲です」って、誰がどう決めるのかもわからないですよね。

吉澤:そうですよね、死んでから決まるのかもしれないし。私すごく悪いこだわりがあって、できれば1つもしくじりたくない。今作の選曲に関しても、自分が想像できない方向には進みたくないっていうのがあったんですけど、やっぱりそんなことは無理だってわかりました(笑)。

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イベント情報

吉澤嘉代子『変身少女』発売記念CD購入者イベント
ミニライブ&サイン会

2014年5月24日(土)13:00~(受付開始・集合12:30)
会場:大阪府 あべの Hoop 1F オ-プンエアプラザ(イベントスペース)

2014年5月24日(土)夕方予定
会場:大阪府 京橋ダイエーイベントスペース

2014年5月25日(日)昼予定
会場:兵庫県 タワーレコード神戸店

2014年5月25日(日)17:00~(受付開始・集合16:30)
会場:京都府 タワーレコード京都店

2014年5月31日(土)13:00~(受付開始・集合12:30)
会場:福岡県 タワーレコード福岡店
※ミニ・ライブは観覧フリー、イベント参加券は福岡市内「よか音」協賛14店舗でご購入者に先着で配布

2014年5月31日(土)17:30~(受付開始・集合17:00)
会場:広島県 HMV広島本通店

2014年6月1日(日)12:00~
会場:東京都 タワーレコード新宿店 7Fイベントスペース

ディスクユニオン全店対象購入者イベント
2014年6月1日(日)19:00~(受付・集合18:45)
会場:東京都 dues新宿
※クローズドスペースにつき、ミニライブ&サイン会ともにイベント参加券をお持ちのお客様のみ参加可能

『吉澤嘉代子デビューAL「変身少女」リリースパーティー ~嘉代子、メタモルフォーゼ!~』

2014年6月15日(日)OPEN 17:15 / START 18:00
会場:東京都 渋谷duo MUSIC EXCHANGE
出演:吉澤嘉代子
料金:前売3,000円 当日3,500円(共にドリンク別)

プロフィール

吉澤嘉代子(よしざわ かよこ)

1990年埼玉県川口市生まれ。鋳物工場街育ち。父の影響で井上陽水を聴いて育ち、16歳から作詞作曲を始める。2010年11月、ヤマハ主催のコンテスト『The 4th Music Revolution JAPAN FINAL』に出場し、グランプリとオーディエンス賞をダブル受賞。2013年インディーズから1st mini Album『魔女図鑑』リリース。2014年5月14日、『変身少女』でメジャーデビュー。

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