インタビュー

誰もみな少年少女なんだ THE BOYS&GIRLSインタビュー

誰もみな少年少女なんだ THE BOYS&GIRLSインタビュー

インタビュー・テキスト
加藤将太
撮影:田中一人
2014/12/15

まだまだ無名のルーキーながら、大抜擢されてNHKの音楽番組『MUSIC JAPAN』に出演。普段とは比べものにならない、3000人というオーディエンスに怯むことなく、いつもどおりの爆音かつストレートなロックンロールを掻き鳴らし、強烈なインパクトを残していった四人が、THE BOYS&GIRLSだ。

THE BOYS&GIRLSはメンバー全員が北海道・札幌市に在住。メイドイン北海道の痛快なロックンロールナンバーの作詞作曲を務めるのはボーカルでリーダーのワタナベシンゴである。彼が紡ぐ音と言葉には、10代の頃に誰もが過ごてきた青春が凝縮されている。友人たちと馬鹿騒ぎした放課後、思い出すと赤面してしまう恋愛。大人になって経験を積み重ねていくうちに、心の奥底に埋もれていきそうな思い出たちを、昨日のことのように蘇らせてくれる。多種多様なジャンルを取り入れた複雑な音楽が増えるなか、北海道の青年たちによる単純明快な轟音は逆にユニークで新しくもある。なぜ、ど真ん中のストレートを全力投球し続けるのか。本州でのライブに備えて上京してきた、ワタナベシンゴに語ってもらおう。

最初にユースケ・サンタマリアさんが俺たちのことを紹介しても、3000人のお客さんたちは誰ひとり俺らのことを知らない状態だったと思います。でもイントロの時点で、少なくとも1人には確実に届いている実感はありました。

―地べたに座りながらのインタビューはなかなか珍しいですね(笑)。

ワタナベ:実はこういうしっかりした形のインタビュー自体が初めてなんですよ。地元の北海道でも電話インタビューと、フリーペーパーの取材が一度あっただけですし。

ワタナベシンゴ
ワタナベシンゴ

―まだTHE BOYS&GIRLS(以下、ボイガル)のことを知らない読者がほとんどだと思うので、一番ホットな話題から聞いていきたいんですが、9月にNHKの音楽番組『MUSIC JAPAN』(以下、『MJ』)に出演しましたよね。北海道限定シングルの『すべてはここから』を8月にリリースしただけなのに、これは大抜擢ですよね。

ワタナベ:はい、出ちゃいました(笑)。

―あの瞬間を振り返ってもらえますか?

ワタナベ:いつも通りのライブができたので、ちょっと強くなれたかなって思います。もちろん会場入りしてからずっとビビっていたんですけど、本番は楽しかったですね。またこの場所に戻ってこなきゃいけないなって思っています。

―ボイガルの演奏が始まる前のワタナベさんのMCで、「この3000人のうちの1人だけでも、突き動かせる可能性を信じている」と言ったのがすごく印象的でした。普段は30人くらいのライブハウスで演奏していて、3000人の前で演奏するなんて初めての経験だと話していましたよね。

ワタナベ:さすがに3000人のお客さんは多過ぎて焦りましたけど、一人ひとりに向けて演奏するという意味では、30人の前でやるライブと変わらないので、ブレずにやろうと。

ワタナベシンゴ

―実際、お客さんの反応はどう映りましたか? 同じステージにはAKB48やMay J.、2PMらが出演していたので、あの会場にいたお客さんはいわゆるJ-POPリスナーで、普段のライブハウスで向き合うお客さんとは明らかに違うものがあったと思います。

ワタナベ:そうですね。最初にユースケ・サンタマリアさんが俺たちのことを紹介しても、3000人のお客さんたちは誰ひとり俺らのことを知らない状態だったと思います。でもイントロの時点で、少なくとも1人には確実に届いている実感はありました。オンエア以降のライブに絶対に来てくれる人がいるはずだって。

―それは、具体的にどういった瞬間にお客さんの心を掴めたと思ったのでしょう?

ワタナベ:イントロの時点で6列目くらいに座っていたメガネの男の人が立ち上がったんですよ。そこから周りのお客さんたちも立ち始めたんですよね。「よし、これはいける!」と思ったら、あとは一瞬の出来事でした。武者震いとは違うゾワッとした、あの瞬間が今でも焼き付いています。

―MCや演奏のエネルギーはもちろんですが、NHKの番組なのに、トモヤさん(Dr)がパンツ1枚で登場してドラムを叩いている姿も、なかなかインパクトが大きかったです(笑)。

ワタナベ:あの人は普段のライブからパンツ1枚なんですよ。最初はピンクのタイトなTシャツを着ていたんですけど、すごく汗っかきで、洗濯物が増えるのが嫌という理由でパンツ1枚になりました。俺らは慣れちゃっていますけど、初見の人は戸惑いますよね(笑)。

―アウェイの雰囲気をガラッと変えるキャラクターですよね。

ワタナベ:そうですね。『MJ』のときも、俺が先頭で、二番目にトモヤさんがステージに出てきたら、会場がいきなりどよめいてましたからね(笑)。

―なにはともあれ、今のボイガル史上、最も貴重な体験だったのは間違いありませんね。

ワタナベ:それはメンバーとも話したことで、あのタイミングで経験できて本当によかったなって。「北海道限定でリリースしただけなのに『MJ』に出られた、やったー!」で済まさずに、この経験を重く受け止めようって。立ち返る場所のひとつになったと思います。

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リリース情報

THE BOYS&GIRLS 『歩く日々ソング』完全生産限定盤(CD)
THE BOYS&GIRLS
『歩く日々ソング』完全生産限定盤(CD)

2014年11月19日(水)タワーレコード限定発売
価格:306円(税込)
NCS-10081

1.歩く日々ソング

THE BOYS&GIRLS 『歩く日々ソング』完全生産限定盤(CD)
THE BOYS&GIRLS
『歩く日々ソング』完全生産限定盤(CD)

2014年11月19日(水)北海道限定発売
価格:306円(税込)
NCS-10082

1.歩く日々ソング

イベント情報

『THE BOYS&GIRLS企画「ノロシヲアゲロ3」~札幌編~』

2015年2月28日(土)OPEN 17:30 / START 18:00
会場:北海道 札幌 COLONY
出演:
THE BOYS&GIRLS
MOROHA
フロムTokyo
料金:2,500円

『THE BOYS&GIRLS企画「ノロシヲアゲロ3」~東京編~』

2015年3月28日(土)OPEN 17:30 / START 18:00
会場:東京都 下北沢 BASEMENT BAR
出演:
THE BOYS&GIRLS
雨先案内人
最終少女ひかさ
料金:2,500円

プロフィール

THE BOYS&GIRLS(ざ ぼーいず あんど がーるず)

2011年3月結成。北海道出身・札幌在住の4人組ロックバンド。メンバーは、ワタナベシンゴ(歌)、ソトムラカイト(ベース)、カネコトモヤ(ドラムス)、ケントボーイズ(ギター)。彼らが日々の暮らしの中で紡ぎだしたリアルな言葉たちとわかりやすいメロディーラインは、いったいどこまで歩いていくのだろう。4人の熱い熱いライブパフォーマンスはとにかく必見。そのほとばしる汗と、シャウトと、笑顔が、きっといつかの自分たちを、あの瞬間を、何度だって思い出させてくれる。だれもみな、少年少女なんだ。

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