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バンドという未来、進化するモノブライトに空想委員会・三浦と迫る

バンドという未来、進化するモノブライトに空想委員会・三浦と迫る

モノブライト『Bright Ground Music』
インタビュー・テキスト
黒田隆憲
撮影:豊島望 編集:山元翔一

モノブライトの2年半ぶりとなるニューアルバム『Bright Ground Music』がリリースされた。頭文字を取ると『BGM』となる本作は、「日常に対してのBGMであり、僕たちが常日頃感じる『善と悪』『真実と嘘』を並べたアルバムである」と、ボーカルの桃野陽介は説明する。確かに、ここに収録された楽曲の多くは、世間で常識とされている暗黙のルールや価値観に疑問を投げかけ、善悪や虚実をゼロから捉え直す刺激的で挑発的、かつ真摯な内容だ。

振り返ればモノブライトの歴史は、紆余曲折の連続だった。デビュー時のトレードマーク「ポロシャツ&メガネ」をかなぐり捨て、バンド名の表記変更、メンバーチェンジなど、トライ&エラーを繰り返しながら進むべき道を模索し続け、結成10年経った今、たどり着いたのが本作なのである。不倫関係の男女やホストなどを題材にしつつ、そこに向けた桃野の視線がどこまでも優しいのは、人知れぬ苦渋や葛藤を胸に抱きながら進んできたからだろう。

今回は、そんなモノブライトの魅力を、彼らの大ファンだと公言する空想委員会のボーカル、三浦隆一と共に迫ってみたい。

スタイルがどんどん変わっているのに、何をしてもモノブライトになるってすごいことだと思うんです。(三浦)

―そもそも、二人が出会ったキッカケは?

桃野:『音霊』っていう由比ヶ浜の浜辺で夏に行なわれるイベントに出させてもらったときですね。そのときは僕らも含めてどのバンドも海が似合わない、まったく日に焼けていない人たちばかりで(笑)。そこで初めて共演して、すぐ仲良くなりました。

三浦:僕は、共演する前からモノブライトの大ファンで。サラリーマン時代に“未完成ライオット”という曲のイントロを初めて聴いて、「なんじゃコイツら!」って思ったんですよ(笑)。ものすごくヒネくれたことをしているんだけど、メンバー全員がヒネくれているからピタっと合う、みたいな。「もし会う機会があったら、この感動を必ず伝えてやろう」と。そんな思いを秘めながら、自分もバンドを組んでデビューが決まり、ついに対バンできたときは本当に嬉しかったですね。

―憧れであり、目標としてきた桃野さんに実際に会って、どんな印象を持ちました?

三浦:なんか、いつも余裕があるんですよ、桃野さんって。『音霊』のときも、水着持参でずっと海で遊んでいるし(笑)。僕らのラジオにゲストで出てもらったときも、その場の空気を瞬時に察知し、話をうまく展開してくれる。すごく話しやすいし、(ラジオのトークも)やりやすいなあって。

桃野:え~そうかなあ。嬉しいです。ありがとうございます。

三浦:いやホントに。その番組を聞いてた親が、「今日のゲストの桃野さんって、すごい人だね」って電話かけてきましたからね。そんなこと今までなかったですから。

左から:桃野陽介、三浦隆一
左から:桃野陽介、三浦隆一

―“未完成ライオット”を聴いて衝撃を受けた三浦さんは、その後モノブライトがどんどん変貌を遂げていくのをどのように見ていました?

三浦:例えば「メガネにポロシャツ」っていうスタイルを参考にして、僕らはシャツとネクタイを必ず着用することにしましたね。パッと見で誰なのかがわかるっていうのは、バンドとして大事なことじゃないですか。バンド名の表記を英語からカタカナに変更したり。ほんと、自由なバンドですよね。「なんでもあり」っていう感じがすごくする。

桃野:モノブライトと空想委員会って、なんか不思議な関係なんですよね。僕ら北海道出身で、彼らは東北出身だし、影響受けた音楽も奥田民生さんだったりNUMBER GIRLだったり、わりと近いところもあって。ただ、空想員会はガシっと決まったスタイルで、年を追うごとに着実にブロックを積み上げているイメージなんです。僕らはあっちへ行ったりこっちへ行ったりなのでそれがとてもうらやましい。ブロックが積み上がりそうになると、それをぶっ壊して別の場所にまた新たなブロックを積み上げていくようなバンドだから。(笑)

―スクラップ&ビルド的な。それで新陳代謝しているのですかね。

三浦:僕からしたら、それがうらやましいですよ。スタイルがどんどん変わっているのに、何をしてもモノブライトになっているじゃないですか。それってすごいことだなあって思うんですよね。

―奥田民生とNUMBER GIRL以外では、どんな音楽に影響されたのですか?

桃野:僕は洋楽中心で、入口はBlurでした。そこからいろいろ聴くようになったんですけど、僕らが高校生の頃はアメリカのインディーシーンもちょっとUKっぽいっていうか。PavementやWeezerのようなローでオルタナティブな人たちが出てきたので、その辺をよく聴いていましたね。

三浦:僕は、洋楽はほとんど聴いてこなかったんですよ。大学の頃にOasisやFoo Fighters辺りを聴いていたくらいで。自分の根本にあるのは童謡だと思います。小さい頃、親によく聴かされて、それが刷り込まれてる気がしますね。

桃野:ああ。確かに空想委員会って、どこか人懐っこい感じがあるんですよね。自分の中の原体験と重なる部分があるというか。それが何なのか、ずっとわからずにいたんですけど。もしかしたら童謡なのかもしれないですね。そういえばさ、こないだのアルバム(2ndアルバム『ダウトの行進』)に入ってた“ワーカーズアンセム”って曲を聴いたんだけど、あれ、ビート感ヤバイよね。空想委員会にとっても新境地じゃない?

三浦:実はあの曲、元ネタはPerfumeなんです。広島のライブを観に行って、“だいじょばない”っていう曲に衝撃を受けて作ったんです。いやあ、桃野さんにこの曲を気に入ってもらえるの嬉しいっすね。

左から:桃野陽介、三浦隆一

桃野:あと、親近感を持ったのが“僕が雪を嫌うわけ”という曲。この「雪を嫌う」っていう感覚は、北国の人しかわからないと思うんですよ(笑)。雪の降る街に住んでいる人たちにとって、雪ってそんなにいいものではなくて。その感覚って、西に行けば行くほど伝わらないんですよね。

三浦:ああ、確かに。

桃野:東京の人たちって、雪は非日常でロマンチックなものとしてイメージしてますけど、雪なんて氷点下の証拠ですからね(笑)。北国の人は「雪が降ったらヤバイ」っていうのを、本能的に感じて生きてるところがある。空想委員会を聴いているとそういう引っかかってくるものがあるんです。だから好き(笑)。

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リリース情報

モノブライト『Bright Ground Music』
モノブライト
『Bright Ground Music』(CD)

2016年4月20日(水)発売
価格:2,916円(税込)
ASCU-2016

1. HELLO
2. ビューティフルモーニング(Wake Up!)
3. こころ
4. テクノロジックに抱いて
5. MOTHER
6. ショートホープ
7. 末裔シンドローム
8. TOWER(instrumental)
9. 冬、今日、タワー
10. 愛飢えを
11. ファミレス

空想委員会『ビジョン / 二重螺旋構造』初回限定盤
空想委員会
『ビジョン / 二重螺旋構造』初回限定盤(CD+DVD)

2016年4月27日(水)発売
価格:1,944円(税込)
KICM-91673

[CD]
1. ビジョン
2. 二重螺旋構造
3. AI
[DVD]
・ビジョン Music Video
・ビジョン Music Videoメイキング映像
・ワンマンライブツアー「GPS~21機の人工衛星~」at TSUTAYA O-EAST スペシャルセレクション映像(劇的夏革命/名前を呼んでくれ/ラブトレーダー/エリクサー中毒患者/マフラー少女/悪天ロックフェスティバル/春恋、覚醒/波動砲ガールフレンド)
※遊べる!すごろくブックレット仕様

空想委員会『ビジョン / 二重螺旋構造』通常盤
空想委員会
『ビジョン / 二重螺旋構造』通常盤(CD)

2016年4月27日(水)発売
価格:1,296円(税込)
KICM-1673

1. ビジョン
2. 二重螺旋構造
3. AI
※初回プレス分のみ遊☆戯☆王ARC-V巻き帯ステッカー仕様

イベント情報

モノブライト
『Bright Ground Music ~B.G.M~ Tour』

2016年6月9日(木)OPEN 18:30 / START 19:00
会場:北海道 札幌 BESSIE HALL

2016年6月15日(水)OPEN 18:15 / START 19:00
会場:大阪府 梅田CLUB QUATTRO

2016年6月17日(金)OPEN 18:15 / START 19:00
会場:東京都 恵比寿 LIQUID ROOM

料金:各公演 3,500円(ドリンク別)

空想委員会
『首謀者:空想委員会「大歌の改新」大歌の改新~新世代登用編~』

2016年6月23日(木)OPEN 18:00 / START 18:30
会場:福岡県 福岡 DRUM SON

2016年6月28日(火)OPEN 18:00 / START 18:30
会場:東京都 新代田 FEVER

2016年7月5日(火)OPEN 18:00 / START 18:30
会場:宮城県 仙台 LIVEHOUSE enn 2nd

2016年7月12日(火)OPEN 18:00 / START 18:30
会場:愛知県 名古屋CLUB UPSET

2016年7月19日(火)OPEN 18:00 / START 18:30
会場:大阪府 梅田 Shangri-La

料金:各公演 2,800円(ドリンク別)

空想委員会
『空想委員会みんなで作るリクエストワンマン Vol.1』

2016年6月24日(金)/OPEN 18:30 / START 19:00
会場:福岡県 福岡 DRUM SON

2016年6月29日(水)OPEN 18:30 / START 19:00
会場:東京都 新代田 FEVER

2016年7月6日(水)OPEN 18:30 / START 19:00
会場:宮城県 仙台 LIVEHOUSE enn 2nd

2016年7月13日(水)OPEN 18:30 / START 19:00
会場:愛知県 名古屋CLUB UPSET

2016年7月20日(水)OPEN 18:30 / START 19:00
会場:大阪府 梅田 Shangri-La

料金:各公演 3,500円(ドリンク別)

『空想トラベル presents 空想野外大音楽祭』

2016年9月22日(木・祝)OPEN 16:00 / START 17:00
会場:東京都 日比谷野外大音楽堂
料金:4,320円

プロフィール

モノブライト
モノブライト

2006年に桃野陽介(Vo)を中心に、松下省伍(Gt)、出口博之(Ba)の北海道の専門学校時代の同級生で結成。UKロックシーンを背景にした、感情と刹那がたたずむ音像は桃野陽介というシンガーソングライターの手によって、ひねくれポップロックへと変遷していく。その象徴ともいえる作品、『未完成ライオット』で2007年にメジャーデビュー。これまでオリジナルフルアルバムとしては2013年にリリースされた『MONOBRIGHT three』などを筆頭にして6作品を発表。さらに、精力的なライブ活動と共に2014年にはZepp Tokyoでのワンマンライブも開催。2015年6月のツアーをもって、結成当初のメンバーでもあったドラムが脱退。夏にはそれぞれのソロ活動を経て、同年10月に新体制での再始動を発表。3人体制となったライブ編成に大きな注目が集まる中、サポートメンバーとして、ドラム、キーボード、そしてホーンセクション3名を加えた8人編成でステージに現れ、今年1月には東阪にてワンマンライブを開催。ライブの勢いそのままに、6月には同編成でツアーを実施することも発表されている。

空想委員会
空想委員会(くうそういいんかい)

三浦隆一(Vo/Gt)、佐々木直也(Gt)、岡田典之(Ba)からなる3人組ギターロックバンド。2010年に体制での活動を開始。ときに儚く、ときに毒々しいリアルな歌詞と、メロディアスなサウンドで幅広い世代のリスナーから支持を集める。2014年6月、フルアルバム『種の起源』でメジャーデビュー。「安全かつ健全にはしゃぎ、全員で楽しむ事」をライブのテーマに掲げ、まだライブに参加したことがない人達にも気軽に参加してほしい・楽しさを知ってほしいと考え様々な企画を行っている。2016年4月27日、メジャー3rdシングル『ビジョン / 二重螺旋構造』をリリース。6月より自主企画『首謀者:空想委員会「大歌の改新」大歌の改新~新世代登用編~』『空想委員会みんなで作るリクエストワンマン Vol.1』を全国5都市で開催。9月22日(木・祝)にはバンド史上最大規模となる日比谷野外音楽堂でのワンマン公演の開催を控える。

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