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坂本美雨と森本千絵が対談 批判を恐れない独自の子育て観を訊く

坂本美雨と森本千絵が対談 批判を恐れない独自の子育て観を訊く

CINRA.STORE
インタビュー・テキスト
片貝久美子
撮影:関口佳代 編集:小島直子、柏井万作

カルチャーサイトではありつつ、「人」の魅力や面白さを伝えることを重視しているCINRA.NET。今回、自社サービス「CINRA.STORE」でベビー・キッズ向けアイテムを発売していくのに際して、これまでほとんど取り上げてこなかった、「出産・育児」という人生の大きな転機について、取材をしてみました。

ご協力いただいたのは、コミュニケーションディレクター、アートディレクターとして活躍する森本千絵さんと、ミュージシャンのほか作詞、翻訳、俳優などマルチな活動を展開している坂本美雨さん。お二人は公私ともに仲がいいだけでなく、同時期に女児を出産したという1児のママ同士でもあります。

アーティストとして自身の世界観を追求してきたお二人ですが、出産を機に様々な変化が。クリエイターとして産む前までこだわり続けていたことも、産後は気にならなくなったことまであるそうです。それでは、本当に大切で、守るべきものとは何なのでしょうか? お二人に、ありのままを語っていただきました。

自分の素というか、恥ずかしいところを隠そうとするのはくだらないと思うようになって、すごくラクになりましたね。(坂本)

―お二人は公私ともに仲がいいそうですが、そもそもの出会いは何だったんですか?

森本:美雨ちゃんのアルバム『Harmonious』のジャケットとミュージックビデオを依頼いただいたのが一番最初だったので……2005年ですね。

坂本:当時は千絵ちゃんもまだ独立してなくて。でも、最初に会ったときから意気投合したという感じでした。

―そこから11年経つわけですが、その間にお互いが変わったと思うところはありますか?

森本:出会った当時の美雨ちゃんは、隠れ蓑のように自分自身を何かの表現で覆われたがっていましたね。けれど、何かを「愛する」という力はとても強くて。初めて会ったときも、いきなり遠くから笑顔で駆け寄ってきて抱きしめられましたから(笑)。

―すごいですね(笑)。

森本:目の前の人、そして目に見えない人を愛する力が潜在的に強いんだと思います。そこにサバ美(ネコ好きとして有名な坂本さんの愛ネコ)との出会いがあって、そこで生まれた愛がまた旦那さんを引き寄せ、そして「なまこちゃん」という愛娘を産み、そこから美雨ちゃんが作る作品が変わっていったように思います。

森本千絵さんともぐらちゃん
森本千絵さんともぐらちゃん

―どんな風に変わったのでしょう?

森本:それまで表現としては隠れ蓑に隠していた、美雨ちゃんの愛情が表に出て、その暖かさや力が作品を強くし、より多くの人に楽しんでもらえるようになったんじゃないか、と。そばで見ていてそう感じますね。でも、私から見た美雨ちゃんはずっと変わってなくて。あくまでも見せ方が変わっただけで、内面は何も変わっていないのが素敵だなと思います。

―いま森本さんがおっしゃったような変化を、坂本さん自身はどう感じていますか?

坂本:すごくラクになりましたね。昔はたぶんカッコつけてたんだろうし、自分に自信がなかったんだと思います。それから、東日本大震災の影響や動物愛護の活動をする中で、「生命力」みたいなものを意識し出したことも大きかったですね。人や動物の生きる力を目の当たりにして、自分の素というか、恥ずかしいところを隠そうとするのはくだらないと思うようになっていって。それがだんだんと自分の音楽にも反映されていったんだと思います。

―やはり隠そうとしている部分はあったんですね。

坂本:そうですね。以前はライブも、自分の全身を見られてる感じがして苦手だったんですけど、自分を隠すのをやめてからは、ライブも楽しくなったんです。素の私とミュージシャンの私の境界線がなくなったところに家族ができて、そこからさらにパブリックに対しても素の自分を出していくのが普通になってきたような気がします。

坂本美雨さんとなまこちゃん
坂本美雨さんとなまこちゃん

―仕事の場面でも素の自分を出せたら、たしかにラクになりそうですね。では、そんな坂本さんから見た森本さんはいかがですか?

坂本:千絵ちゃんはこの10年の間に独立してgoen°を立ち上げて、人を養ったり、経営者として頑張ったり、もちろんアーティストとして大きな仕事で認められたり、本当に荒波の中を戦ってきていて。その中で千絵ちゃんは私が知らない世界をいろいろ見てきたと思うし、それゆえの厳しい面……例えば、一緒に働く人に対して怒るときは怒るとかも私は知ってるし。

―独立して自分の組織を作る中で、厳しさを獲得していった?

坂本:昔からそうなんですけど、作品を作るときに絶対に妥協しない部分っていうのを、どんどん極めていっている印象です。でも千絵ちゃんも去年「もぐらちゃん」を産んで、昔だったらすごく怒ってたことをスルーできるようになったっていうか(笑)。大切なものがすごく明確になっているから、その他のことを身体の中に入れないようにしている印象がありますね。

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リリース情報

坂本美雨 with CANTUS『Sing with me』
坂本美雨 with CANTUS
『Sing with me』(CD)

2016年6月22日(水)発売
価格:1,296円(税込)
YCCW-10277

1. 星めぐりの歌
2. ノスタルジア
3. When You Wish Upon A Star ~星に願いを~
4. pie jesu

商品情報

ニューアイテム ロンパース

様々なクリエイターと一緒にCINRA.STOREオリジナルベビーロンパースを作りました。第一弾はえちがわのりゆき、コンドウアキなど14作家による43デザインが新発売。デザイン豊富で出産祝いにもおすすめです。

はらぺこめがね ロンパース『おにぎり』(ナチュラル)
はらぺこめがね
ロンパース『おにぎり』(ナチュラル)

価格:3,240円(税込)

紙野夏紀 ロンパース「シロクマ」(ライムグリーン)
紙野夏紀
ロンパース「シロクマ」(ライムグリーン)

価格:3,240円(税込)

えちがわのりゆき ロンパース『ほわころちゃんといっしょ』(ホワイト)
えちがわのりゆき
ロンパース『ほわころちゃんといっしょ』(ナチュラル)

価格:3,240円(税込)

プロフィール

坂本美雨
坂本美雨(さかもと みう)

1980年生まれ。1990年に音楽家である両親と共に渡米。ニューヨークで育つ。1997年「Ryuichi Sakamoto feat. Sister M」名義でデビュー。以降、本名で音楽活動を開始。2013年初のベストアルバム『miusic - best of 1997~2012』を発表。音楽活動の傍ら、演劇出演、ナレーション、執筆も行う。2015年7月に第一子となる女児を出産。動物愛護活動をライフワークとし、大の愛猫家である。

森本千絵(もりもと ちえ)

コミュニケーションディレクター・アートディレクター。武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科客員教授。1976年、青森県三沢市生まれ。1999年、武蔵野美術大学卒業後、博報堂入社。2006年、史上最年少で東京ADC会員となる。2007年、独立。「出逢いを発明する。夢をカタチにし、人をつなげていく。」集団、「goen°(ゴエン)」を設立。企業広告はもとより、松任谷由実らミュージシャンのアートワーク、動物園のディレクションや保育園の内装などを手がける。東日本大震災復興支援CMサントリー『歌のリレー』で『ADCグランプリ』初受賞。他、『日経ウーマンオブザイヤー2012』『2014年日本建築学会賞』『第4回伊丹十三賞』など多数受賞。

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