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The Skateboard Kidsが語る、地方在住バンドの強みと勝ち方

The Skateboard Kidsが語る、地方在住バンドの強みと勝ち方

The Skateboard Kids『Dreamend』
インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:中村ナリコ 編集:山元翔一
2017/06/20
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昨年11月、エンジニアにtoeの美濃隆章を迎えた1stアルバム『NEWTOPIA』でデビューを飾った名古屋発の4人組・The Skateboard Kidsが、配信シングル『Dreamend』を発表した。現役の大学生を含む若いバンドながら、主に海外のアートロックから影響を受けたサイケデリックなサウンドと、日本語詞で歌われるポップなメロディーからは高いポテンシャルが感じられ、地元に残って我が道を進もうとする姿勢からは、OGRE YOU ASSHOLEのような純音楽的なスタンスが見て取れるのもいい。

宅録からスタートし、デモ音源をBandcampで配信リリースを行う一方でカセットテープを制作、インターネットを介してメンバーと出会うなど、非常に現代的とも言えるバンドの成り立ちと、これから先の未来について、日置逸人と花井淳巨に話を聞いた。

父親がレコードコレクターでプログレが大好きだったんです。(日置)

―二人が大学で知り合ってThe Skateboard Kidsを結成したとのことですけど、日置くんも花井くんも音楽に興味を持ったきっかけは家族の影響が大きいそうですね。

花井(Gt,Cho):僕はもともと、父親がギターをやっていたこともあって、小学校のときから近所のクラシックギターの教室に通っていました。あと2つ上の兄がいて、ちょっとだけ一緒にバンドをやったこともあったり。

日置(Vo,Gt,Syn):僕の場合は、父親がレコードコレクターでプログレが大好きだったんです。家ではGenesisとかKing Crimsonとかが流れていて、Asiaの来日公演に連れていかれたりして、そういう幼少期からの経験を通して自分も楽器をやってみたいと思うようになりました。僕の兄もギターをやっていて、兄の影響でオールディーズとかもよく聴いていました。

左から:日置逸人、花井淳巨
左から:日置逸人、花井淳巨

―プログレやオールディーズが好きだった日置くんが、The Skateboard Kidsの音楽性のような、現行の海外インディーミュージックに触れるようになったきっかけは?

日置:ずっと古い音楽のほうがいいと思っていて、プログレとか、1970年代から80年代の音楽ばかり聴いていたんですけど、大学に入ってから2000年代以降のバンドを聴くようになって、それがすごく新鮮に感じたんです。特にサイケデリックなものが好きになって、DeerhunterやBlonde Redheadとか……完全に「4AD」(イギリスのインディーレーベル)のバンドなんですけど(笑)、その周辺を聴いたのが影響としては一番大きいと思います。

The Skateboard Kids『NEWTOPIA』(2016年)収録曲

―花井くんの影響源を挙げるとしたら?

花井:僕はデビュー作(『NEWTOPIA』)のエンジニアをやってもらった美濃さんがギターを弾いているtoeがめっちゃ好きです。ドラム、ベース、ギター、それぞれが主張しつつ、上手くかみ合ってるところがすごく気持ちいいと思っていて。なので、僕らも曲を作るときは、音数をただ増やすということはせずに、ちゃんと1音1音が聴こえて、全部の音がかみ合っているということを大事にしています。

自分たちがいいと思って作ったものが、結果的に、みんなからいいって言われるものになる。その順番が一番大事。(花井)

―今のバンドの音楽性はプログレではないですけど、The Skateboard Kidsには「音楽をアートとして捉える」という感覚が背景にある気がして、そこはプログレ譲りなのかなと。

日置:僕はそう思っています。日本のロックバンドにおいては、あんまり「音楽=アート作品」っていう見方をされていないように感じるんですけど、僕らはそういう意識を強く持っているので、自分たちの音楽を芸術作品として捉えてもらえたらなって思っています。

―それこそBlonde Redheadとかは「アートロック」とも言われたりしていますよね。それに今、The Skateboard Kidsに通じる感覚を持ったバンドは増えているように思うんです。最近メジャーで活躍しつつあるバンドで言うと、雨のパレード、LILI LIMIT、mol-74とか、彼らは同時代の洋楽の影響を受けて、サウンド面では冒険をしつつ、でもあくまで日本語のポップな歌ものであろうとしている。彼らのようなバンドにシンパシーを感じたりしますか?

日置花井:……どうなんでしょう?

左から:日置逸人、花井淳巨

日置:単純にあんまりちゃんと聴いたことがないんです。ただ、僕らはサウンドで攻めたことをやりたいと意識しているわけではないし、ポップが正義だとも思ってなくて。自分たちが演奏したときに、「いいやん!」って思えるものをやれていたらそれでいいんです。結果的に、「これ、攻めてるね」みたいに思うことはあるけど、そういうマインドではやってなくて。

The Skateboard Kids
The Skateboard Kids

―シンプルに、自分たちが楽しいと思う、気持ちいいと思う音楽を追求している?

日置:最近、野心みたいなものが欠けてるんだなって思うんです(笑)。でも、周りのことや受け手のことを気にし過ぎても音楽を作る上ではノイズになるだけなので。「こういう曲にしたら、もっといろんな人が聴いてくれるんじゃないか」とかも考えるし、それはそれで大事なことだと思うんですけど、四人で曲を作ってる段階では、そういうことを頭に入れたくなくて。

花井:「こう言われたから、こうしよう」じゃなくて、自分たちがいいと思って作ったものが、結果的に、みんなからいいって言われるものになる。その順番が一番大事なのかなって。

日置:それが一番健全なやり方なんじゃないかと思います。

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リリース情報

The Skateboard Kids『Dreamend』
The Skateboard Kids
『Dreamend』

2017年6月16日(金)に配信リリース

1. Dreamend
2. Bonfire(Remix)
3. 1994(Remix)

イベント情報

『PEOPLE AND ME #2 "Dreamend" Release Party!』

2017年7月17日(月・祝)
会場:愛知県 名古屋 ell.SIZE

『The Skateboard Kids ワンマンライブ』

2017年12月10日(日)
会場:愛知県 名古屋 CLUB UPSET

プロフィール

The Skateboard Kids
The Skateboard Kids(ざ すけーとぼーど きっず)

2015年に結成。オルタナティブやエレクトロを背景にした、ドリーミーな音像に深いこだわりを持つ4人組。2016年11月、美濃隆章(toe)をエンジニアに迎えてレコーディングした『NEWTOPIA』をリリース。2017年6月、配信シングル『Dreamend』を発表、12月10日(日)には地元・名古屋 CLUB UPSETでワンマンライブを控える。

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ただシャムキャッツの四人がフラットに存在して、音楽を鳴らしている。過剰な演出を排し、平熱の映像で、淡々とバンドの姿を切り取ったPVにとにかく痺れる。撮影は写真家の伊丹豪。友情や愛情のような「時が経っても色褪せない想い」を歌ったこの曲に、この映像というのはなんともニクい。(山元)