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The Cheserasera×Halo at 四畳半対談 家族未満、親戚以上の二人

The Cheserasera×Halo at 四畳半対談 家族未満、親戚以上の二人

The Cheserasera『dry blues』
インタビュー・テキスト
天野史彬
撮影:永峰拓也 編集:矢島由佳子、川浦慧

たとえば、2000年代に日本のギターロックに熱中していた世代にとって、Syrup16gのアルバム『delayed』にBUMP OF CHICKENの藤原基央がゲストで参加していたという事実は、CDのブックレットに記載されていたその名前の文字の小ささとは比べ物にならないほどに大きな意味を持っていた。同じギターロックといえど、聴き手に全く違う印象を与えるこの二組は、実は、その根底では深く繋がり合っているのではないか?――その認識は、双方の音楽を理解しようとするうえで、とても重要なものだった。

年齢は違えど、千葉という同じ出自を持つThe CheseraseraとHalo at 四畳半。2010年代において、日本語のギターロックの在り方を刷新しようとするこの二組の表現における位置関係は、もしかしたら、上記した巨大な二組の関係性に似ているのかもしれない。

今回、The Cheseraseraの3rdフルアルバム『dry blues』のリリースを期に、10代の頃からお互いを意識し続けてきたという二組のフロントマン――宍戸翼と渡井翔汰の対談が実現した。同じライブハウスから出発しながらも、音楽に全く違うものを求める二組。しかし、それでもお互いの理想が重なり合う瞬間が何度も垣間見える、とても幸福なクロストークとなった。

僕にとって宍戸さんは、BUMP OF CHICKENのようなバンドたちと同じように憧れを抱く対象。(渡井)

―お二人は千葉出身で、それぞれが東京に出てくる前から繋がりがあるんですよね?

渡井:そうですね。最初から直接的な繋がりがあったわけではないんですけど、僕らからしたら宍戸さんは、伝説的に語り継がれている憧れの存在で。まぁ、伝説の内容は、話せることから話せないことまで、いろいろあるんですけど……。

宍戸:くくく……(笑)。

宍戸翼(The Cheserasera)
宍戸翼(The Cheserasera)

渡井:僕は、先輩から「宍戸翼という人物がいる」という話を聞いて、初めてThe Cheserasera(以下、ケセラ)の前身バンドの「昼行灯」を聴いて。「すごい人が千葉にはいるんだ!」って思っていました。10代の頃の僕にとって、宍戸さんはELLEGARDENやBUMP OF CHICKENやRADWIMPSのようなバンドたちと同じように、憧れを抱く対象だったんです。

特に、昼行灯の『夜も消えない』っていう伝説のアルバムがあるんですけど、それを聴いて高校時代を過ごしていたので、「僕の高校時代の思い出は宍戸さんの音楽と共にある」くらいの感じなんですよ。ヨイショしているみたいなんですけど、これは事実です!(笑)

渡井翔汰(Halo at 四畳半)
渡井翔汰(Halo at 四畳半)

宍戸:すげぇなぁ……恐縮です、本当に。僕も渡井のことは前身バンドの頃から知っているんですけど、当時から、渡井の歌はすごくて。僕は30分歌えば喉が潰れていたけど、渡井はすごく声が出ているし、しかも雰囲気もあったし、「なんなんだ、こいつ? 嫌な後輩だな」って思ってましたね(笑)。

渡井:えぇ~……。

―(笑)。やはり、千葉出身というとBUMP OF CHICKENの存在も大きいと思うんですけど、当時、千葉にはどのような音楽シーンがあったんですか?

宍戸:僕も渡井もよく出ていたSound Stream sakuraっていうライブハウスに、オリジナリティーがすごくあったんですよ。圧倒的に歌や歌詞がいいバンドが多かったですね。独創的で、なににも汚されていない純粋さを持ったアーティストが多かったなって思います。

全然有名じゃなくても、「なんで、こんなにめちゃくちゃいいんだろう?」って思うようなアーティストがたくさんいて。Sound Stream sakuraで高校時代を過ごせたことは、宝物だと思いますね。(渡井に向かって)なぁ?

渡井:まさに、です。僕もSound Stream sakuraに出ていたバンド……もう解散してしまったバンドが多いですけど、影響を色濃く受けたバンドはたくさんいましたね。宍戸さんが仰る通り、純粋さを持ちながら、歌を大事にしているバンドがたくさん出ているライブハウスで。

このライブハウスがある志津っていう場所が、千葉のなかで、良くも悪くも隔絶された場所なんですよ。やっぱり、千葉のライブハウスと言えば千葉LOOKだし、Sound Stream sakura自体、千葉県内でもあまり知られてないんですけど、それがバンドの音楽性にも作用しているんだと思う。

宍戸:僕らは「音楽性がブレないね」と言ってもらうことが多いですけど、それは絶対に、Sound Stream sakuraのおかげですね。

宍戸翼(The Cheserasera)、渡井翔汰(Halo at 四畳半)

―お互いが東京に出てきてからの、ケセラとHalo at 四畳半(以下、Halo)としての関係性はどうですか?

宍戸:(Haloは)ガンガン足元をすくってくるなっていう……。

渡井:そんなふうに思ってたんですか!?(笑)

宍戸:Haloは、東京に出てきてから渋谷のO-Crestによく出るようになって、そこで対バンして仲良くなったバンドをSound Stream sakuraに連れて行くっていう、すごくいい関係で渋谷と地元を繋ぐイベントを企画してたんですよ。

渡井:僕だけじゃなくてメンバー全員、地元に対する想いが強くて。そもそも、自分たち自身、佐倉の先輩バンドのイベントにお呼ばれする形でO-Crestに初めて出たんですけど、最初は渋谷のライブハウスに出るのって怖かったんですよ。

でも、O-Crestにも、Sound Stream sakuraと同じ純粋な空気感を感じて。だからこそ相性もいいと思ったし、Sound Stream sakuraにいる人たちのことを知ってほしいっていう意志もメンバーにあって。やっぱり、地元のバンドたちは、どんどんと活動休止や解散してしまうんですよね。

―バンドにとって今は厳しい時代とも言われますからね。

渡井:でも、そのなかでケセラはメジャーデビューして、どんどん先に進んでいる。その姿が単純に嬉しかったですね。地元から東京に出ていったバンドっていうだけで誇りがあったけど、そういう人たちがちゃんと先を走っていってくれるのは、単純に嬉しかったです。

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リリース情報

The Cheserasera『dry blues』
The Cheserasera
『dry blues』(CD+DVD)

2017年8月2日(水)発売
価格:3,240円(税込)
TCSR-10001

[CD]
1. I Hate Love Song
2. LOVELESS
3. うたかたの日々
4. 心に抱いたまま
5. フィーリンクナイス
6. You Say No
7. 春風に沿って
8. Blues Driver
9. カサブランカの花束
10. 乱れた髪を結わえて
11. good morning
[DVD]
1. I Hate Love Song(Music Video)
2. Blues Driver(Music Video)
3. good morning(Music Video)
4. Making & Commentary of 1,2

イベント情報

The Cheserasera
『“dry blues tour”-ワンマン公演-』

2017年10月7日(土)
会場:愛知県 名古屋 HUCK FINN

2017年10月15日(日)
会場:宮城県 仙台 Flying Son

2017年10月19日(木)
会場:福岡県 graf

2017年10月21日(土)
会場:大阪府 LIVE SQUARE 2nd LINE

2017年10月29日(日)
会場:東京 下北沢 CLUB Que

The Cheserasera
『"dry blues" 発売記念インストアライブ』

2017年8月18日(金)
会場:北海道 タワーレコード 札幌ピヴォ店

2017年9月3日(日)
会場:千葉県 タワーレコード 津田沼店

2017年9月8日(金)
会場:広島県 タワーレコード 広島店

リリース情報

Halo at 四畳半『Animaplot』
Halo at 四畳半
『Animaplot』(CD)

2017年9月20日(水)発売
価格:1,728円(税込)
DDCB-14055

1. クレイマンズ・ロア
2. ステラ・ノヴァ
3. ユーフォリア
4. 劇場都市
5. 発明家として
6. トロイカの箱
7. 点描者たち

イベント情報

Halo at 四畳半
『ぼくらの設計図の描き方』

2017年11月4日(土)
会場:広島県 CAVE-BE

2017年11月5日(日)
会場:福岡県 Queblick

2017年11月18日(土)
会場:宮城県 仙台 MACANA

2017年11月19日(日)
会場:新潟県 GOLDEN PIGS RED STAGE

2017年11月22日(水)
会場:北海道 札幌 COLONY

2017年11月25日(土)
会場:大阪府 梅田CLUB QUATTRO

2017年11月26日(日)
会場:愛知県 名古屋CLUB QUATTRO

2017年12月2日(土)
会場:東京都 渋谷 TSUTAYA O-EAST

プロフィール

The Cheserasera
The Cheserasera(ざ けせらせら)

2009年、東京にて前身バンドを結成。2010年2月26日、渋谷屋根裏との共同レコ発企画を開催。同日、1st demo『夜も消えない』をリリース。2010年11月21日、初自主企画『曇天ケセラセラ』を開催。バンド名を「The Cheserasera」に改名。2011年12月、rockin’on presents『RO69JACK COUNTDOWN JAPAN 11/12』の入賞アーティスト16組に選出される。2013年10月9日、タワーレコード限定1st シングル『Drape』をリリース。2014年1月8日、初の全国流通盤となる1stミニアルバム『The Cheserasera』をリリース。2014年6月4日、メジャー1st ミニアルバム『WHAT A WONDERFUL WORLD』をリリース。そして2017年8月2日、ニューアルバム『dry blues』をリリースした。

Halo at 四畳半
Halo at 四畳半(はろ あっと よじょうはん)

2012年6月、千葉県佐倉市にて結成。力強さと温かさが共存する唯一無二の楽曲と圧倒的な歌と演奏でオーディエンスを魅了する「Halo at 四畳半」。メンバーは渡井翔汰(Vo,Gt)、齋木孝平(Gt,Cho)、白井將人(Ba)、片山僚(Dr,Cho)。2015年7月、初の全国流通盤となる1stミニアルバム『APOGEE』をリリース。2017年9月20日に、ニューアルバム『Animaplot』の発売が決定。

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