特集 PR

新津由衣&AZUMA HITOMI、なぜタイガーマスク姿で活動中?

新津由衣&AZUMA HITOMI、なぜタイガーマスク姿で活動中?

VOCALOID Keyboard「VKB-100」
インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:田中一人 編集:矢島由佳子

「発想」は勉強で身につくものじゃなくて、その人にしかないスイッチだと思う。(新津)

—VKBは実際に使ってみていかがですか?

AZUMA:簡単だし、すごく面白いです。スマホの専用アプリで歌詞を片仮名で入れて、キーボードを演奏することで歌詞通りに歌ってくれるんですけど、その言葉をよりスムーズに聴かせるために、そもそも発音が聴こえやすい歌詞を書くのか、あるいは弾き方で工夫するのか、そこを考えるのが面白い。

新津:操作自体は簡単なんですけど、ミクをちゃんとしたボーカリストに仕立て上げるためには、その技術もいるなって思いました。そこに関しては、感覚派の私からすると、のめり込まないと到達できなそうだなって。

AZUMA:「ミク、発音下手だね」って言ってたもんね(笑)。

新津:そうしたらHITOMIちゃんが「さ行とか、か行、た行みたいな破裂音があるやつは、わりと上手に発音できてる」って研究してくれて、その言葉を使って作詞してみようと思いました。

「VOCALOID Keyboard『VKB-100』」
「VOCALOID Keyboard『VKB-100』」(商品詳細を見る

—さすがAZUMAさん(笑)。実際、新曲の歌詞においては、どんなものを考えているのでしょう?

新津:曲を作り始める前は、ボーカロイドの声は冷たいというか、「同じ平熱の温度でずっと歌えるボーカリスト」というイメージがあったんです。だから、それと人間の声がコラボレーションしたら、どんな温度の歌になるのかなって思ったんですよね。でも、実際にVKBを使って曲を作ってるうちに、ミクの主張みたいなのがなんとなく伝わってきたんです。「ミクの言いたいことはなんだろう?」って思うようになってきて。

—ミクに感情移入するようになっていったと。

新津:「感情が固まる」みたいな瞬間って、人間にもあると思うんです。それをミクと照らし合わせると、「感情的になれない声」にグッと来たんですよね。「感情が固まる」って、自分を抑えちゃうということだから、すごく怖いことで、自分にとっては地獄なんです。だからミクの声に共鳴する部分があって……妄想し過ぎ?(笑)

新津由衣

AZUMA:渋谷(慶一郎)さんとか冨田(勲)先生の作品もそうですけど、ボーカロイドってやたらドラマチックに見えるなって思うんですよね。「人間の形をしたロボット」みたいに捉えると、すごく切ない気持ちになる。

なので、この声を「素材」と割り切って、かっこいい音を作るというやり方もひとつだし、ミクちゃんの人格をドラマチックに見せるのも面白いと思う。私、最初はエフェクトを使いまくって、ミクのプライドをズタボロにしてやることしか考えてなかったんですけど(笑)、由衣ちゃんが感情移入し始めて、そういう文脈があるのもわかるなって思ったので、どっちになるのかは……本番のお楽しみです。

「VOCALOID Keyboard『VKB-100』」
「VOCALOID Keyboard『VKB-100』」(商品詳細を見る

—途中で「間口は広く」という話がありましたけど、VKBって、「ボカロは好きだけど、DTMは難しそう」っていう人でも、演奏の延長でボカロが楽しめますよね。『新世界★虎の穴』が「私もなにか表現してみよう」って思うきっかけになればいいなって思います。

新津:「プロにならない感じ」というのはすごく大事だと思うんですよね。「表現したい」という気持ち自体が一番大事。「発想」は勉強で身につくものじゃなくて、その人にしかないスイッチだと思うので、どんな機材を使うにしても、「その機材をどう使ったら面白いのか?」という発想が大事。そういうのって、音楽のことをあんまり知らない人のほうが、逆に面白いことをする気もするんですよ。

『新世界★虎の穴 課外授業 meets VOCALOID Keyboard』は入場無料
『新世界★虎の穴 課外授業 meets VOCALOID Keyboard』は入場無料(詳細を見る / 無料チケットを予約する

—ターンテーブルを擦ってみたらヒップホップにつながったり、そういったことが今後VKBでも起こるかもしれない。

新津:そういう気持ちを自分でも忘れないようにしたいですし、これからなにかを作りたいと思っている人たちには、そういうことを期待したいです。

AZUMA:私、中学生のときにINUとか聴いて、「ロックンローラーになりたい」と思ってたんですよ。「自分でもできそう」と思わせるのって、すごく大事なことだと思うんですよね。

—ロックンローラーになりたかったんですか?(笑)

新津:ギターをやりたかったってこと?

AZUMA:っていうよりは、アティチュードの問題というか(笑)。アナーキーなものに惹かれたんです。一緒にやる人がいなかったから、宅録を一人で始めたんですけど、いつかバンドはやりたいと思っていて、それが今やっとできている。でも、ただのロックバンドじゃつまらないから、シンセベース&ボーカルにしたり、いろいろ混ざってグニョグニョしてる感じ(笑)。

—じゃあ、今も根本にはロックのアティチュードがある?

AZUMA:自分ではロックだと思ってやっています。

—新津さんは改名にあたって、ブログで「ポップスターになりたい」と書かれてましたけど、やっぱり二人のキャラクターは対照的ですね(笑)。

新津:HITOMIちゃんがロックンローラーになりたかったのは知らなかったけど(笑)、ポップって突き抜け切るとロックになると思っていて、ロックも突き抜け切るとポップになると思うんです。

私が目指す「ポップスター」はロックにも手をかけているイメージだし、HITOMIちゃんも内面にグツグツしたマグマは感じるけど、その場がパッと華やぐポップさもある。尖ってる部分と、人前で見せるポップなサービス精神と、二人ともそれをぞれぞれのバランスで持っているから、言葉足らずでも通じ合えるのかなって思いますね。

左から:AZUMA HITOMI、新津由衣
左から:AZUMA HITOMI、新津由衣

Page 4
前へ

イベント情報

『新世界★虎の穴 課題授業 meets VOCALOID Keyboard』

2017年11月12日(日)OPEN 11:30 START 12:00
会場:東京都 多摩センター デジタルハリウッド大学 八王子制作スタジオ(旧三本松小学校)
出演:
AZUMA HITOMI
新津由衣
料金:無料

商品情報

『VOCALOID Keyboard「VKB-100」』
『VOCALOID Keyboard「VKB-100」』

「VOCALOID(TM)」は、ヤマハ株式会社が開発した、歌詞とメロディーを入力するだけで、コンピューター上で人工の歌声を作り出すことが出来る歌声合成技術およびその応用ソフトウェアです。ボーカロイドキーボード「VKB-100」は、この「VOCALOID(TM)」によって実現した、リアルタイムに歌詞を歌わせて演奏を楽しむキーボードです。実際の人間の声から収録した「歌声ライブラリ」と呼ばれる声のデータベースを切り替えることで、さまざまなシンガーの声を利用することができます。スマートフォン・タブレット用の専用アプリケーションとBluetooth接続することで、「初音ミク」をはじめ、「Megpoid」「IA -ARIA ON THE PLANETRS-」「結月ゆかり」からシンガーを追加したり、歌詞を事前入力することで、オリジナル曲の演奏が楽しめます(シンガー「VY1」は標準搭載)。パソコンや音楽制作の専門知識は必要なく、鍵盤やボタン操作で自由にメロディーや歌い方を変化させられるため、誰でもボーカロイド曲が楽しめる、まったく新しい「VOCALOID(TM)」の楽しみ方を提案する楽器です。(12月9日発売予定)

また、VOCALOID Keyboard「VKB-100」の12月9日発売に先立ち、無料でもう1人シンガーを追加できる先行予約キャンペーンを11月3日より実施します。

イベント情報

『ゆいちゃんひとみちゃんの新世界★虎の穴~中級編~』

2018年1月28日(日)
会場:東京都 原宿 ストロボカフェ
出演:
AZUMA HITOMI
新津由衣
スペシャルゲスト講師(後日発表)

プロフィール

AZUMA HITOMI
AZUMA HITOMI(あずま ひとみ)

1988年東京生まれ ソングライター / サウンドクリエイター / シンガー。中学生でシーケンスソフト「Logic」と出会い、デスクトップレコーディングを始める。2011年3月、TVアニメ『フラクタル』のオープニングテーマ『ハリネズミ』をEPICレコードジャパンよりリリース、メジャーデビュー。その後1stアルバム『フォトン』、2ndアルバム『CHIRALITY』をリリース。2014年より矢野顕子のアルバム『飛ばしていくよ』、『Welcome To Jupiter』に全5曲トラックメイカーとして参加。現在、ROLAND Jupiter-6を中心に、アナログ・シンセサイザーを存分に使用したアルバムを制作中。

新津由衣
新津由衣(にいつ ゆい)

シンガーソングライター/アーティスト。1985年8月17日神奈川県に生まれる。2003年、高校生の時にシンガーソングライターユニットRYTHEMとしてメジャーデビュー。8年間活動を続ける。2011年、「Neat's」名義でソロプロジェクト始動。作詞作曲編曲、アートワークやMV制作、絵本制作、ディストリビューションも自ら手がけ、アイデアとDIYでどこまでできるか挑戦。富士山麓にて世界初の野外ワイヤレスヘッドフォン・ライブを自主企画するなど、個性的な活動の仕方も話題となる。一風変わったライブのアイデアが得意技。2015年、SEKAI NO OWARI、ゆずなどを手掛ける音楽プロデューサーCHRYSANTHEMUM BRIDGE 保本真吾氏とタッグを組み、本名「新津由衣」としての作品制作を開始。「頭の中は宇宙と同じ」と語る新津由衣がつくるものは、孤独な気持ちから生まれる夢の世界。人間関係に生まれる違和感や歓びをファンタジックな描写で表現している。アナログシンセや世界の楽器サンプリングを多用に取り入れるなど、試行錯誤し、実験的なレコーディングを重ねながら1stフルアルバムを目下制作中。

SPECIAL PR 特集

もっと見る

BACKNUMBER PR 注目のバックナンバー

もっと見る

PICKUP VIDEO 動画これだけは

岩井勇気(ハライチ)『ひねくれとか言われても俺はただ自分が進みたい道を選んでるだけ』

ドリームマッチでの『醤油の魔人 塩の魔人』、ラジオで突如披露した推しキャラケロッピをテーマにしたEDM調楽曲『ダメダメケロッピ』など、音楽的な才能に注目が集まる岩井勇気。今回はミツカン「こなべっち」とタッグを組み、自らがマイクを取ってラップに挑戦。しかもこの動画、岩井がこれまでラジオや書籍の中で言及してきた、珪藻土のバスマットや、海苔、メゾネットタイプの部屋、クラウス・ノミなどのネタが詰まっていて、まさか岩井さんの自宅なのでは……? と隅々まで見てしまう。つぎはぜひ、自作のトラックとリリックによる曲が披露されることを待っています。(川浦)

  1. 秋山黄色×佐藤寛太対談 互いに認め合う「異常さ」、交わる遊び心 1

    秋山黄色×佐藤寛太対談 互いに認め合う「異常さ」、交わる遊び心

  2. 古田新太が振返る劇団☆新感線40年 演劇界に吹かせたエンタメの風 2

    古田新太が振返る劇団☆新感線40年 演劇界に吹かせたエンタメの風

  3. 青葉市子の新AL『アダンの風』詳細発表&原美術館でのライブ配信も 3

    青葉市子の新AL『アダンの風』詳細発表&原美術館でのライブ配信も

  4. 米津玄師と是枝裕和監督が初タッグ“カナリヤ”PV公開 蒔田彩珠らが出演 4

    米津玄師と是枝裕和監督が初タッグ“カナリヤ”PV公開 蒔田彩珠らが出演

  5. 角舘健悟の『未知との遭遇』たなかみさき編(後編) 5

    角舘健悟の『未知との遭遇』たなかみさき編(後編)

  6. 坂本龍一の過去ライブ映像が本日から3週にわたってYouTubeでプレミア公開 6

    坂本龍一の過去ライブ映像が本日から3週にわたってYouTubeでプレミア公開

  7. 三浦春馬主演、映画『天外者』五代友厚の「志」と「天外者」な部分を紹介 7

    三浦春馬主演、映画『天外者』五代友厚の「志」と「天外者」な部分を紹介

  8. 小沢健二が「手紙」を読み上げる生配信番組『キツネを追ってゆくんだよ』 8

    小沢健二が「手紙」を読み上げる生配信番組『キツネを追ってゆくんだよ』

  9. 『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒』論評 自立と解放への戦い描く 9

    『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒』論評 自立と解放への戦い描く

  10. 『あつ森』とジェラート ピケのコラボブック刊行 表紙は松岡茉優 10

    『あつ森』とジェラート ピケのコラボブック刊行 表紙は松岡茉優