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岸井ゆきの×Yogee New Waves角舘が、家族や別れについて思う事

岸井ゆきの×Yogee New Waves角舘が、家族や別れについて思う事

『おじいちゃん、死んじゃったって。』
インタビュー・テキスト
三宅正一
撮影:永峰拓也 編集:川浦慧、矢島由佳子

話を聞いて思ったのは、ちゃんとゆきのちゃんという人間の「作風」があるなということで。(角舘)

—岸井さんは死んでしまう役を演じるときもありますよね。先日放送されたドラマ『下北沢ダイハード』(テレビ東京系)では幽霊の役を演じてましたけど(笑)。

岸井:別の役では、撃たれて死んだこともあります(笑)。今出演している『髑髏城の七人』は生死を常に感じているところがあって。生きて戻れるかという役の緊張感もあるし、あと私たち演者が劇場で無事に千秋楽を迎えられるのかという緊張感もあるんです。本当に肉体的にもハードな舞台だから。いつ誰がケガをするかわからない危機感も舞台のリアリティーに反映されていると思いますね。

岸井ゆきの

—ご自身の家族との関係性が、表現するうえで影響しているところはありますか?

角舘:そうだなぁ。自分ではわからないけど、俺は両親が離婚していて、中1くらいから片親だったんですね。基本的に男の子って最初に守る女性ってお母さんじゃないですか。片親というのもあって、圧倒的に母親を守りたいという思いがありますね。あと、俺はカトリック系の学校にも通ってたから、母親のことを聖母マリアだと思ってたんですよ。

でも、大学生になったくらいのときに、幸せになったほうがいいなと思って「彼氏を作りなよ」って言えるようになりましたね。そのあたりから母親とよくご飯を食べに行くようになって。やっと思春期を超えたような感覚がありました。兄貴のことも親父のことも大好きだったんだけど、今でも母親は特別ですね。

岸井:なんか、健悟くんってすごいですね。今、話を聞きながらそう思ってました。愛情深い人なんだなって。あと、私の家族観とは全然違うから面白いです。

—岸井さんは家族との付き合い方ってどうでしょう?

岸井:私は、家族にはあんまり言いたいことを伝えられない方だと思います。家族に理想を求めているようなところがあって。親の前ではいい子でいたいという意識があったり。

仕事の現場でも「ゆきのちゃんって強いよね」って言われたりするんですけど、そういう言葉が少しプレッシャーになったりもします。本当は気も小さいから「違う、違う」って。

でも元気じゃない自分もイヤなんです。仕事をしているときも精神的に落ちようと思えばいくらでも落ちれるから。そういうところでもがいている部分もあるかもしれないですね。

角舘:俺はミュージシャンという職業柄、自分の人間性や本意をちゃんと発信したほうがいいところがあって。アーティストとしての信頼性を上げるのが俺の今の課題で。でも、本当に思ってることを発信するのって難しいんだよね。今ゆきのちゃんの話を聞いて思ったのは、ちゃんとゆきのちゃんという人間の「作風」があるなということで。

角舘健悟

岸井:健悟くんの表現力って本当にすごい!

角舘:(笑)。その作風にみんな惹かれてると思うんですよ。でも、それを壊すときがくれば壊せばいいと思うし、たぶん今のゆきのちゃんにとってこの状態がいいんだと思うよ。

岸井:ありがとうございます......。

森ガキ組の自由で和気あいあいとしている空気は羨ましくもありましたね。(角舘)

—先日、森ガキ組で岸井さんも出演する“SAYONARAMATA”のMV撮影を行ったんですよね。

岸井:撮影、すっごく楽しかったです。最後にライブハウスで撮影したんですけど、そこでヨギーのメンバーの(サウンドチェックを兼ねた)セッションを目の当たりにして。それに感動しました。メンバーのみなさんに「何の曲を演奏してるんですか?」って訊いたら「テキトー」って言われて。

角舘:俺からしたら、演技をしているゆきのちゃんがすごいなと思ったけどね。「なんでこんなにいい表情を作れるんだろう?」って。あと、森ガキ組は和気あいあいしすぎ! 本当に仲がいい。

基本的に俺たちのMV撮影は監督も仲間内が多いから、好き勝手なことを言い合うし意外に殺伐しているときもあって。時間も押したりするし。森ガキ組の自由で和気あいあいとしている空気は羨ましくもありましたね。

岸井:テストをしないで本番に入るのもこのチームだからで。

角舘:それもすごいなと思った。

—岸井さんは今回のMV撮影で吉子のことを思い出しましたか?

岸井:思い出しました。スタッフも同じ顔ぶれですし。MVでも田んぼのシーンがあるんですけど、熊本のことを思い出しましたね。吉子と感動の再会を果たしました(笑)。

—最後にお互いの今後に期待したいことを語ってもらい、エールの交換をしていただければ。

岸井:今日、あらためて健悟くんと話してなんて深い人なんだろうって思いました。

左から:角舘健悟、岸井ゆきの

角舘:やめて! 言いすぎ!(笑)

岸井:このままでいてくださいという感じです。

角舘:このままいられたらいいね。でも、このままというのはないと思う。それが自分でも楽しみだし。ゆきのちゃんに対しては……俺は女優という仕事の性質がわからないから。でも、表現者として無理がないようにいてほしい。

岸井:うんうん。

角舘:どんな役でも最終的に自分が納得できるカタチにしてほしい。家に帰ってベッドで泣くのはなし、みたいな感じがいいですね。

岸井:健悟くんのインタビューに付いて回って、話をまだまだ聞きたいです(笑)。

左から:岸井ゆきの、角舘健悟

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作品情報

『おじいちゃん、死んじゃったって。』
『おじいちゃん、死んじゃったって。』

2017年11月4日(土)からテアトル新宿ほか全国公開
監督:森ガキ侑大
脚本:山崎佐保子
主題歌:Yogee New Waves“SAYONARAMATA”
出演:
岸井ゆきの
岩松了
美保純
岡山天音
小野花梨
赤間麻里子
池本啓太
五歩一豊
大方斐紗子
松澤匠
水野美紀
光石研
上映時間:110分
配給:マグネタイズ

プロフィール

岸井ゆきの(きしい ゆきの)

1992年生まれ、神奈川県出身。2009年・デビュー後、映画、ドラマ、舞台と幅広く活躍。主な映画出演作に、『MIRACLE デビクロくんの恋と魔法』(14/監督・犬童一心)、『友だちのパパが好き』(15/監督・山内ケンジ)、『ピンクとグレー』(16/監督・行定勲)、『森山中教習所』(16/監督・豊島圭介)など。主演舞台「気づかいルーシー」(17/再演)、「劇団☆新感線 髑髏城の七人 Season風」(17)など舞台での活躍も目覚ましい。今後は、NHK「風雲児たち~蘭学革命篇~」(18・元旦放送)、TBS「99,9-刑事専門弁護士-SEASONⅡ」(18・1月~放送)が控えている。

Yogee New Waves(よぎー にゅう うぇいぶす)

2013年6月に活動開始。2014年4月にデビューep『CLIMAX NIGHT e.p.』を全国流通でリリース。その後『FUJI ROCK FESTIVAL'14』《Rookie A GoGo》に出演。9月には1st album『PARAISO』をリリースし、年間ベストディスクとして各媒体で多く取り上げられる。2015年2月に初のアナログ7inchとして新曲『Fantasic Show』を発表し、12月には2nd e.p『SUNSET TOWN e.p.』をリリース。2016年は『RISING SUN FES』『GREENROOM FES』『森道市場』『STARS ON』『OUR FAVORITE THINGS』など野外フェスに出演する。2017年1月にBa.矢澤が脱退し、Gt.竹村、Ba.上野が正式メンバーとして加入し再び4人編成となり始動。

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