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Young Juvenile Youthに時代は味方する。5年の集大成を語る

Young Juvenile Youthに時代は味方する。5年の集大成を語る

Young Juvenile Youth『mirror』
インタビュー・テキスト
三宅正一
撮影:小境勝巳 編集:山元翔一

自分の脳みそをAIみたいに使ってるんです。そうなると、最終的に求めるのは「気持ちのいい音」だけで。(JEMAPUR)

—トラックメイクにおいても、ゆう姫さんという客観的視点があることがJEMAPURさんにとっては大事になっている。

JEMAPUR:そうですね。エンジニアリング的な話でいうと、全13曲あって、1曲あたりだいたい60~80トラックあるんですね。そうすると、アルバム全体で900くらいのトラックあって、1トラックあたりエフェクトの数も10個ある。

そういう膨大な数のパラメーターのバランスを完璧にしないと作業が終われないんです。今回はそれをやり切りました。この話をしていてもアドレナリンが出るというか(笑)。自分でもやっていることがヤバいなと思います。

—たとえば、ビートの面で一貫してこだわったところはありますか?

JEMAPUR:どう言っていいか難しいですね。さっき言ったように、尋常じゃない音楽を聴きながら、自分の脳みそをAIみたいに使ってるんです。そうなると、最終的に求めるのは「気持ちのいい音」だけで。快楽主義ではないですけど、響きが美しいことが重要というか。だから、時代的な背景よりも響きにどんどんフォーカスしていくんです。

監督はAphex TwinのビジュアルコラボレーターであるWEIRDCORE

—そもそもJEMAPURさんの一番の音楽的なルーツはどこにあるんですか?

JEMAPUR:一番のルーツは……初期衝動として自分がルーツに感じているのは、もともとクラシックをやっていたところから電子音楽やノイズにバッと興味が移った瞬間なんですね。枠の外に飛び出す衝動を覚えたときに、その概念が自分のルーツです。「枠に収まらない生き方をする」という選択をしたときの衝動というか。

—音楽的な方法論としてヒップホップの影響もありますよね?

JEMAPUR:ヒップホップの影響というより、サンプリングという発明の影響ですね。

—なるほど。

JEMAPUR:そこからの影響は大きいですね。

自分を知ることで、初めて唯一無二のものが生まれると思うんです。(ゆう姫)

—YJYは海外に対してはどういうスタンスですか? 当初からこのユニットはユニバーサルな音楽を作っている自負があるんじゃないかと思うのですが。

JEMAPUR:僕は日本の音楽をあまり聴かないということもあって、最初から日本のマーケットについては特に意識していなくて。世界に照準を合わせることが当たり前の感覚なんですよね。そもそも日本にいるという感覚もそんなに重要じゃないと思っていて。「どこ出身ですか?」って訊かれたら「インターネット出身です」と答える感覚なんです(笑)。

—(笑)。

JEMAPUR:だから「日本人の音楽家としてこうあるべき」という感覚も特にありません。

ゆう姫:私は海外に住んでいたこともあるし、海外が遠い場所だと思ってないんですよ。海外の人たちに対して特別壁を感じないです。私も場所に執着がないんですよね。

ゆう姫:でも、オリジナルであることはすごく重要で。たとえば日本人が海外アーティストの真似をしているような音楽を作ったとして、「それだったら本家のほうを聴くけど?」ってなりますよね? 「英語を話せないなら英詞で書くのはどうなんだろう」とも思うし。

自分のアイデンティティーにないものを真似ても、オリジネーターにはなれない。だから、音楽だったら曲のなかで自分を見つけること、曲のなかに自分がいることが一番大事で。でも、それってものすごく大変なことだし、無視しがちですよね。だって、自分のことを知るのって怖いから。

—痛いしね。

ゆう姫:うん、痛いし、恥ずかしいし、避けがちなんですけどね。でも自分を知ることで、初めて唯一無二のものが生まれると思うんですよ。それがあればどこにいても大丈夫。日本でも海外でも。

ゆう姫

『mirror』は禁断の入口でもあると思っていて。(ゆう姫)

—『mirror』というタイトルが意味しているのもそういうことですよね。

ゆう姫:まさに。

JEMAPUR:よくできてますね、このタイトルは。ゆう姫も言ってるように、音楽を聴くことも自分と向き合うことだと思うから。

ゆう姫:『mirror』は禁断の入口でもあると思っていて。人間の目って自分を見るようには作られていないじゃないですか。鏡というものを見た瞬間に初めて自分がどういう姿なのかを知り、いろんな感情を覚える。

鏡のなかの自分は本当の世界ではないんだけど、鏡を見ることで「自分のここは好きだな」「ここはイヤだな」って欲望や嫉みが生まれてくる。でもその分、世界も広がっていくんですよね。

ゆう姫

ゆう姫:だから、鏡って禁断の扉のような要素を持ってると思うんですよ。このアルバムも聴く人にとってそういうものであってほしいなと思って『mirror』というタイトルをつけました。このアルバムを聴いて、世界を広げてほしいし、自分を見つめるきっかけにもなってほしい。

—よく言いますよね。鏡に向かって毎日「お前は誰だ」って自分に問いかけるとわりとすぐに気が狂うって。ゆう姫さんの言うとおり、鏡はまさに「禁断の扉」だと。最後に、11月30日に六本木SuperDeluxeで開催される本作のリリースパーティーについて語ってもらえたら。この日はゆう姫さんの誕生日でもあるんですよね。

ゆう姫:私の誕生日だし、みんな来てねって感じです(笑)。DJには真鍋大度さんとLicaxxxが参加してくれます。あと、ティム・ギャロという数々の著名人を撮っているロシア人の写真家がいるんですけど、彼が「ゆう姫を撮りたい」と言ってくれていて。彼が撮影してくれた私の写真も展示する予定です。

JEMAPUR:かなりタイトかつスペシャルなパーティーになると思います。

Young Juvenile Youth『mirror』初回生産限定盤ジャケット
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リリース情報

Young Juvenile Youth
『mirror』初回生産限定盤
Young Juvenile Youth
『mirror』初回生産限定盤(CD+DVD)

2017年11月22日(水)発売
価格:3,888円(税込)
UMA-9100/1

[CD]
1. Her
2. Keys
3. In Blue
4. When feat. Campanella
5. R.E.M.
6. Girlfriend
7. Gossip
8. Slapback
9. Youth
10. Hive
11. Anti Everything
12. A Way Out
13. Roman
[DVD]
1. Slapback
2. Her
3. Youth
4. Animation
※7インチサイズ紙ジャケット仕様、16Pブックレット付き

Young Juvenile Youth
『mirror』通常盤
Young Juvenile Youth
『mirror』通常盤(CD)

2017年11月22日(水)発売
価格:2,700円(税込)
UMA-1100

1. Her
2. Keys
3. In Blue
4. When feat. Campanella
5. R.E.M.
6. Girlfriend
7. Gossip
8. Slapback
9. Youth
10. Hive
11. Anti Everything
12. A Way Out
13. Roman

イベント情報

『birth of mirror』

2017年11月30日(木)
会場:東京都 六本木SuperDeluxe
ライブ:Young Juvenile Youth
DJ:
Daito Manabe (Rhizomatiks)
Licaxxx
Lighting:
HGRN
光線クラブ
Photo Exhibition:ティム・ギャロ

プロフィール

Young Juvenile Youth(やんぐ じゅゔぃないる ゆーす)

ヴォーカルゆう姫と電子音楽家JEMAPURによるエレクトロニック・ミュージック・ユニット。2012年より活動を開始。2015年、iTunesが世界中のニューカマーの中から選ぶ「NEW ARTIST スポットライト」に選出される。同年Beat Recordsよりミニ・アルバム「Animation」をリリース。iTunesエレクトロニック・チャートにおいて最高7週連続1位を獲得。映像作家・関根光才監督が手がけたMV「Animation」が海外を中心に話題を呼ぶ。U/M/A/Aに移籍後、2016年5月、「Hive / In Blue」を配信限定でリリース。同年、ショウダユキヒロ監督による新感覚体感型アート・フィルム『KAMUY』で村上虹郎と共にゆう姫が主演を務め話題を呼ぶ。この映画の中で重要な役割を担った楽曲「A Way Out」を「Youth」と共に配信と数量限定カセット・テープにてリリース。2017年11月、デビュー・アルバム『mirror』をリリースする。Taicoclub、朝霧JAM、EMAF TOKYO、Boiler Room、MUTEK.JPといった音楽イベントのみならず、YSL、sacai / UNDERCOVER PARTY、ERDEM x H&Mなどファッション界からも大きな注目を集める。

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