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世は空前のハンドメイドブーム。仕掛け人minneの狙いと本音に迫る

世は空前のハンドメイドブーム。仕掛け人minneの狙いと本音に迫る

minne
インタビュー・テキスト
梶山ひろみ
撮影:鈴木渉 編集:川浦慧
2017/11/30

作家が手作りした作品を販売・購入できるハンドメイド市場が盛り上がりを見せている。2016年の同市場における流通額は190億円を突破。2014年の35億円と比較すると約6倍だ。作り手と買い手のやりとりは、主にネットやアプリを通じて行われてきたが、テレビCMが放映され、書店では関連書籍が並び、人気作家と対面できるイベントともなれば、ファンが長蛇の列を作ることも珍しくない。

かつては「お母さんの手芸」「素人の作品」といったイメージが強かったハンドメイドだが、市場の拡大とともに「オリジナリティーのあるもの」「人のぬくもりを感じる丁寧に作られたもの」といった新たなイメージが定着しつつある。

今回、そんなハンドメイドブームを牽引する、GMOペパボが運営するminneの発案者・阿部雅幸、デザイナーの木坂名央に加え、深津貴之(THE GUILD)、アートディレクターの櫻井優樹(METAMOS)の4名に集まってもらい、市場の盛り上がりについて話を訊いた。2012年にサービスを立ち上げ、わずか2年で作家数、作品数ともに業界トップになり、作家の発掘・支援を目的としたコンテスト『minne ハンドメイド大賞』や、作家に向けて販売ノウハウなどを伝える勉強会やワークショップを行う「minneのアトリエ」を主宰するなど独自の取り組みを行ってきたminne。

実は、今年の9月にはじめてブランドメッセージを打ち出したという。ブームを作り出し、利用者数も認知度も業界No.1であるminneが、なぜ今ブランディングをはじめたのか? ハンドメイド市場の移り変わりと今後の可能性について、本音で語ってもらった。

コアなユーザーほど、ものの来歴、後ろにあるストーリーが重要になってくる。(深津)

―minne立ち上げのきっかけは、社内公募に阿部さんが企画を出したことなんですよね。阿部さんは、もともとハンドメイドに興味があったんですか?

阿部:そうなんです。作家さんが直接作品を販売する手づくり市や蚤の市によく足を運んでいて。作家さんがもっと気軽に作品を販売できて、それをインターネット上で見ることができたらいいのに……という思いが募ってきたんです。その思いからminneを立ち上げました。

左から:深津貴之(THE GUILD)、木坂名央(minne)、櫻井優樹(METAMOS)、阿部雅幸(minne)
左から:深津貴之(THE GUILD)、木坂名央(minne)、櫻井優樹(METAMOS)、阿部雅幸(minne)

―2012年にスタートして以降、ハンドメイド市場は盛り上がりを見せていますが、その移り変わりをどのように見ていますか?

阿部:企画していたときからminneを大きくしたいと思っていたので、マーケットに対する期待はもっていたんですけど、2012年にスタートさせてから2年間くらいは本当にじわじわと、ゆるく右肩上がりという感じでしたね。ハンドメイドに対する世の中のイメージも、「お母さんの手芸」でとまっていたりとか。

だけど、2015年からのプロモーションでminneが市場を牽引していく中で、ハンドメイドの価値も徐々に変わっていきました。市場が拡大していく可能性はまだまだあると思います。

阿部雅幸(minne)
阿部雅幸(minne)

―買い手として参加する方たちは、ハンドメイドの何に反応していると思いますか?

阿部:他では手に入れることができない唯一無二の作品を作る作家さんがいて、そういう作品に出会えることが一番大きいのかなと思います。

木坂:ハンドメイドのプラットフォームって、自分好みの作家さんに出会えるんですよね。実は私も、もともとは「ハンドメイド=バザーで売られているようなもの」をイメージしていたんですけど……、大量には作れない、個人でやっているからこその良さがあって。一度そういうものに出会うとハマる世界なのかなと。

木坂名央(minne)
木坂名央(minne)

―それは、作品に感じる「ハンドメイド感」が重要なんでしょうか? それとも、ハンドメイドという「過程」に特別感を見出しているのでしょうか?

深津:ユーザーによると思うんですけど、コアなユーザーほど、ものの来歴、後ろにあるストーリーを重要視している気がします。

深津貴之(THE GUILD)
深津貴之(THE GUILD)

木坂:単純にその作品が自分の好みにぴったりだから欲しくなるのと、作家さんがどんなところにこだわったのかを知って欲しくなるのと、両方のパターンがありますね。

櫻井:僕も今回のリニューアルの一環で全国の作家さんの作業場を訪ねたのですが、横で話を聞いていると欲しくなってくるんですよね。ハンドメイドの領域を超えているというか。ハンドメイドというより、職人といっていいレベルで丁寧なお仕事をされているのに驚きましたし、加工手法や厳選されたマテリアルのエピソード等を聞くと、つい買って帰りたくなるんです(笑)。

櫻井優樹(METAMOS)
櫻井優樹(METAMOS)

木坂:見たり聞いたりすると、ハンドメイドって見え方がすごく変わりますよね。

阿部:僕の名刺ケースはパンツをはいたおしりの形をしているのですが(笑)。これも実は、minneの作家さんの作品で。昨年のハンドメイド大賞で、大賞を受賞された作家さんの作品なんです。minneのスタッフがオーダーして作ってもらってるのを見て、同じものをオーダーしました。社内にも5人くらい同じケースを持っている人がいますよ。実際に見て触ってみることで、よさが伝わって、連鎖していったんだと思います。

阿部の名刺ケースと同じ商品『Panty Minaj《C》feat...WARM』
阿部の名刺ケースと同じ商品『Panty Minaj《C》feat...WARM』(minneで見る

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サービス情報

minne(みんね)
minne(みんね)

minneは、アクセサリーや、雑貨、家具、食品など、手作りの作品をだれでも販売・展示・購入できる、国内最大級のハンドメイドマーケットです。手が生んでいる、あたたかく、アイデアが詰まった作品はプレゼントにも喜ばれます。作品が生まれるストーリーも公開中。

プロフィール

阿部雅幸(あべ まさゆき)

minne事業部部長。2006年にpaperboy&co.(現GMOペパボ株式会社)に入社。「カラーミーショップ」でカスタマーサポート、「JUGEM」でマーケティング、「カラメル」で企画を担当した後、2012年に「minne(ミンネ)」を立ち上げる。現在は、minneの事業統括とminneの想いを広めるべくminneのザビエルとして活動中。

木坂名央(きさか なお)

minne事業部プロダクトチームデザイナー。2013年にpaperboy&co.(現GMOペパボ株式会社)に新卒入社。「ムームードメイン」でwebデザインを担当した後、2015年から「minne(ミンネ)」事業部へ配属、印刷物からモバイルアプリのUI設計まで様々なデザイン業務に携わっている。

深津貴之(ふかつ たかゆき)

インタラクション・デザイナー。株式会社thaを経て、Flashコミュニティで活躍。2009年の独立以降は活動の中心をスマートフォンアプリのUI設計に移し、株式会社Art&Mobile、クリエイティブユニットTHE GUILDを設立。日経新聞電子版アプリの基礎設計監修や、日本最大のハンドメイドマーケットminneのスマホUI顧問などを務める。執筆、講演などでも勢力的に活動。

櫻井優樹(さくらい ゆうき)

2009年METAMOS™を設立。ADFESTグランプリをはじめ、国内外で受賞ぼちぼち。タイポグラフィ・スクール朗文堂新宿私塾講師なども従事。7名からなるクリエイティブユニットmokuvaのメンバーでもある。

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