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踊Foot Worksの快進撃 踊るような足踏みでスタンダードを更新する

踊Foot Worksの快進撃 踊るような足踏みでスタンダードを更新する

踊Foot Works『odd foot works』
インタビュー・テキスト
矢島由佳子(CINRA.NET編集部)
撮影:小田部伶
2018/04/25

今、社会全体において、あらゆる「スタンダード」がグラグラと揺れ動いていることは、誰の目にも明らかだ。たとえば、日本人が長いあいだ信頼してきた「終身雇用」「年功序列」なんて言葉は、いまや幻想のようになっている。

ここで紹介するのは、2017年3月に突如現れ、瞬く間に耳の早いリスナーやミュージシャンたちの注目をかっさらった4人組グループ、踊Foot Works。名は体を表すというが、彼らは「踊Foot Works」という名の通り、踊るように軽やかなフットワークで、音楽業界のスタンダードを見向きもせずに進んできた。

そして、4月25日、1stフルアルバム『odd foot works』をリリースする。彼らの活動の在り方や、ヒップホップっぽいけどそうとは言い切らせない音楽性は、「odd=風変わり」とも言えるだろう。しかし、どんな「スタンダード」も、それが生まれた瞬間は、世の中で「風変わり」と捉えられていたはずだ。踊Foot Worksは、その軽やか且つ風変わりなフットワークで、音楽業界やポップスというジャンル、そして東京という地において、新たな「スタンダード」を生み出していく。そんな予感と期待をさせてくれる。

別に、反骨精神や反発心があるわけではないと思うんですよ。ただ面白いことをやりたい。(fanamo')

—2017年3月12日に自主制作盤『ODD FOOT WORKS』をYouTubeやフリーダウンロードという形でシェアをして、5月3日が初ライブ。その後1stフルアルバム『odd foot works』をリリースするまで、かなり早い勢いで進んできたのではないかと思うのですが、踊Foot Works(以下、踊Foot)としては、どういうモチベーションでやってきた1年でしたか?

Pecori(Rap):「いい曲を作る」ということがまず最初にあるんですけど、プロップスはすごく意識するタイプなので、「話題の新人アーティスト、踊Foot Works」とか「彗星のごとく現れた」「なんだ、あいつら」みたいなふうに言われるために頑張る1年だったのかなと。話題作りをなるべく増やして、プラス、新しいことをやっていくのは、今後もやっていきたいところです。

踊Foot Works
踊Foot Works

—そもそも、去年3月にアルバムを無料で公開したのは、どういう考えがあったからですか?

fanamo'(Cho):名刺代わりというか。ただ地下でごそごそやってただけのやつらだったので、まずはみんなに知ってもらおうと。

Pecori:Chance the Rapperとかシカゴ界隈のラッパーが、フリーで作品をネットに上げて、みんなで音楽を共有しているのを見て、それに影響を受けたのもあります。音楽で食っていこうとも全然思ってなかったから、お金がほしいとかじゃなくて、卒業記念制作みたいな気持ちで作って、「ただ聴いてもらいたい」って感じだったんですよね。もちろん、作った感触としては、反響がこないとおかしいとは思っていたんですけど。

Tondenhey(Gt):みんなで言ってたよね、「これがなんにも世間に広まらなかったら音楽やめよう」って。

fanamo':そう、「音楽やめる」がテーマだった。

—反響があると信じつつも、現実的にこんな形になるとは思ってなかった?

Pecori:早かったですね、反響が。アップしてから5日後には、三宅さん(三宅正一。音楽ライターであり、踊Foot Worksのマネージャー)から「ライブしませんか?」ってイベントへのお誘いをもらったので。

左から:fanamo'、Tondenhey、Pecori、SunBalkan
左から:fanamo'、Tondenhey、Pecori、SunBalkan

—赤い公園の津野米咲さんも、すぐにTwitterでシェアしたり、ラジオで踊Foot Worksを紹介したりしていましたよね。

SunBalkan(Ba):それがまず1つ目の「非現実」で。そこから非現実が止まらない1年でした。

Pecori:だってリリースの2日前、ティザーを出したときに、「楽しみ」みたいなことをTwitterでつぶやいてくれていて。リリース当日も、「10分遅れます、すみません」みたいなことをつぶやいたら、それも引用RTして「まだかな」とか言ってくれて。

踊Foot Works-1st mini Album 「ODD FOOT WORKS」【予告編】

fanamo':もともと津野さんと宗藤くん(宗藤竜太。ex.もののあわい)がつながってて、彼が参加したから聴いてくれてたんですよね。

【MV】夜の学校 Feat. もののあわい - 踊Foot Works

—5月の初ライブには、いくつかのメジャーレコード会社の新人発掘の人たちが踊Foot Worksを観に来ていたそうですが、そんななかでも三宅さんがイチから立ち上げるレーベル「Q2 Records」でやっていこうと決めた理由はなんだったんですか?

Pecori:やっぱり、信頼できる人とやりたいなって。結構いろんな人と話したんですよ。でも、三宅さんが一番信頼できるなって、メンバー全員一致して。素直な人だし、本当に俺らのことを好きでいてくれてることが伝わってきたというか。

fanamo':いい意味で、考えて行動してないし(笑)。三宅さんもそうだと思うんですけど、単純に音楽がすごく好きで、金儲けのためだけに音楽をやりたくないという気持ちがあるんですよね。でも、すごく悩みました。「三宅さんとやりたいけど、そのためにはどうすればいいだろう」って。

SunBalkan:単純に、かっこいいこと……「かっこいいこと」って、イカレてることや面白いことも入ってくると思うんですけど、最初に会ったときから、三宅さんは「かっこいいことをやろう」って言ってくれて、この人とだったらできそうだなって。

—既存の音楽業界のあり方や固定的なやり方はつまらない、というマインドもある?

fanamo':別に、反骨精神や反発心があるわけではないと思うんですよ。ただ「面白いことをやりたい」って、常に言ってる。

Pecori:たぶん、どちらかというと遊び心ですね。

Pecori
Pecori

—12月22日に、初EP『Arukeba Gravity - ep』を東京と大阪の一部店舗のみでリリースしようと思った理由は? しかも、発売日当日に、それを発表するという。

スタッフ(三宅正一):あれはメンバーの意志というより、レーベル側からの提案で。でも、結果は完全に滑ったと思ってます。ビクターを通してやったんですけど、結局、店舗と僕らの直接的なコミュニケーションが生まれることもなかったし。インディーズっぽいことをメジャーのルールのなかでやっても、人と人のつながりって生まれないなと思って、反省点にもなりました。店舗限定でやるのも、ちゃんとお店の人が熱量持って応援してくれて、お客さんとの出会いをもたらしてくれるものじゃないと意味がないなって。単にスタイルだけでやっても擦れるだけだなって、甘く見てた部分が生じましたね。

Tondenhey:限定リリースにしたことで、俺らのことが好きで、本当に「うちに置きたい」と思ってくれてる人たちを断らなきゃいけなかったりして。

Pecori:もう2度とやらない(笑)。

踊Foot Works『Arukeba Gravity - ep』。2018年3月28日に配信リリースされた(Spotifyを開く

—そっか。つまり成功だけじゃなく、トライ&エラーな1年だったわけですね。

Pecori:それがいいですよね。やっぱり、ずっと上手くいってると怖いじゃないですか。

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リリース情報

『odd foot works』(CD)
踊Foot Works
『odd foot works』(CD)

2018年4月25日(水)発売
価格:2,500円(税込)
VICL-64975

1. 時をBABEL
2. Bebop Kagefumi
3. NDW
4. 正論
5. nightcrawler
6. milk
7. 大家族
8. 19Kids Heartbreak
9. 逆さまの接吻

イベント情報

『TOKYO INV.SPECIAL-1 year after that-』

2018年5月3日(木・祝)
会場:東京都 下北沢 GARAGE
料金:前売2,500円 当日未定(ドリンク代別)

プロフィール

踊Foot Works
踊Foot Works(おどふっとわーくす)

2020年型のグルーヴとポップネスをリプレゼントするTOKYO INV.(トウキョウアイエヌビー)。Pecori(Rap)、Tondenhey(Gt)、fanamo'(Cho)の3人で2016年12月に始動。2017年3月に全曲オリジナルトラックからなる『ODD FOOT WORKS』をシェア。耳の早いリスナーのみならず多くのアーティストからも注目を集める。5月の初ライブを経てサポートメンバーだったSunBalkan(Ba)が正式加入。7月より下北沢ガレージにてイベント『TOKYO INV.』を開始。7月28日、『FUJI ROCK FESTIVAL’17』に出演。8月9日配信のペトロールズのカバーEP『WHERE, WHO, WHAT IS PETROLZ?? - EP』に参加。12月22日、1st CD『Arukeba Gravity - ep』をごく一部ショップ限定で突如リリース。12月31日、初主催イベント『Arukeba Gravity 2017-2020@WOMB大晦日LIVE』開催(w/ Ryohu、imai(group inou)、Ryo Takaiwa(JAZZ SET)、Giorgio Givvn(DJ))。2018年4月25日、1stフルアルバム『odd foot works』をリリースする。

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