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Ryu Matsuyama×林響太朗 仕事ともの作りはぶっちゃけ話が大事

Ryu Matsuyama×林響太朗 仕事ともの作りはぶっちゃけ話が大事

Ryu Matsuyama『Between Night and Day』
インタビュー・テキスト
三宅正一
撮影:鈴木渉 編集:山元翔一

僕は脳みそがアナログなので、デジタルなことって苦手なんです(笑)。(林)

—『Between Night and Day』収録の最新作“Footsteps”のMVについてもお訊きしたいです。この曲、アンサンブルがすごく活き活きしていますよね。

Ryu:この曲だけ亀山耕一郎さんにプロデューサーとして入ってもらったんですけど、アンサンブルは亀山さんに引き出してもらったところが大きいですね。ダイナミズムっていう自分たちの色がうまく出るようにプロデュースしていただきました。

Ryu(Ryu Matsuyama)

—林さんはこの曲をどう捉えてMVのイメージを膨らませていったんですか?

:曲を聴いたときはいつものRyu Matsuyamaだなと思ったんです。その印象を伝えたいと思ったときに、メンバー3人をフィーチャーした映像にしようと思って。あとは爽やかな曲なので、映像も爽やかにしたいということだけ最初に伝えました。それと、僕とまっちゃんのなかでずっとやりたかったけどまだ実現していないアイデアがいくつかあったんです。

—それがアニメーションだった。

:そうですね。ちなみにこれ、全部印刷してるんですよ。

—どういうことですか?

Ryu:このアニメーションって、映像にエフェクトをかけているんじゃなくて、撮影した映像を1コマずつ印刷して、手作業でエフェクトを加えているんです。それが4000枚。左上のカウントは演出的につけてるわけじゃないんです。

林が手がけたRyu Matsuyamaの5本目のMV。『Betwen Night and Day』(2018年)収録曲

—ものすごく労力がかかってますね。

Ryu:労力もそうですけど、これを考えた響ちゃんもすごい。プリンターが壊れそうになってましたから(笑)。

:インクのコストとかを考えるのも楽しかったよ(笑)。CMYKのうち、あえてK(ブラック)を抜いて陰影が出るように印刷したんです。それを発見してくれたのは一緒にやってくれた友人でした。

Ryu:動画を一度編集して、そのコマを1枚1枚プリントアウトして、インクを乾かしてスキャンしてということを4000枚分繰り返していて。すごいですよね。

 

 

—超アナログですね。さっき林さんが写真を撮っているということで合点がいったのは、映像でもスローモーションを多用したり、瞬間の連鎖ということをすごく意識しているんじゃないかと思っていたからで。今回もそういう感性で作られている。見え方はすごくデジタル的なのが面白いですよね。

:僕は脳みそがアナログなので、デジタルなことって苦手なんです(笑)。でもデジタルなことってとても好きなんです。だからこのMVは、アナログとデジタルの両方を合わせるようなことができてすごく楽しかった。

—アナログとデジタルの狭間の世代であることの影響もあるかもしれないですよね。それは、生楽器を主体にデジタルサウンドも取り込んだRyu Matsuyamaの音楽性にも言えるのかなと。

:それはあるかも。

Ryu:たしかに。

Ryu Matsuyama『Between Night and Day』を聴く(Spotifyを開く

今あらためて、僕らの音楽はポップミュージックだなって思うんです。(Ryu)

—Ryu Matsuyamaは『Between Night and Day』でメジャーデビューしたわけですが、今作を聴いて強く感じたのは、サウンドがシェイプアップされてほんとに鳴らすべきアンサンブルを見極めているということと、歌の求心力がさらに増したということで。メジャーデビューすることで、より不特定多数のリスナーに自分たちの音楽を届けようというポジティブな意志が働いている部分があるのかなと。

Ryu:「責任感」という大層なものではないですけど、そういう意識はあります。あと、他人の意見をできるだけ取り入れていこうと思っていて。その意味で大きかったのは日本語詞なんです。今までもずっとスタッフから「日本語詞を書いたほうがいいんじゃないか?」という提案をもらっていたけど、僕のなかで英語と日本語を自然なフロウで混ぜるのはすごく難しくて。前々作(『Grow from the ground』)に収録されている“Taiyo”を超える曲がなかなかできなかったから、前作(『Leave, slowly』)には日本語詞を入れなかったんですよ。

林が手がけたRyu Matsuyamaの3本目のMV。『Grow from the round』収録曲

Ryu Matsuyama『Leave, slowly』を聴く(Spotifyを開く

Ryu:でも今回、そこを意識せずに曲を作ったら、“City”や“Istante”では自然と日本語で歌詞を書いていたんですよ。今あらためて、僕らの音楽はポップミュージックだなって思うんです。『Between Night and Day』は自然とそれを追求したアルバムになった。メジャーデビューのタイミングでそういうアルバムができたことがすごくうれしいんですよね。

歌詞の内容も、今までは第三者の視点から見たものが多かったんです。どこかで「これは僕じゃないよ」って思ってる作家としての僕がいたというか。それは照れでもあったと思うんですけど。

:そうだったんだね。

Ryu:うん。でも、“City”を筆頭に今回のアルバムの曲は、「自分はこうです」と主張している曲が多い。“City”なんて僕がイタリアから東京に来たときの視点で。

—<好きなことを成して死ね>というフレーズは強いですね。

Ryu:はい。今、そういう感覚が蘇ってきたのがうれしかった。日本語詞という意味では、僕はKUDANZや長谷川健一さん、友部正人さんの曲から学ぶことが多くて。日本語詞でいかにいいメロディーラインが書けるかを追求してみたくなったんです。

Ryu Matssuyamaジャケット『Between Night and Day』
Ryu Matssuyamaジャケット『Between Night and Day』(Amazonで見る

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リリース情報

『Between Night and Day』
Ryu Matsuyama
『Between Night and Day』

2018年5月16日(水)発売
価格:2,430円(税込)
VPCC-86168

1. Window
2. Footsteps
3. City
4. That Mad Rad Tale
5. Istante
6. Take a Piece
7. Simply, Something
8. Return to Dust
9. Landscapes

イベント情報

『「Between Night and Day」リリース記念インストア・イベント』

2018年6月16日(土)
場所:タワーレコード新宿店 7F イベントスペース
※ミニライブ&サイン会を実施

『Ryu Matsuyama TOUR “Afterglow”』

2018年10月13日(土)
会場:大阪府  アメリカ村CLAPPER
2018年10月14日(日)
会場:愛知県 名古屋JAMMIN'
2018年10月20日(土)
会場:北海道 札幌PROVO
2018年10月27日(土)
会場:東京都 渋谷 duo MUSIC EXCHANGE
2018年11月18日(日)
会場:宮城県 仙台retro Back Page
2018年12月7日(金)
会場:東京都 渋谷TSUTAYA O-WEST

プロフィール

Ryu Matsuyama
Ryu Matsuyama(りゅう まつやま)

ピアノスリーピースバンド。イタリア生まれイタリア育ちの Ryu(Pf,Vo)が2012年に「Ryu Matsuyama」としてバンド活動をスタート。2014年、結成当初からのメンバーであるTsuru(Ba)にJackson(Dr)を加え現メンバーとなる。2014年に1stミニアルバム『Thinking Better』を自主制作し、ライブ会場、iTunesで販売。2015年にはタワーレコードレーベルより2ndミニアルバム『Grow from the ground』をリリース。2017年5月17日、ミニアルバム『Leave, slowly』を発表。2018年5月、アルバム『Between Night and Day』をVapよりリリースし、メジャーデビューを果たす。

林響太朗(はやし きょうたろう)

1989年東京都生まれ。多摩美術大学情報デザイン学科を卒業後、DRAWING AND MANUALに参加。先端テクノロジーとストーリーテリングを絶妙にマッチングさせ、放送、ネット、展示映像など横断的に企画・演出を行う。主な仕事に、Mr.Children、CHAI、MONDO GROSSO、あいみょん、Ryu Matsuyama、Nabowa、The Wisely Brothers、TVCMに英会話Gaba、コンセプトムービーではソニー、トヨタ、アディダス、資生堂、ワコール、ブリヂストン、JTB、Visaなど。展示映像ではヴェネツィア・ビエンナーレ2016 日本館などの監修。撮影監督として PUMA Suede for spoken words project、CGアーティストとして132 5. ISSEY MIYAKEなどを手がける。

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