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haruka nakamuraが語る「静寂な空間にいると、耳は開いていく」

haruka nakamuraが語る「静寂な空間にいると、耳は開いていく」

『LIVE in the DARK‐w/Quartet‐』
インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:豊島望 編集:矢島由佳子

harukaさんの音楽って、私のなかでは「熱」なんです。どんなに静かな曲でも、フツフツと燃える感じがする。(佐野)

—今回『LIVE in the DARK –w/Quartet-』を実施するにあたって、音楽制作をharukaさんにお願いしたのは、どういう理由からでしょうか?

佐野:これまでの『LIVE in the DARK』は単発公演だったのですが、自分が伝えたいと思ったマインドに共感してくれるお客さんが多く、これをより多くの人に楽しんでいただくために定例化したいと思ったんです。そのためには、ひとつのプラネタリウムコンテンツとして映像を制作して、そこに生の音を当てる形がいいんじゃないかと。

そこで、どなたに曲を提供していただこうかと思ったときに、私のなかでは一択だったんですよね。harukaさんの音楽を星空の下で聴けるというのは、私にとっては「非日常」だし、求めてる人も多いと思ったし、単純に、いちファンとして自分も聴きたいし(笑)。

佐野大介

—(笑)。

佐野:なおかつ、音楽に振り切った企画なので、「いい感じのBGM」とかではなく、曲そのものにしっかりとパワーのある方に曲を提供していただかないと成立しないと思ったんです。最初に渡邉紘STRINGSの「KokonQuartet」が演奏してくれることが決まっていたのですが、たまたまそのなかに根本(理恵)さんがいらっしゃって。根本さんは、もともとharuka nakamura PIANO ENSEMBLEで弾かれていたというご縁もあったので、これはお声掛けするしかないと思って、オファーさせていただきました。

—harukaさんはオファーを受けてどのように思いましたか?

haruka:最初にも言ったように、プラネタリウムでなにかしたいというのはずっと思ってたし、星と関係していくことは、これからもずっとやっていこうと思ってることのひとつなんです。毎週金曜日にカルテットが星の映像に合わせて生演奏するというのは、なかなかチャレンジングな企画だなって思いましたけど、初めて佐野さんにお会いしたら、すごく情熱的な人で、そういう人が好きだし、その情熱に応えたいと思って。

佐野:ありがとうございます。

haruka nakamura

haruka:あと理恵ちゃんがメンバーにいることは、かなり大きかったです。まったく知らないカルテットに演奏を頼むわけではなく、理恵ちゃんはもともと“音楽のある風景”のトップメロディーを弾いていたわけで、本人の音ですから。僕らの演奏は即興が多いので、彼女の感覚も曲にかなり入ってる。なので、彼女がいるなら表現に関しては心配ないと思えました。

佐野:harukaさんの音楽って、私のなかでは「熱」なんです。どんなに静かな曲でも、フツフツと燃える感じがして、どこかすごくパルスが立った瞬間がある。

普段私たちが聴いてる音楽って、どれも整音されてるじゃないですか? 今って、人間にとって本来あるべきものが非日常になってるんじゃないかという持論があって。いろんなものが整えられすぎている世の中だからこそ、オーガニックや生々しいものが、非日常を体験する重要な構成要素になると思ったんです。そう考えたときに、harukaさんの熱のある音楽を生演奏で届けることが必要だと思ったんですよね。

PIANO ENSEMBLEの曲をカルテットでやるというのはぶっ飛んでますよね(笑)。(haruka nakamura)

—実際に演奏される“haruka nakamura QUARTET SCORE”は、haruka nakamura PIANO ENSEMBLEの代表曲である“nowhere”と“音楽のある風景”をモチーフとした曲、書き下ろしの“STARDUST”と“RAY”、さらには“きらきら星”のカバーで構成されていますね。

haruka:既存曲よりもカバーと新曲のほうが、カルテットで演奏するとどうなるかがイメージしやすかったですね。星の映像と一緒に演奏することをここ何年かやっていて、即興のなかから、いつのまにか自分のなかの“きらきら星”が生まれていましたし。

即興だから譜面にはしてなかったけど、自分のなかで星の音楽がだんだんできてきているなかで、今回はカルテットが演奏することを想定して、改めて書きました。なので、初めて演奏を聴いたときもイメージ通りでしたね。

KokonQuartet。『LIVE in the DARK‐w/Quartet‐』の様子
KokonQuartet。『LIVE in the DARK‐w/Quartet‐』の様子

—既存曲に関してはどうですか?

haruka:PIANO ENSEMBLEの音源をもとにカルテット用の譜面を起こすという発想は、ぶっ飛んでますよね。「全員ほとんどアドリブ演奏だよ?」っていう(笑)。弦編曲は堀田(星司)さんがやってくれたのですが、僕、テーマだけをやると思ってたんですよ。テーマをちょっと採譜して演奏するのかと思ったら、楽曲の大切な部分がちゃんとカルテットの譜面になっていて、「すげえな!」って。原曲をかなり大切にしてもらったままカルテットアレンジになっていたので新鮮でした。

—PIANO ENSEMBLEがカルテットアレンジとなることに対して、最初は不安も大きかった?

haruka:弦楽四重奏で鳴ったら面白いかもと思っていた部分と、PIANO ENSEMBLEでないと無理なんじゃないかと思っていた部分がありました。でも、今はもう新しいカルテットの音楽として始まっていて、演奏してくれているKokonQuartetはその曲と向き合っているんですよね。

PIANO ENSEMBLEも最初から今みたいな“nowhere”や“音楽のある風景”だったわけではなくて、いろいろ模索するなかで、今の形になっていった。これから1年間、毎週ライブをやっていくわけで、曲との向き合い方も変わっていくと思うんです。

今は素直に楽譜を演奏されていますけど、それがモノになって熟成されたら、即興部分も入れていいよって話もしています。だから、いい意味で、変わっていくのを楽しんでもらえたらいいなと思いますね。そこにもPIANO ENSEMBLEの名残があるって言えると思う。だんだんKokonQuartetが曲に追いついて、そしていつかは曲を追い越していくと思うので、それが僕も楽しみです。

haruka nakamura

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イベント情報

LITDメインビジュアル
『LIVE in the DARK‐w/Quartet‐』

2018年5月25日(金)より毎週金曜日に開催
[1st]OPEN 19:45 START 19:30
[2nd]OPEN 21:00 START 20:45
会場:東京都 押上 コニカミノルタプラネタリウム“天空”in 東京スカイツリータウン®

楽曲制作:haruka nakamura
演奏:KokonQuartet
弦編曲:堀田星司

プロフィール

haruka nakamura(はるか なかむら)

音楽家 / 青森出身。代表作はnujabesと共作した“lamp”、奥山由之がMV監督を手掛けた“arne”、岩倉しおりとコラボレーションした8cm CD“アイル”、PIANO ENSEMBLE名義での“光”など。カロリーメイトCM「すすめ、カロリーナ。」、NHK BSプレミアム『ガウディの遺言』、『星野道夫 旅をする本の物語』、杉本博司『江之浦測候所』などの映像音楽を担当。自身の楽曲が原題となり劇伴も務めた映画『every day』が公開。evam evaとのコラボレーションでは長年に渡り演奏会を重ね、アルバム『ゆくさき』を発表。tamaki niimeなどともコラボレーションを行う。柴田元幸の朗読とのセッションを繰り返し、それを録音したアルバム『ウインドアイ』を発表。ミロコマチコとのライブペインティングセッションシリーズを継続中。「FOLKLORE」として旅を続けている。

佐野大介(さの だいすけ)

2014年8月コニカミノルタプラネタリウム株式会社にPR・広報担当として入社。SNSをはじめデジタルマーケティング・PRを主に担当。現在は作品のアーティストキャスティングから、プラネタリウムでの音楽イベント『LIVE in the DARK』のプロデュースも担当している。プラネタリウム入社前は、大手音楽レーベルにて販促担当として関西・四国エリアの媒体を担当していた。

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