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ミツメが自然体で愛される秘密。4人の関係は、今どんな感じ?

ミツメが自然体で愛される秘密。4人の関係は、今どんな感じ?

ミツメ『セダン』
インタビュー・テキスト
三宅正一
撮影:馬込将充 編集:山元翔一
2018/08/01

丁寧で味わい深いミツメのポップス像が広く伝わった“エスパー”を経て、2枚目のシングルとなる“セダン”が完成した。トロピカルかつセンチメンタルなサウンドスケープをじっくり描き、どこかグループサウンズを彷彿させる歌謡性も帯びたこのサマーソングは、“エスパー”との連続性を伴ってミツメの音と存在をさらに多くのリスナーへ届ける推進力を持っていると断言できる。

今回のインタビューでは、一歩ずつ自然体のままステップアップしていくミツメの実像に迫るべく、結成の経緯から絶妙なムードを醸し出しているメンバーの関係性など、彼らのパーソナルな面にフィーチャーした。

「こういう曲を作ったらミツメらしさが減っちゃうんじゃないか?」という勝手な妄想を抱きがちだった。(川辺)

—“エスパー”は楽曲の広がり方も含めて、シングルとしてリリースしてよかったと思える手応えがあったんだろうなと思うんです。その延長線上に今回の“セダン”がくるというのはすごくいい流れだなと。

川辺(Vo,Gt):でも曲を作った順番は逆で、“セダン”のほうが先にできていていたんです。去年の1月にやった弾き語りライブ(『ナツメとミツメ2』)のタイミングにはあった曲なんですよね。

ミツメ
ミツメ

—そうだったんだ。

川辺:弾き語りで曲を作るときはいつも、ミツメのことを意識してないところがあるんですけど、それをバンドに持ち込むとき「これはミツメじゃないな」「こういう感じの曲はバンドではやりづらいだろうな」って勝手に判断することも少なくないんですよ。でも、マネージャーの仲原(達彦)くんに「こういう曲をミツメでやってもいいじゃん」って言われて、「そうか」って思ったんですよ。

—そこで「こういう曲をミツメでやってもいいんだ」と思えたのは大きいですよね。そのおかげで“エスパー”が生まれたわけだし。

川辺:そうですね。怖がっている部分が最近ちょっとずつ減ってきたなと思います。自意識過剰かなとも思うんですけど、どうしても「こういう曲を作ったらミツメらしさが減っちゃうんじゃないか?」という勝手な妄想を抱きがちだったんですよね。「魂を売った」と思われるんじゃないかとか(笑)。そういうのって、シングルを作るときに付きまとうものなのかなって思うんですけど。

—セルアウト感みたいなね。でも、ミツメは真摯に音楽を鳴らしているバンドという印象を持っている人が多いと思いますよ。

川辺:自分たちが納得してやっていれば、お客さんの反応はあとから付いてくるものだしコントロールできないよなって、だんだん思うようになってから少しラクになりましたね。仲原くんが自然に背中を押してくれたというのもあるし。

川辺素(Vo,Gt)
川辺素(Vo,Gt)

—“セダン”は、全体としては爽やかな曲なんだけど、ちょっとゾクッとする部分もあるなと。歌詞の行間もあいまって、後半からギターにディストーションがかかるところとか、最後のパーカッションの入れ方とか、不可思議な不穏さを感じる(笑)。

川辺:(笑)。中島みゆきの“悪女”とか、ああいう歌が好きで。“セダン”の歌詞もちょっとそれっぽいムードがあるのかなと思います。

—もちろん、楽曲はそれぞれ独立したものではあるんだけど、連続性として“エスパー”を先にリリースしたからこそ、“セダン”の味わい深さが際立つなと思うんですよね。

川辺:確かに、先に“セダン”をリリースしていたらちょっと違うなと思いますね。

—“エスパー”が初シングルで、今回のカップリングの“ふやけた友達”が初タイアップなのもそうだし、ミツメは自分たちの自然なペースを保ちながら一歩ずつ丁寧に新しいフェーズに向かっているという印象があって。メンバー4人の醸し出すムードがそのまま音楽化されているというか。それって、すごく素敵なバンド像だと思うんですね。今回は、ミツメというバンドがどのように成り立っているかを訊きたいなと思っているんですが、最初はコピーバンドからはじまったんですよね?

川辺:大学のコピーバンドサークルがはじまりですね。Pavementやフィッシュマンズ、あとThe Beatlesとかのコピーをやっていました。

左から:須田洋次郎、大竹雅生、nakayaan、川辺素
左から:須田洋次郎、大竹雅生、nakayaan、川辺素

—The Beatlesはサイケ期とか?

川辺:『White Album』(1968年発表の『The Beatles』)のコピーをしてましたね。そのサークルでは、たとえば「The Beatlesをやろう」ってコピーバンドを組んでも、ライブが終わったら解散するんですよ。

—それがサークルのルールだったんですか?

須田(Dr):そういうサークルのあり方というか。次のライブが近づいてくると、2か月前くらいに会議で「こういうバンドをやります」って申請するんです。そうすると趣味が近いメンバーといろんなコピーバンドをやるようになるんですね。

須田洋次郎
須田洋次郎

須田:僕らは学年がバラバラで、僕と大竹くんが同学年で、1つ下に川辺が入ってきて、さらにその1つ下にnakayaanがいて。大学の後半はこの4人がそろってなくても、その内の何人かでバンドをやったりすることが多かったんです。そんななかで、オリジナル曲をやりたいという話が川辺と大竹くんから出て。でも、オリジナルをやっちゃいけないサークルだったんですよ。

—その縛りはなかなか大変ですね。

須田:オリジナルを演奏することは「外バン」って呼ばれていて、自分たちでライブハウスに話を持ち込んで活動するという。僕と川辺は大学時代にミツメの前にやっていたバンドがあって、そのバンドでレコーディングしてみたりしたんですけど、結局作品は残せずに終りを迎えて。

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リリース情報

ミツメ
『セダン』(CD)

2018年8月1日(水)発売
価格:1,620円(税込)
PECF-1159 / MITSUME-018︎

1. セダン
2. ふやけた友達
『Headlight Session』
3. ジンクス(ボーナストラック)
4. エスパー(ボーナストラック)
5. 漂う船(ボーナストラック)
6. 煙突(ボーナストラック)

ミツメ
『セダン』(7インチアナログ)

2018年8月1日(水)発売
価格:1,620円(税込)
PEKF-91022 / MITSUME-019︎

[SIDE A]
1. セダン
[SIDE B]
1. ふやけた友達

イベント情報

『mitsume tour sedan 2018』

2018年10月20日(土)
会場:愛知県 名古屋CLUB QUATTRO
料金:前売3,500円 当日4,300円

2018年10月21日(日)
会場:大阪府 梅田CLUB QUATTRO
料金:前売3,500円 当日4,300円

2018年10月24日(水)
会場:東京都 恵比寿 LIQUIDROOM
料金:前売3,500円 当日4,300円

プロフィール

ミツメ
ミツメ

2009年、東京にて結成。4人組のバンド。2018年8月にシングル『セダン』をリリース。国内のほか、インドネシア、中国、台湾、韓国、アメリカなど海外へもツアーを行い、活動の場を広げています。オーソドックスなバンド編成ながら、各々が担当のパートにとらわれずに自由な楽曲を発表し続けています。そのときの気分でいろいろなことにチャレンジしています。

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