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オンラインサロンは大学や会社を変える? 岡田一男×田中研之輔

オンラインサロンは大学や会社を変える? 岡田一男×田中研之輔

岡田パイセンのエンタメブートキャンプ
インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:永峰拓也 編集:矢島由佳子

「オンラインサロン」というワードを頻繁に見るようになったのは、2010年代半ば頃からだろうか。今では実業家からタレントまで、様々な個人が自らのオンラインサロンを開設し、その中身も日々更新されている。しかし、「クローズド」という性格がゆえに、まだまだ一般に浸透し切ったとは言えず、懐疑的な目線も根強いように感じる。そんななかで、「オンラインサロン×教育機関」という新たな試みが行われることとなった。

これまで音楽業界やスタートアップを中心に幅広く活躍をしてきた岡田一男による「広い意味でのエンタメ業界周辺オンラインサロン『エンタメブートキャンプ』」と、法政大学キャリアデザイン学部・大学院教授の田中研之輔が代表を務める「TTC(Tanaka Training Camp)」がコラボレーション。9月26日には、SKY-HIと箕輪厚介をゲストに迎えて定例会を法政大学にて開催し、その後も継続させていく予定だという。エンタメ業界の抱える課題、学生の就活を巡る問題、そして、オンラインサロンの可能性を、二人に話してもらった。

悔しいと思ったのが、今の学生さんたちは、エンタメ業界の人よりもスタートアップの起業をした人に反応するということで。(岡田)

—お二人はどのようにして知り合い、どんな部分で共感したのでしょうか?

岡田:僕の知人にたまたま田中先生のゼミ生がいて、言い方はあれですけど、めちゃめちゃ変わった先生だと(笑)。「絶対岡田さんと合うと思うので、今度紹介します」って言われて、ご挨拶をさせていただいて。それが、ちょうどオンラインサロン(「エンタメブートキャンプ」)を始める時期だったこともあり、「なにかご一緒できれば」という話をさせていただいたんです。

田中:岡田さんのオンラインサロンはエンタメ業界に強みを持っていて、そこで活躍する人たちが集まっている場だと思うので、それを今大学に通っている次世代に還元してもらえるのはありがたいことだなと。なおかつ、オンラインサロンとリアルな教育機関が組むのって、全国初だと思うんですよ。

僕自身、大学は「開いてなんぼ」だと思っているんです。なので、法政大学に来て10年になるんですけど、これまでも様々な業界で活躍されている方とコラボレーションしていくことをずっと大事にしてきました。

—「開いてなんぼ」というのは、なぜでしょう?

田中:教員なんて1人じゃなにもできません。「これを覚えろ」なんて言うのは偉そうなもんだし、今はそんなの検索すれば全部出てくるじゃないですか? そんなことよりも、実際に最前線の情報を持っている人と交流するほうが、よっぽど意味があると思うんです。学生によって関心は様々だから、業界問わずいろんな方をお呼びして、カルチャーショックを与えてもらうことを、これまでも大切にしてきました。

左から:岡田一男、田中研之輔。法政大学市ヶ谷キャンパスにて
左から:岡田一男、田中研之輔。法政大学市ヶ谷キャンパスにて

岡田:田中先生に出会う前から、大学と組んで学生さんの話を直で聞いてみたいとは思っていたんです。この間田中先生と話をしていて、興味深かったし、悔しいなと思ったのが、今の学生さんたちは、エンタメ業界の人よりもスタートアップの起業をした人のほうに反応するということで。

僕自身、新卒でavexに入社して、ずっと音楽業界に関わりつつ、最近はスタートアップの仕事もしているんですけど、確かに今はエンタメ業界に行きたいという学生より、スタートアップで働いていたり、世の中のためになることをしていたり、ベンチャーで自分の力を試したいという学生のほうが増えている気がするんです。

学生にとって、「企業でどう働いたらいいのか?」「どう準備をしたらいいのか?」を体験的に学ぶカリキュラムが不足しています。(田中)

—田中先生は、今の学生のエンタメ業界に対する興味をどのように感じていますか?

田中:確かに、今の岡田さんの話は腑に落ちるところがあって。「エンターテイメント」は今も学生の憧れだし、関わってみたい業界ではあるんだけど、関わり方のロールモデルがなくて、考えるきっかけすらなかなかないんですよね。今の学生とエンターテイメント業界の間には、距離ができているのかなと思います。

一方で、今はソーシャルを使って、エンターテイメントっぽい関わり方を自分たちで作っちゃっているんですよね。自分で動画を作ったり、身近にいるスター性のある子をアイドル化したり。

岡田:それがYouTuberだったりするってことですよね。

田中:そう。あとは前田(裕二)さんがやってるSHOWROOMの感じとか、ああいうほうが今の学生にはインパクトがある。

田中研之輔

岡田:若い方とお話をすると、エンタメ業界に入るのは無理だと最初から思ってる人が多くて。それは田中先生がおっしゃった通り、距離が遠くなっちゃっているということだと思うんですよね。

スタートアップは学生のときから起業する人も増えてるし、生の声が溢れているのに対して、エンタメ業界はどうアプローチしていいかわからない。逆に、昔よりもいろんな情報が可視化された分、「ブラックなんでしょ?」みたいなイメージもできちゃっているのかなと。

田中:「キャリアデザイン学部」がコンセプトとして掲げているのが、「社会にできるだけ近い学部」ということなんです。学生の9割は社会人になりたくて大学に入ってくるわけですけど、「企業でどう働いたらいいのか?」「どう準備をしたらいいのか?」を体験的に学ぶカリキュラムが不足しています。

でも、キャリアデザイン学部の生徒には、たとえば「キャリア体験」という科目を通して、リアルを見せてあげられる。座学じゃダメで、やっぱり実際に業界で活躍をしている人の話を聞くことが大事なんです。

—なるほど。

田中:ただ、そんななかで「遠かったな」って思うのが、やっぱりエンタメ業界だったんです。こちら側にしても、接触する機会が少ないんですよね。たとえば、ベンチャー企業の社長とかは、Facebookのメッセージ一本で来てくれます。エンタメは業界としても歴史があるからこそ、我々からすると、ちょっと敷居が高い感じがするんですよね。岡田さんと組むことによって、そこもジワジワと壊していけたらなとも思っているんです。

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プロジェクト情報

『岡田パイセンのエンタメブートキャンプ』
『岡田パイセンのエンタメブートキャンプ』

目まぐるしく変化するエンタメ業界。エンタメ業界とIT業界との協業も増えて、今までの常識がなかなか通用しなくなってきている昨今。新兵に戻った気持ちでこれからのエンタメ業界について一緒に考えて成長していくサロンです。

イベント情報

『岡田パイセンのエンタメブートキャンプ定例会』

2018年9月26日(水)
ゲスト:SKY-HI、箕輪厚介

2018年10月2日(火)
ゲスト:陳暁夏代

2018年10月16日(火)
ゲスト:明石ガクト

2018年10月24日(水)
ゲスト:ぼくのりりっくのぼうよみ

2018年11月25日(日)
ゲスト:一条ヒカル

2018年11月26日(月)
ゲスト:小林司

プロフィール

岡田一男(おかだ かずお)

1979年東京都出身。音楽、エンタメを地域活性化、社会貢献などへ繋げる新しいサービス開発に取り組む。2002年、エイベックス株式会社に入社。2011年に独立し、株式会社ハレバレを設立。2016年株式会社CAMPFIREに執行役員として入社。音楽アニメ漫画ゲーム、ソーシャルグッド、ファッション、フード、地域活性化などの全営業チームと広報/PRの責任者、株式会社CAMPFIRE MUSIC代表取締役副社長、株式会社エクソダス取締役など歴任。2016年より株式会社Candee社長室室長。2018年よりこれまでIT化していない産業を中心とした新規事業設計からシステム開発、サービス運営まで一気通貫で行う株式会社GANGIT取締役。

田中研之輔(たなか けんのすけ)

博士(社会学)。1976年生まれ。法政大学キャリアデザイン学部教授。博士(社会学)。一橋大学大学院社会学研究科博士課程、日本学術振興会特別研究員(DC2・PD:一橋大学・SPD:東京大学)を経て、メルボルン大学、カリフォルニア大学バークレー校で客員研究員をつとめる。著書に『先生は教えてくれない大学のトリセツ』、『先生は教えてくれない就活のトリセツ』、『ルポ 不法移民』、『覚醒せよ、わが身体。』、『丼家の経営』、『都市に刻む軌跡』、『走らないトヨタ』他多数。訳書に『ボディ&ソウル』、『ストリートのコード』など。一橋大学・慶應大学・早稲田大学・立教大学・デジタルハリウッド大学他でも兼任講師を歴任。

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