特集 PR

永原真夏が語る、SEBASTIAN Xの10年。活休、活動再開を経た今

永原真夏が語る、SEBASTIAN Xの10年。活休、活動再開を経た今

SEBASTIAN X 結成10周年企画第三弾「ワンマン X」
インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:馬込将充 編集:山元翔一(CINRA.NET編集部) 取材協力:吉祥寺Warp

2015年4月30日に行われた赤坂BLITZでのワンマンライブを最後に活動休止に入ったSEBASTIAN X。その2年後、2017年4月30日に開催された自主企画『TOKYO春告ジャンボリー』で正式に復活を遂げ、結成10周年を迎えた今年、約3年半ぶりのワンマンライブを12月23日に渋谷WWW Xで開催する。

SEBASTIAN Xが結成された2008年からの10年間は、日本の音楽業界が構造的な変化を遂げていった10年間でもあった。そんななか、バンドは大手事務所から個人事務所、インディレーベルからメジャーレーベルまでをひと通り経験し、現在は自主で活動。荒波のなかを「やってみなくちゃわからない」の精神で転がり続けたその姿は、実にロックバンドらしい。

休止期間も含めて10年間転がり続けることができたのは、永原真夏が「メンバーチェンジはない」と常々口にしてきたように、4人のメンバーの結びつきの強さがあったからこそ。それは「友達」や「家族」を超えた、やはり「ロックバンド」としか言いようのない結びつきなのである。活動10周年の現在地を、永原が生きた言葉で語ってくれた。

活動再開するきっかけは、自分のなかで……歌が呼んでいる気がしたんです。

—活動再開以降、SEBASTIAN Xとしてインタビューを受けたことってありますか?

永原:ないです。SEBASTIAN Xの永原真夏としてしゃべるのは久しぶりなので……なんだかソワソワします(笑)。

永原真夏(SEBASTIAN X)
永原真夏(SEBASTIAN X)

—聞きたいことはたくさんあるので、ゆっくりいきましょう。まずは、活動再開の経緯を話してもらえますか?

永原:そもそもなぜ活動休止をしたかって、超単純に言うと、仲がこじれたからなんですよね(参考記事:活動休止を決めたSEBASTIAN X 「心を開いて決断したかった」)。

前身バンドも含めると、14年くらい一緒にやっているので、何が原因とも言いにくいんですけど、ただ時間を重ねるに連れて何かがこじれて……今でもそれが何だったのかはよくわからないけど、人間関係ってそういうものでもあるというか。活動再開するきっかけは、自分のなかで……スピリチュアルな発言になるんですけど、歌が呼んでいる気がしたんです。

—「歌が呼んでいる」というと?

永原:SEBASTIAN Xとして作ってきた歌が、歌われずに、「若い歌」のままずっと保存されるのが嫌なんじゃないかなって感じたんですよね。SEBASTIAN Xの持っているメッセージや、バンドとしての活動を、美学として保存しておくのもいいんだけど、その歌がリアルタイムで歌われるってことに一生懸命になる必要があるなって、パッと思ったんです。なので、まずは飯田に連絡して……気まずい2人飲みがはじまって(笑)。

—そこで「もう一度やろう」という話になったと。

永原:そこは性格が出ていると思うんですけど、2人とも「昔と今は違う」って考え方ができるので、「じゃあ、今のことを考えよう」って話になったんですよね。で、今度は4人で話して、「とりあえず『春告』やらない?」って。『春告』をやって思ったのは、活動休止して、各々のいろんな活動を通じて出会った人たちがもう一度SEBASTIAN Xの名の下に集まった感じがしたこと。それがすごくよかったですね。

SEBASTIAN Xが正式に再始動を果たした『TOKYO春告ジャンボリー2017』より

—「歌が呼んでいる気がした」っていうのは面白いですよね。若い頃に作った歌は「過去のもの」と捉える人もいるでしょうけど、真夏さんはそうではなかったと。

永原:そのときは閃きに近かったんですけど、今考えてみると……ずっと歌われ続けることで、色合いが変わっていく音楽が好きってことなんだと思うんです。音楽ファンとして、自分もその説得力に心を動かされてきたから。

この間、金延幸子さんのライブを観てきたんですけど、“時にまかせて”がCDよりいいんですよ。「マジか!」と思って(笑)。『み空』(1972年発表、“時にまかせて”収録作品)は自分のなかで伝説の1枚なんですけど、今の金延さんは金髪で、『み空』のジャケットとはイメージが変わられてて。もう生の歌は聴けないと思っていたのに、CDよりもこの間観たライブのほうが何倍もいいんですよ!

—時間を経たからこそのよさが、実感として感じられた?

永原:『み空』は10年くらいずっと聴いていたアルバムだから、自分の10年が走馬灯のようによみがえったんですよね。そうやって、「この人は10年生きてきて、自分も10年生きてきたんだな」って勇気づけられたり、慰められたところはすごく大きいと思う。だから、自分もそういう歌手になりたいんですよね。

活動休止前、ホームグラウンドとして出演してきたライブハウス・吉祥寺Warpのリハーサルスタジオにて
活動休止前、ホームグラウンドとして出演してきたライブハウス・吉祥寺Warpのリハーサルスタジオにて
SEBASTIAN X『こころ』(2015年)収録曲

Page 1
次へ

アイテム情報

「☆と詩によるスマホオーケストラ」
「☆と詩によるスマホオーケストラ」

SEBASTIAN Xの約3年半ぶりの新曲“愚かなる大人たちへ”の一節をあしらった、CINRA.STOREオリジナルiPhoneケース
ケース価格:4,500円(税込)

イベント情報

『SEBASTIAN X 結成10周年企画第三弾「ワンマン X」』

2018年12月23日(日・祝)
会場:東京都 渋谷 WWW X
料金:前売3,300円 当日3,800円(共にドリンク別)

プロフィール

SEBASTIAN X(せばすちゃん えっくす)
SEBASTIAN X(せばすちゃん えっくす)

2008年吉祥寺にて結成。ボーカル、キーボード、ベース、ドラムスからなる男女4人組。独特の切り口と文学性が魅力のVo.永原真夏の歌詞と、パワフルだけど愛らしい楽曲の世界観が話題となる。これまでにミニアルバムを含め7作品をリリースしながら精力的なライブ活動を展開。2015年赤坂ブリッツでのワンマンライブののち2年間の休止期間に入るも、2017年4月に活動再開、"TOKYO春告ジャンボリー2017"を主催し、自主制作音源『メトロポリス』をリリース。2018年、結成10周年を迎えマイペースに活動中。

SPECIAL PR 特集

もっと見る

BACKNUMBER PR 注目のバックナンバー

もっと見る

PICKUP VIDEO 動画これだけは

Nulbarich“Sweet and Sour”

テレビ東京のドラマ『デザイナー 渋井直人の休日』のエンディングテーマ“Sweet and Sour”。2月6日リリース予定の3rdフルアルバム『Blank Envelope』のリード楽曲でもある今作は「偶然の景色」がテーマ。日常の中に偶然生まれたハッとする瞬間を鮮やかに切り取っている。グラフィカルな映像に垣間見える、あたたかな日常を楽しもう。(野々村)

  1. OKAMOTO’Sが大人と少年の間で語る、28歳で迎えた10周年の心境 1

    OKAMOTO’Sが大人と少年の間で語る、28歳で迎えた10周年の心境

  2. 竹内結子主演、異色のリーガルドラマ『QUEEN』。監督は関和亮、音楽も注目 2

    竹内結子主演、異色のリーガルドラマ『QUEEN』。監督は関和亮、音楽も注目

  3. 『十二人の死にたい子どもたち』キャラ&場面写真に橋本環奈、新田真剣佑ら 3

    『十二人の死にたい子どもたち』キャラ&場面写真に橋本環奈、新田真剣佑ら

  4. 柴田聡子がジャコメッティら巨匠から活力をもらう展覧会レポ 4

    柴田聡子がジャコメッティら巨匠から活力をもらう展覧会レポ

  5. 『鈴木敏夫とジブリ展』4月から神田明神で開催、鈴木敏夫の「言葉」に注目 5

    『鈴木敏夫とジブリ展』4月から神田明神で開催、鈴木敏夫の「言葉」に注目

  6. 『乃木坂46 Artworks だいたいぜんぶ展』開催間近、齋藤飛鳥らが訪問&感想 6

    『乃木坂46 Artworks だいたいぜんぶ展』開催間近、齋藤飛鳥らが訪問&感想

  7. 石原さとみが後楽園堪能する東京メトロ新CM 曲はスキマスイッチと矢野まき 7

    石原さとみが後楽園堪能する東京メトロ新CM 曲はスキマスイッチと矢野まき

  8. Spangle call Lilli lineの美学 20年消費されなかった秘密を探る 8

    Spangle call Lilli lineの美学 20年消費されなかった秘密を探る

  9. back numberが深田恭子主演ドラマ『初めて恋をした日に読む話』主題歌 9

    back numberが深田恭子主演ドラマ『初めて恋をした日に読む話』主題歌

  10. 漫画本に囲まれる「眠れないホテル」MANGA ART HOTEL, TOKYOが2月開業 10

    漫画本に囲まれる「眠れないホテル」MANGA ART HOTEL, TOKYOが2月開業