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Kan Sano率いるLast Electroが語る、最先端のバンドサウンド

Kan Sano率いるLast Electroが語る、最先端のバンドサウンド

Last Electro『Night Symphony』
インタビュー・テキスト
黒田隆憲
撮影:垂水佳菜 編集:山元翔一(CINRA.NET編集部)

メインストリームからアンダーグラウンドまで、ジャンルを問わず様々な現場で引く手数多の凄腕ミュージシャン、Kan SanoやIppei Sawamura(SANABAGUN.)ら4人により結成されたスーパーバンド、Last Electroが熱い注目を集めている。

ディアンジェロやJ・ディラらのブラックミュージックのグルーヴ、「Brainfeeder」周辺の先鋭的なアレンジやビート感、そしてロバート・グラスパーやクリス・デイヴら新世代ジャズのテクスチャーを巧みに融合しながら打ち出す、ネオ東京的なディストピアを纏ったクールな世界観。同期を用いた生楽器のアンサンブルと、ベースギターではなくシンセベースを用いたユニークなフォーマットで、従来の「バンド」とは一線を画すサウンドスケープを展開している。

ジェイムス・ブレイクの登場によってバンドサウンドのあり方が大きく変化し、低音のとらえ方、ビートの構築、ギターのアプローチなど日々更新され続けている2019年において、彼らはどのようなことを考え、音を鳴らしているのだろうか。メンバー全員に話を聞いた。

(Ippeiちゃんには)mabanuaに初めて会ったときのことを思い出したんですよね。(Kan Sano)

—まずはLast Electro結成の経緯をお聞きしたいのですが、もともとはKan SanoさんがIppei Sawamuraさんをメンバーに誘ったのがキッカケだったとか。

Kan(Vo,Key):自分はずっとソロで活動をしてきて、人とやってみたいという気持ちが強くなっていたのもあって、以前からバンドを組みたかったんです。そんなときに、土岐麻子さんのサポートでドラムのIppeiちゃん(Ippei Sawamura)と知り合って。「バンドとかやりましょうよ」なんて話をしていて、最初は軽く流していたんですけど、なんか本気っぽいぞと(笑)。

Last Electro(左から:Jun Uchino、Kan Sano、Ippei Sawamura、Yusuke Nakamura)
Last Electro(左から:Jun Uchino、Kan Sano、Ippei Sawamura、Yusuke Nakamura)

Ippei(Dr):普通にリスナーとして、Kanさんやmabanuaさんはじめ、「origami PRODUCTIONS」の方々は憧れの人だったんですよ。土岐さんのツアーでKanさんと一緒になり、「これはアタックするしかない!」と思って、「いつか一緒にバンドとかできたら嬉しいです」みたいな感じでウザいくらいにアプローチしてて(笑)。

土岐さんのツアーが終わってしばらくして、Kanさんから「前に言ってたバンド、もしよかったらやってみない?」って連絡をいただいたんです。言ってみるものだなと思いましたね(笑)。

Kan:個人的にはmabanuaに初めて会ったときのことを思い出したんですよね。「新しい才能を目撃した!」みたいな。

Ippei:身にあまるお言葉です……(笑)。

左から:Ippei Sawamura、Kan Sano、Yusuke Nakamura、Jun Uchino
左から:Ippei Sawamura、Kan Sano、Yusuke Nakamura、Jun Uchino

Kan:それで、他のメンバーは誰がいいか考えたとき、僕の代わりに全体をまとめてくれるトラックメイカー的な人が欲しいなと。それで真っ先に思いついたのがYusukeさん(Yusuke Nakamura)だった。Junくん(Jun Uchino)とは、彼がやっているMimeとイベントで一緒になったときに知り合って、「ちょっと4人でセッションしてみよう」というノリで誘ってみたんですよね。もしそれでみんながのってくれたらやろうかなくらいのテンションでした。

「ああ、さすがKanさんが連れて来る人たちはみんなすげえな」って思いました。(Ippei)

—やりたい音楽のイメージは、そのときKan Sanoさんのなかに具体的にありました?

Kan:20代の頃に影響を受けていたブロークンビーツやクラブジャズを通過した作品をまだ出せてないという気持ちがあって、もう一度それを「再定義」する形でやりたいと思っていました。Yusukeさんが僕と同世代で、まさしくそういうカルチャーのなかで育ってきた人なので、そこが共通言語でもあったし。

Ippei:僕とJunくんは2人よりも下の世代ですが、やはりヒップホップなどブラックミュージックが大好きで。というのも、僕らが中学1年の頃に映画『8マイル』(2002年公開、監督はカーティス・ハンソン)が公開になって、ちょうど音楽に興味を持ちはじめた頃だからものすごく衝撃的だったんです。そこからエミネムとかDr. Dreとか聴きはじめていた世代で。

Ippei Sawamura(Last Electro、SANABAGUN.)
Ippei Sawamura(Last Electro、SANABAGUN.)

—実際にセッションをやってみてどう思いました?

Jun(Gt):楽しかったですね。

Yusuke(Key,Manupilation):音楽的な感触はもちろんあったのですが、和気あいあいとした感じでやれたことが後につながったのかなと。

Ippei:コード進行と決めごとだけ最初にあって、そのうえでみんなが自由に演奏するという実験的なセッションでしたけど、サウンドはキュッとまとまる感じもあって。「ああ、さすがKanさんが連れて来る人たちはみんなすげえな」って思いました。

Kan:(笑)。僕以外はみんな初対面だったのに、最初から波長が合ったのは大きかったですね。

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リリース情報

Last Electro
『Night Symphony』(7インチ盤)

2019年4月10日(水)発売
価格:1,620円(税込)
DSB-40

[SIDE-A]
1. Night Symphony
[SIDE-B]
1. When You Kill Me

ライブ情報

『SYNCHRONICITY'19』

2019年4月6日(土)13:00 開場・開演
会場:東京都 渋谷 TSUTAYA O-EAST、TSUTAYA O-WEST、TSUTAYA O-Crest、TSUTAYA
O-nest、duo MUSIC EXCHANGE、clubasia、VUENOS、Glad、LOFT9

出演:
Last Electro
浅井健一 & THE INTERCHANGE KILLS
SOIL&”PIMP”SESSIONS
SPECIAL OTHERS
大森靖子
雨のパレード
アルカラ
cinema staff
mabanua
KID FRESINO
Awich
STUTS
AAAMYYY
Say Sue Me(Korea)
tokonoma
ADAM at
Schroeder-Headz
TRI4TH
JABBERLOOP
カネコアヤノ(バンドセット)
Ghost like girlfriend
ニガミ17才
GEZAN
踊ってばかりの国
THE LITTLE BLACK
スカート(弾き語り)
toddle
羊文学
KONCOS
キイチビール&ザ・ホーリーティッツ
CRCK/LCKS
Ryu Matsuyama
ニトロデイ
Nao Kawamura
Gai Sunya(yahyel)
sora tob sakana
Maison book girl
ポップしなないで
SAKA-SAMA
ギリシャラブ
The Taupe
nhhmbase
falls
the SHUWA
テスラは泣かない。
SuiseiNoboAz
Lucie, Too
The Wisely Brothers
Special Favorite Music
Luby Sparks
東郷清丸
ザ・おめでたズ
Kick a Show
BLACK BASS
BROTHER SUN SISTER MOON
座布団5000/
VENUEVINCENT
Sankara
Babaroa
Mega Shinnosuke
レイラ
山形りお
CHAILD
SOA
DJ Ko Umehara(-kikyu-)
DJ New Action!(星原喜一郎 / 遠藤孝行)
松本誠治
白鳥雪之丞(Tears of Swan)
出口博之(exモノブライト)
ハシダカズマ(箱庭の室内楽)
西村ひよこちゃんemo
アイアムアイ
ミノウラヒロキ・マジックショー
Gravityfree(Live Painting)
料金:1日券5,800円 通し券11,000円(共にドリンク別)
(通し券は4月7日(日)『SYNCHRONICITY’19』との通し券)

プロフィール

Last Electro

平成最後の夏に結成。国内外のアンダーグラウンドジャズ・ソウルシーンで暗躍するIppei Sawamura(SANABAGUN.)、Jun Uchino(Mime)、Yusuke Nakamura(BLU-SWING)、Kan Sanoの4人から成るリーダー不在のミュージシャンズミュージシャン集団。ゼロ年代のクロスオーバーシーンでプロダクションスキルを培ったプロデューサーと新世代のプレイヤーのセッションから生まれた突然変異のヒューチャーソウル。ポストダブステップ以降のビート感覚、リンチやキューブリックなどカルト映像作家に通じる終末SF観、空洞化する現実を冷たい視線で傍観する詞と実体を持たない憂鬱なウィスパーボイス。あらゆるジャンルを飲み込みながら、個々の活動と別次元で進行する鋭利なアート性は今後の展開が予測不能。2019年から本格始動。1月に初の7インチ「No More Sunshine」をリリース。

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