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清竜人が語る、音楽シーンに足りない批評文化と音楽家の影響力

清竜人が語る、音楽シーンに足りない批評文化と音楽家の影響力

清竜人『REIWA』
インタビュー・テキスト
タナカヒロシ
編集:川浦慧(CINRA.NET編集部)
2019/05/15

いちリスナーのほうが的を得ていることも往々にしてある。そこは絶対にバカにしちゃいけない。

—『REIWA』は、リスナーからの反応はいかがでした? 最近はTwitterで「J-POPはもっと批評されたほうがいい」みたいなことを書かれてましたけど。

:自分がアーティストとしてダサいって思うのはよくないけど、「いまの自分はダサいかもしれない」と思って自分を俯瞰視することは、この仕事をやっている人間には絶対に必要だと思うんです。そうじゃないと改善されないし、いまの自分が常に完成形と思っていたら、絶対に生き残れない。そこに対して愛のある批判をくれるのはリスナーだし、リスナーじゃなくても自分のことを注視してくれてる一般の方たちなので、そこに耳を傾けるのは当たり前で、自分のためにもなることだと思います。

—そういう世間の反応は、実際にチェックしているんですか?

:たまにですけどね。リスナーからの反応だけじゃなくて、スタッフや知人の意見もありますし。やっぱり否定的なことを言われるのは嫌じゃないですか。すごく腹立つし、そんなこと言うならお前がやってみんかいって思う気持ちにはなるけど、それは絶対に言っちゃいけないことで。批評することと、何かできる技術力は、まったく別の問題で、まったく音楽をやったことがない、いちリスナーのほうが的を得ていることも往々にしてあると思うんです。そこは絶対にバカにしちゃいけない。

2018年11月17日、渋谷TSUTAYA O-EASTで開催された『清 竜人 ワンマンライブ 2018 秋』の様子(撮影:釘野孝宏)
2018年11月17日、渋谷TSUTAYA O-EASTで開催された『清 竜人 ワンマンライブ 2018 秋』の様子(撮影:釘野孝宏)
2018年11月17日、渋谷TSUTAYA O-EASTで開催された『清 竜人 ワンマンライブ 2018 秋』の様子(撮影:釘野孝宏)

—実際に耳に入ってきた意見を反映させて、作品に活かしたものはありますか?

:反映はしていると思います。それは楽曲だけじゃなく、自分のアーティストスタイルとしても。ぼくの場合、時期によってスタイルがまったく違うので、なおのことリスナーの意見が見えやすいアーティストだと思うんです。

なかには自分のほうが正しいなと思う意見もありますけど、すべての声を無視して、自分の意見だけを通すのではなく、「確かにそうかもしれない」「じゃあ、次はこういうふうにマイナーチェンジしてみよう」とかは、ことあるごとに意識的にも、無意識的にもやっていますね。

—そういう意見を言ってもらえる状況を作ることも大事ですよね。

:どの時代も優秀な人って、どこかで俯瞰的な視点を持っていると思うんです。豪胆な感じで何も考えていないように見せているアーティストでも、それは表向きのパフォーマンスであって、したたかな一面を持ち合わせている。そうじゃないと成功できないとぼくは思うので。それができているか、できていないかで、すごく大きな差が出ると思います。

2018年11月17日、渋谷TSUTAYA O-EASTで開催された『清 竜人 ワンマンライブ 2018 秋』の様子(撮影:釘野孝宏)
2018年11月17日、渋谷TSUTAYA O-EASTで開催された『清 竜人 ワンマンライブ 2018 秋』の様子(撮影:釘野孝宏)

ライターがいいことしか書かないからこんなことになったんですよ!(笑)

—この話を書いたら、いっぱい批判が来ちゃうかもしれないですね。

:人間的に誹謗中傷するとかは絶対にダメですけど、作品とか、アーティスト性とか、表現者のことに関して、これはいまの時代にはダサいと思うとか、そのものに対しての批評は必ずあるべきだと思っていて。いまは批判すら悪みたいな風潮があって、それは文化を衰退させてしまうと思うんです。

—ありますね、そういう風潮。

:ただ、言ってることは正しい批評でも、言い方が誹謗中傷っぽくなってる人も多いから、そうすると批評と悪口がごっちゃになっちゃう。そこはTPOをわきまえて、言葉使いも考えて、もっと身のある議論にしようよって。そういう風潮になっていくと、もう少し有意義な批判や批評が増えていくんじゃないかなと思うんです。

—批判的なことは怖くて書けないからなぁ(笑)。

:そうやってライターが媒体やレコード会社にもおもねって、いいことしか書かないからこんなことになったんですよ!(笑)

—それは何も言い返せないです……。過去に某バンドのインタビューで言い合いになったことがあって、そのまま原稿に書いたら、媒体の人から全部カットさせてくださいと言われたことはありますけど(笑)。

:それも議論になってるなら、有意義なことだと思うんです。読んだ人は、どっちの意見も踏まえて考えられるし。それが大事だと思うんですけど、最近はちょっとなさすぎるなって。ぼくの記事はどんな悪いことを書かれてもNG出さないので。

清竜人『REIWA』収録曲“目が醒めるまで(Duet with 吉澤嘉代子)”

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リリース情報

清竜人『REIWA』初回限定豪華盤
清竜人
『REIWA』初回限定豪華盤(CD+DVD)

2019年5月1日(水)発売
価格:7,560円(税込)
KICS-93791

[CD]
1. 平成の男
2. TIME OVER
3. 目が醒めるまで(Duet with 吉澤嘉代子)
4. 抱きしめたって、近過ぎて
5. 馬鹿真面目
6. サン・フェルナンドまで連れていって
7. 25時のBirthday
8. 青春は美しい
9. Love Letter
10. 私は私と浮気をするのよ
11. 涙雨サヨ・ナラ
12. あいつは死んであの子は産まれた

[DVD]
・平成の男MUSIC VIDEO
・目が醒めるまで(Duet with 吉澤嘉代子)MUSIC VIDEO
・サン・フェルナンどまで連れていってMUSIC VIDEO
・青春は美しいMUSIC VIDEO
・2018.11.17「清竜人ワンマンライブ2018 秋」@TSUTAYA O-EAST
1. Love Letter
2. TIME OVER 3. ヘルプミーヘルプミーヘルプミー
4. 馬鹿真面目
5. 涙雨サヨ・ナラ
6. サン・フェルナンドまで連れていって
7. All My Life
8. きみはディスティニーズガール
9. The Movement
10. LOVE&PEACE
11. あくま
12. 痛いよ
13. ボーイ・アンド・ガール・ラヴ・ソング
<ENCORE>
1. 抱きしめたって、近過ぎて
2. 私は私と浮気をするのよ
3. 平成の男

清竜人『REIWA』通常盤
清竜人
『REIWA』通常盤(CD)

2019年5月1日(水)発売
価格:3,000円(税込)
KICS-3791

1. 平成の男
2. TIME OVER
3. 目が醒めるまで(Duet with 吉澤嘉代子)
4. 抱きしめたって、近過ぎて
5. 馬鹿真面目
6. サン・フェルナンドまで連れていって
7. 25時のBirthday
8. 青春は美しい
9. Love Letter
10. 私は私と浮気をするのよ
11. 涙雨サヨ・ナラ
12. あいつは死んであの子は産まれた

イベント情報

『清竜人ハーレム♡フェスタ2019 10th ANNIVERSARY & 30th BIRTHDAY』

2019年5月25日(土)
会場:新木場 STUDIO COAST
時間:OPEN 16:00 / START 17:00

プロフィール

清竜人
清竜人(きよし りゅうじん)

大阪府出身、1989年5月27日生まれ。2009年3月、シングル「Morning Sun」で東芝EMIよりメジャーデビュー、その後6枚のシングルと6枚のアルバムをリリースする。2014年、レーベルをトイズファクトリーに移籍、一夫多妻制アイドルグループ『清竜人25』としての活動を開始。プロデューサー兼メンバーである清竜人とその妻達で構成されるアイドルの固定概念を覆す全く新しいエンターテインメントを披露。アルバム2枚、シングル6枚をリリースするも2017年6月17日、幕張メッセイベントホールにて行われた解散ライブをもって、約3年間の活動に幕を閉じた。2016年12月、清竜人25の活動と並行して『清竜人TOWN』の活動も開始。清竜人とリスナーとの関係性が、単なる演者と観客ではなく、同じ目線でライブを楽しむと言うコンセプトのもと会場では、ただ観るのも良し、歌うのも良し、楽器を演奏するのも自由と言うライブでたくさんのファンとの共演を果たす。2018年レーベルをキングレコードEVIL LINE RECORDSに移籍、ソロとしてのアルバム制作を約5年ぶりに開始する。

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