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里咲りさ、アイドル界の闇も突破してきた。栗原監督と歩みを聞く

里咲りさ、アイドル界の闇も突破してきた。栗原監督と歩みを聞く

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インタビュー・テキスト
黒田隆憲
撮影:豊島望 編集:矢島由佳子(CINRA.NET編集部)

事務所をやめて、お店の雇用になったら……めっちゃ給料をもらえたんですよ!(里咲)

―日本一の売り上げ成績を出しているのにその状況……。

里咲:それでだんだん疲れが溜まってしまって、「もう、ここ(家電量販店)で普通に働いたほうがいいや」って。で、そのユニットと事務所をやめて、お店の雇用になったら……めっちゃ給料をもらえたんですよ!

―ああ……。

里咲:普通に仲介手数料と、あとは大所帯のグループだったから、きっと経費もたくさんかかっていたんだと思います。それはあとで自分がグループを運営してみてわかりました。ちゃんと曲を作って衣装も支給してくれて、いい会社だったと思います。

とにかくそれで、お店で直接働くようになったらどんどん貯金が増えていって、生活も安定してきたら心の余裕も出てきて。「私、家電量販店で働きながらアイドルをやりたかったんじゃなくて、曲が書きたかったんだよな」って思い出したんです。そこから昔のノートを引っ張り出して、またガーッと曲を作り始めました。

里咲りさ

里咲:生活費とかを引いてもお金が余るから、「これで会社を立ち上げられる!」と思って開業届を税務署に提出し、個人事業主でレーベルを始めることにしたんです。自分で作った楽曲の編曲をアレンジャーさんに外注したり、レコーディングのためのスタジオを手配したりしていました。

―それで立ち上げたのが、「レーベル・フローエンタテイメント」だったんですね。でも、シンガーソングライター志望だったなか、なぜ再びアイドルユニット「少女閣下のインターナショナル」を結成したんですか?

里咲:その頃、唯一友達だった子が「BELLRING少女ハート」というアイドルにハマっていたのもあって、「暇だからアイドルグループでもやろうか」ってなったんです(笑)。

もともと「少ナショ」は、その友達を含め、身内だけでやりたかったんですよね。もし契約上のトラブルとか起きたら、社長の私が全部責任取らなきゃならないじゃないですか。でも、気づいたら一緒にやってた子たちが勝手にオーディション雑誌に「メンバー募集」を載せちゃって、めっちゃ応募が来ちゃったんですよ。「待って、責任取れない無理!」ってなって、そのまま実家に逃げて、3週間くらい逃亡してました(笑)。

―責任感があるのかないのかよくわからない(笑)。

里咲:そうですよね(笑)。結局、レーベルの社長としてアイドルグループを稼働していかなきゃならない流れになっちゃって。「まあ、こういう人生なのかな」と思ってシェアハウスを借りて、3畳くらいの部屋で暮らしながら活動してましたね。

左から:里咲りさ、栗原航平

吉田豪さんが、矢沢永吉さんの『成りあがり』をプレゼントしてくれたんですよ。(里咲)

―経営ノウハウなどはどうやって身につけたんですか?

里咲:うち、自営業の人が周りに多くて。確定申告とかやっているのを見てたので、その記憶もあったんですよね。あと、中学生の頃はホリエモン(堀江貴文)さんの本をめっちゃ読みました。もう当時はバイブルみたいな感じで、付箋を貼ったり赤線を引いたりして。

それと、2016年の私の誕生日イベントに出てくださった吉田豪さんが、矢沢永吉さんの著書『成りあがり』(角川文庫)をプレゼントしてくれたんですよ。そのときは豪さんが私に「タオルを売れば生計を立てられるよ?」ということを伝えたくてその本をくれたと思っていたんですよね(笑)。それで、タオルに名前を書いて売るっていう「ぼったくり物販」を本格的に始めるんですけど。

―はははは(笑)。

里咲:実際、それが売れたおかげで当時働いていた会社もやめられたんです。豪さん本当にありがとう! って感じだったんですけど、今年『成りあがり』を読み返して、さらに他のインタビューを読んでみたら……。

矢沢永吉さんも社長業をやっているけど、本当は他人の人生なんて背負いたくないし、周りに全部お膳立てしてもらって曲作りだけを悠々とやっていたかったのに、運命に導かれるように会社を作って自社ビルを建てて、という人生を送られていて、気がついたら社長業が板についちゃった、みたいなことが書いてあったんですよ。……あれ? 豪さんが私に読ませたかったのはここか! って、そこで初めて気づいたんです(笑)。

里咲りさ

―「タオルを売れ」というメッセージじゃなかったんですね(笑)。

里咲:私もいつの間にか、社長業が板についてきていたんですよね。イベントとかでファンに「社長ー!」なんて呼ばれているうちに、だんだんその気になってきて。今では普通に社長業をやっていて、契約書類を作ったり、経理をやったりもしているんですよ。

紆余曲折ありすぎた人生だけど、大筋の流れっていうのがあったんだろうなとも思います。振り返ってみると、自分で考えているというより「流れに乗っている」みたいな感じもありました。あまり一喜一憂していると無理なタイプなので、そのときにやれることをやっていたらこうなったというか。

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商品情報

ノートPC「DAIV-NG5800U1-M2SH5」
ノートPC
「DAIV-NG5800U1-M2SH5」

狭額縁による大画面液晶。高負荷作業も可能な持ち運べるクリエイティブ環境。

サイト情報

「CREATOR'S VOICE」
「CREATOR'S VOICE」

里咲りささんの作品制作にかける思いを伺ったインタビューと、ミュージックビデオの制作過程を撮影したメイキングムービーをお届け。

プロフィール

里咲りさ
里咲りさ(さとさき りさ)

1992年9月25日生まれ、群馬県出身のシンガーソングライター。HAWHA MUSIC RECORDSの社長も務める。2014年アイドルグループ「少女閣下のインターナショナル」を旗揚げし運営兼メンバーとして活動。グループ活動休止後はソロ活動に専念し、すべて手焼きでリリースした初のミニアルバムが累計3000枚のセールスを記録し、CD-Rとしては異例のオリコンランクイン。2017年、Zepp DiverCity TOKYO公演を成功させる。2019年4月には三作品連続リリースの第一弾として『深呼吸』を発売。

栗原航平(くりはら こうへい)

1996年生まれ。首都大学東京インダストリアルアート学科卒業。映像ディレクター、モーショングラフィックデザイナー。大学入学と同時期にモーショングラフィックス / モーションデザインを独学し、映像制作を始める。『コエ オーディション』最終選考にて、KANA-BOON“春を待って”のミュージックビデオを手がける。

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