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Licaxxxと、音楽と、「リラックス」の関係。境界を壊すDJの音楽観

Licaxxxと、音楽と、「リラックス」の関係。境界を壊すDJの音楽観

『CORONA SUNSETS FESTIVAL』
インタビュー・テキスト
三宅正一
撮影:山口こすも 編集・リードテキスト:矢島大地

音楽が果たす役割とはなにかと問われれば、その答えは場所、時代、世代によって様々に変化していくものだろう。ただひとつ言えるのは、どの時代においても多様な価値観を受け入れる場所として音楽は常に開かれているということだ。日常からの逃避としてでも、日々の彩りとしてでも、くるくると表情を変えて移り変わる日常に寄り添うものとして音楽はそこにある。そんな音楽観をまさにこのインタビューでLicaxxxは語ってくれたが、だからこそ彼女は自由に音楽を乗りこなし、クラブシーンにとどまらない活動を繰り広げている。

そんな彼女が初出演するのが、7月13日、14日に沖縄県・美らSUNビーチにて開催される『CORONA SUNSETS FESTIVAL』だ。同フェスティバルは、日常から飛び出して安らぎと解放をもたらすロケーション・音楽をプレゼンテーションする場所として今年5回目の開催を迎える。そのフェスの軸にあるメッセージ――「リラックス」とは、Licaxxxにとってどういうものなのか。DJとしての矜持を訊くとともに、その音楽観の根幹と日常のクロスポイントをテーマにして語ってもらった。

音楽っていうもの自体に、日常の彩りと逃避、どちらの機能もある。

―Licaxxxさんの活動を見ていると「休日ってあるのかな?」と思うんですけど。

Licaxxx:休日と言ってもだいたい半休みたいな感じではありますね(笑)。休日で家にいても作業日みたいになってしまうので。DJ用の曲を探してデータで音源を購入したり。あまり境目がないんですよね。

―常に現場のことが頭にある?

Licaxxx:そうそう。今はツアー中でもあるので、いつも以上に忙しいかもしれないです。それでもスケジュールを無視して友だちとご飯に行ったり映画を観たりはしてますね。

Licaxxx(りかっくす)<br>東京を拠点に活動するDJ、ビートメイカー、編集者、ラジオパーソナリティ。2010年にDJをスタート。マシーンテクノ / ハウスを基調にしながら、ユースカルチャーの影響を感じさせるテンションを操る。2016年に『Boiler Room Tokyo』に出演した際の動画は40万回近く再生されており、『Fuji Rock Festival』など日本国内の大型音楽フェスや、『CIRCOLOCO』などヨーロッパを代表するイベントにも多数出演。日本国内ではPeggy Gou、Randomer、Mall Grab、DJ HAUS、Anthony Naples、Max Greaf、Lapaluxらの来日をサポートし、共演している。さらに、NTS RadioやRince Franceなどのローカルなラジオにミックスを提供するなど幅広い活動を行っている。ビデオストリームラジオ「Tokyo Community Radio」の主宰。
Licaxxx(りかっくす)
東京を拠点に活動するDJ、ビートメイカー、編集者、ラジオパーソナリティ。2010年にDJをスタート。マシーンテクノ / ハウスを基調にしながら、ユースカルチャーの影響を感じさせるテンションを操る。2016年に『Boiler Room Tokyo』に出演した際の動画は40万回近く再生されており、『Fuji Rock Festival』など日本国内の大型音楽フェスや、『CIRCOLOCO』などヨーロッパを代表するイベントにも多数出演。日本国内ではPeggy Gou、Randomer、Mall Grab、DJ HAUS、Anthony Naples、Max Greaf、Lapaluxらの来日をサポートし、共演している。さらに、NTS RadioやRince Franceなどのローカルなラジオにミックスを提供するなど幅広い活動を行っている。ビデオストリームラジオ「Tokyo Community Radio」の主宰。

ーそこは無理やりでも時間を作る感じですか?

Licaxxx:そう、半ば無理やり(笑)。でも、もともとインドアなほうだから、ツアーで外に出ていると現場がない日は家にいるほうがリラックスできるんですよね。移動疲れもありますし。そういうときは何も考えずにNetflixを見てます。

―たとえば今度初出演される『CORONA SUNSETS FESTIVAL』は、沖縄の海沿いで日常からの逃避やチルアウトをひとつのテーマにしているイベントで。ただLicaxxxさん個人で言うと、日常の中で音楽から離れる瞬間が安らぎになるとかではなく、生活と音楽と現場がシームレスに繋がっている感覚があるんですか。

Licaxxx:自分がDJするときも、しないときも、クラブに行くと気心の知れた仲間たちに会えるので。私にとっては、いつもそれが癒しになってるんですよ。DJをしに地方に行ったらその土地のDJと話したりするのも楽しいけど、出番があるとどこかで気も張っているので。なので、自分の出番がないときに好きな海外のDJが来日しているクラブに行って。そこで仲間と会えるのが超楽しいです。

Licaxxx

Licaxxx:それに、音楽っていうもの自体が、日常の彩りと逃避、どちらの機能も持ってると思っていて。だからこそジャンルを無視していろんな音楽を聴くし、たとえば暑い日にはボサノヴァが聴きたくなるとか、そういうこともある。ただ、それをDJとしてやるかと言ったらまた違って、クラブタイムのしっかりした時間にはクラブタイムとしての楽しみ方をしてほしいから、そういう曲をかける。それこそ逃避機能みたいに、家でディフューザーを置くようにして音楽をかける時もあって。だから、私にとってすべての機能が詰まっているのが音楽なんですよね。

-そのシチュエーションやイベントによってプレイが変わっていくのはもちろんだけど、Licaxxxさん自身の音楽観としては、音楽そのものが生活の景色の移り変わりとともにあるものだっていう。

Licaxxx:そうですね。今回の『CORONA SUNSETS FESTIVAL』はまさにそうですけど、たとえば海や砂浜みたいにシチュエーションが決まった場所では、ある種の「思い出」になってほしいと思ってプレイするんですよ。だって、あの時よかったよね! っていう思い出って、元々決まっているセットリストでは作れない時間じゃないですか。たまたま日の入りがいい感じだったとか、むちゃくちゃ雨が降ったとか――「その場所・その時に対応するもの」としてクラブミュージック自体を捉えて、楽しんでもらえたら冥利に尽きる感じがしますね。

『CORONA SUNSETS FESTIVAL』2018年の様子

Licaxxx

―とはいえ、先ほどの「常に現場が頭にある」っていうこともそうですけど、DJしているときはご自身もどこかで戦闘モードに入ってる?

Licaxxx:そうですね。やっぱりお客さんも一晩を使って来てくれるわけだし。プレイ前は自分の中でDJのイメージを膨らませるんですけど、実際に始まったら一発勝負でその場で頭も体も使って集中するので。どれだけゆっくりする時間でも、その時間のことは考えちゃいますね。

―海外、特にヨーロッパのパーティーに出演することも多いと思いますが、完全プライベートで海外へバケーションに行きたいと思うことはないですか?

Licaxxx:これまではなかったですね。最近になってようやく気心の知れた人たちとならバケーションを楽しめるかなと思えるようになったくらいで。結局、何も考えずにゆっくりできないんですよね。さっき家ではNetflixを見ていると言いましたけど、映画を見たり読書したりするときも結局知識を入れてるし、趣味でも勉強する要素がないと不安になるところがあって(笑)。

そもそも学ぶことが好きというのもあるし、やっぱり時間は有限だから。時間があると「あれやりたい、これをやりたい」という発想になる。だから、見たい作品リストもどんどん溜まっていくんですよね(笑)。

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イベント情報

『CORONA SUNSETS FESTIVAL 2019』

2019年7月13日(土)、14日(日)
会場:沖縄県 美らSUNビーチ 屋外特設ステージ

7月13日出演:
Amp Fiddler & Drummer from Detroit,
Andrés
Channel Tres
Starley
NAOKI SERIZAWA
ReN
Michael Kaneko
Licaxxx
EDEN KAI
Baby Kiy
7月14日出演:
Capital Cities
José González
HIRAI DAI
SAIRU
SIRUP
DJ DARUMA(PKCZ®) & JOMMY
YonYon
KENNY from SPiCYSOL

プロフィール

Licaxxx(りかっくす)

東京を拠点に活動するDJ、ビートメイカー、編集者、ラジオパーソナリティ。2010年にDJをスタート。マシーンテクノ / ハウスを基調にしながら、ユースカルチャーの影響を感じさせるテンションを操る。2016年に『Boiler Room Tokyo』に出演した際の動画は40万回近く再生されており、『Fuji Rock Festival』など日本国内の大型音楽フェスや、『CIRCOLOCO』などヨーロッパを代表するイベントにも多数出演。日本国内ではPeggy Gou、Randomer、Mall Grab、DJ HAUS、Anthony Naples、Max Greaf、Lapaluxらの来日をサポートし、共演している。さらに、NTS RadioやRince Franceなどのローカルなラジオにミックスを提供するなど幅広い活動を行っている。ビデオストリームラジオ「Tokyo Community Radio」の主宰。若い才能に焦点を当て、日本のローカルDJのレギュラー放送に加え、東京を訪れた世界中のローカルDJとの交流の場を目指している。

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