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21年目の韻シストが語る、目指すは全世代に届くヒップホップ

21年目の韻シストが語る、目指すは全世代に届くヒップホップ

韻シスト『SHINE』
インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:垂水佳菜 編集:川浦慧(CINRA.NET編集部)
2019/08/07

僕らの思うヒップホップ的な手法と、合わなくなってきたのかもと感じています。(BASI)

―韻シストとオーディエンスの関係性をもう少しお伺いしたいのですが、韻シスト自体は「あくまで自分たちのやりたいことを貫く」というスタンスがありつつ、一方では、音楽シーンの流行みたいなものがあって、近年はまたヒップホップが盛り上がっている。そういうなかで、お客さんのノリにも時期によって変化があったりするのかなと。

BASI:僕らが10~20代のころって、ヒップホップには「DIG」って言葉があるように、掘り下げていって、「こんな音楽あるんや、これ俺しか知らんやろな」って、そこに喜びとか面白さを感じていた。なので、1990年代のアーティストへのリスペクトを込めて、そのころの曲を演奏したり、自分が好きで聴いていた音楽を流して、懐かしい気持ちになってもらおうとか、僕らはそういうアプローチをずっとやってきたんです。

でも、3~4年前くらいから、だんだんそこに対してお客さんの反応があるのかわからなくなってきたんですよね。今の子からすると、「その曲知らないから、韻シストの曲が聴きたい」っていう風に変わってきた。僕らの思うヒップホップ的な手法と合わなくなってきたのかもと感じています。

―なるほど。考えさせられますね。

BASI:それに対して悲観的なわけではなくて、あくまで事実としてそうなんです。だったら、どんなことをすればもっと面白いのかを追求しようと思うんですけど、事実として、昔とはちょっと変わったなっていうのは、ステージの上に立っていて思います。

BASI

―音楽との接し方が変わって、「若い世代は自分の興味の対象にはストレートに飛びつくけど、その周りにはあまり関心を持たない」ということも言われるので、それがライブにおける反応の違いともつながっているのかもしれないですね。

BASI:でも、熱が減っている感じではなく、ちゃんと今の音楽とか自分の好きな音楽にエネルギーを注いでいる感じはします。僕らが掘り下げるときに使うエネルギーと、若い子らの「今はこれなんだ」っていうエネルギーは同じで、ただ「昔はこんなんあったんよ」って言ったときに、「へー、そんな時代があったんですね。でも、今私はこれが好きなんです」っていう感じ。

―世代が変われば音楽の楽しみ方も変わるのはある種当然で、でもだからこそ、幅広い世代の集まるフェスのような場所で、それぞれの世代の楽しみ方を紹介して、シェアすることで、いい循環が生まれるような、そんなことができるといいですよね。

BASI:「今はそういう音楽の聴かれ方をしているんだ」っていうことを理解して認めたうえで、「これのどこが好きなん?」って聞くと、すごく熱心に教えてくれて、そこで気付くことや学ぶことも多いんです。20年もやっていれば、そういう変化が出てきて、面白いし、やりがいを感じますね。

左から:TAKU、BASI
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リリース情報

『SHINE』
韻シスト
『SHINE』(CD)

2019年8月7日(水)発売
価格:2,000円(税込)
TKCA-74810

1. Shine
2. Come around
3. Just like this
4. SMILE
5. よあけの歌
6. Get out of my head

プロフィール

韻シスト
韻シスト(いんしすと)

生々しく独創的でグルーヴィーなサウンドと極上のライブパフォーマンスが圧倒的な評価を受け続ける、大阪をベースに活動するファンキーグルーヴマスターと称される唯一無二のヒップホップバンド。数度のメンバー・チェンジを経て、2 MC(BASI, サッコン)、Gtr.(TAKU)、Bass(Shyoudog)、Drs.(TAROW-ONE)からなる鉄壁の現メンバーとなる。2019年4月には、超満員の大阪城野外音楽堂で初の主催野外フェス“OSAKA GOOD VIBES”を開催。また、8月には早くもミニアルバム「SHINE」をリリースする。

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