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Lucky Kilimanjaro×TENDOUJI対談 音楽に「敵」はいらない

Lucky Kilimanjaro×TENDOUJI対談 音楽に「敵」はいらない

Lucky Kilimanjaro『Do Do Do』
インタビュー・テキスト
天野史彬
撮影:前田立 編集:山元翔一(CINRA.NET編集部)

自分たちが信じているものは伝染する気はしています。(アサノ)

―周りのバンドとの精神性の違いは、熊木さんご自身は感じていましたか?

熊木:他のバンドがどうこうっていうのは考えていなかったですね。とにかく自分の音楽を聴いてくれるお客さんに対して、「自分たちはなにができるんだろう?」ということを突き詰めてやってきたっていう感じです。そういう意味でも、僕らとTENDOUJIは、音楽性は違うけど「哲学」の部分では似通っているのかなって思うんです。あくまでも「その場」にいるお客さんのためにやっている。

TENDOUJIって、わちゃわちゃ盛り上がるだけじゃなくて、落ち込んだり沈んだり……そういう、目の前にいる人の気持ちに対して、ちゃんとアクションしてくれるバンドだと思うんです。聴いている人が、自分の気持ちの置きどころをTENDOUJIの音楽のなかに見つけることができる、というか。

アサノ:お客さんを煽って、「これだけ盛り上がったぞ!」っていうのをライブの次の日に誰かに伝えたいがためにバンドをやっているような人もいるんですよね。そうじゃなくて、俺らはあくまでも「今日のためにやる」っていうスタンス。それは、俺らもLucky Kilimanjaroも同じだと思います。ステージに立ったら、それ以外のことは考えない。そういうバンドが俺も好きですね。

―Lucky KilimanjaroもTENDOUJIも、「音楽が人を変えうる」という点を確信的に信じているっていうのを、音源を聴いていても、今のお話を聞いていても感じます。それこそ、TENDOUJIは20代の終わりにバンドを組んで世に出たという経歴を考えても、「音楽によって生活を変える」ということを、具体的に実践されてきた人たちだと思うんです。

アサノ:俺らはCDが一番売れていた時代を小学生くらいに体験していて。そこから学生時代にバンドをやることもなく、日本の音楽もあまり聴いていない時期がずっとあって、28歳になって人生で初めて組んだバンドがTENDOUJIなんです。

「CDが売れない」とか「ロックバンドの夢はもう通用しない」みたいなことをこの数年はよく言われてきたと思うんですけど、そういう現状を知らないままバンドをはじめているんですよね。だから28歳でバンドをはじめるのも怖くなかったし、今でもバンドで大金持ちになれるって信じているし、自分たちが超ロックスターになれると信じてしまっているんです。

アサノケンジ(TENDOUJI)

アサノ:それが正しいのか正しくないのかは知らないですけど、自分たちが信じているものは伝染する気はしています。「バンドをやるって、そういうことだろ?」って思っている部分もあるし。

熊木:自分の好きなことを追い求めていった結果、今、大きな舞台に立って、たくさんの人を巻き込んでいるTENDOUJIの姿はめちゃくちゃかっこいいと思う。それに、「そういうことが起こせるんだ」っていうことは、いろんな人に知っていてほしいですよね。今は、好きなことを追い求めていれば広がっていく時代だし、それを諦めてほしくないというか。「どうせ無理だよ」って諦めてしまうと、どんどんつまらなくなっちゃうから。

アサノ:そうだよね。

熊木:僕も、Lucky Kilimanjaroは大学の終わり頃に組んだバンドなんですけど、そもそも僕は楽譜も読めないただのギターキッズだったんですよ。でも、単純な好奇心と興味だけでここまでくることができた。好きなものや好奇心が向くものを続けていけば、それが広がっていく時代だなって身をもって体験してきた感覚があるんです。

熊木幸丸(Lucky Kilimanjaro)

熊木:だからこそ、僕らの音楽を聴いたことによって、その人の倫理観や哲学に作用したり、物事の考え方のベクトルがちょっと変わったりしたらいいなと思う。その結果として、「なにか好きなことをはじめられた」みたいな現象が生まれたらいいなと思うんですよね。

アサノ:TENDOUJIも大きなフェスにも呼ばれるようになって、Twitterとかを見ていると「TENDOUJIって28歳でバンドはじめて、夢あるよな」みたいなことを呟いている人もいて。それを見ることで、「そういうことを、俺らはやっているんだな」って逆に気づかされることもあるんです。

アサノ:俺らはカルチャーをいろいろかいつまんでバンドに行き着いたわけではなくて、バンドがやりたくてバンドをはじめたから、バンドのことしかわからない。だからこそ、もし俺らのバンドを観てバンドをはじめようとしてくれる人たちがいたら、めちゃくちゃ嬉しいなって思う。

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リリース情報

Lucky Kilimanjaro
『風になる』(CD)

2019年6月5日(水)発売
価格:1,080円(税込)
MUCD-5353

1. 風になる
2. 君が踊り出すのを待ってる

Lucky Kilimanjaro
『HOUSE』(CD)

2019年7月3日(水)発売
価格:1,080円(税込)
MUCD-5355

1. HOUSE
2. 車のかげでキスを

『Do Do Do』
Lucky Kilimanjaro
『Do Do Do』(CD)

2019年8月7日(水)発売
価格:1,080円(税込)
MUCD-5357

1. Do Do Do
2. 愛してる

Lucky Kilimanjaro
『初恋』(CD)

2019年9月4日(水)発売
価格:1,080円(税込)
MUCD-5359

1. 初恋
2. Everything be OK

Lucky Kilimanjaro
『FRESH』(CD)

2019年10月2日(水)発売
価格:1,760円(税込)
MUCD-1437

・FRESH
・風になる
・HOUSE
・Do Do Do
・初恋

イベント情報

『Lucky Kilimanjaro ファースト・ワンマンライブ』

2019年11月23日(土・祝)
会場:東京都 渋谷 WWW
※チケットはソールドアウト

『TENDOUJI Presents “MAKE!TAG!NIGHT!!!” vol.3』

2019年9月28日(土)
会場:東京都 恵比寿LIQUIDROOM
料金:3,200円(ドリンク別)
ゲスト:POLYSICS、崎山蒼志

プロフィール

Lucky Kilimanjaro(らっきー きりまんじゃろ)

2014年、熊木幸丸(Vo,Sampler)を中心に活動開始。リスナーの心を躍らせることを目的とした6ピースエレクトロポップバンド。鮮やかなシンセサイザーのサウンド、ダイナミックなドラム&パーカッション、誰もが口ずさめるメロディーラインとダンスミュージックの融合はリスナーからの注目を集めてやまない。2015年7月、1stミニアルバム『FULLCOLOR』、2017年11月、1stフルアルバム『Favorite Fantasy』リリース。2018年にドリーミュージックからメジャーデビューし、メジャー1st EP『HUG』をリリース。歌詞の世界観とそのメッセージ性、アレンジ構成力の高さに、シンパが日々拡大し続けている。

TENDOUJI(てんどうじ)

2014年、中学の同級生で結成。自主レーベル「浅野企画」を設立して、これまで4枚のEPと1枚のフルアルバムをリリース。類まれなメロディーセンスと1990年代のオルタナシーンに影響をうけた爆発力のあるサウンドを武器に、全ての会場をハッピーなグルーヴに包みこむ4人組バンド。2019年2月には、TEENAGE FANCLUBの来日公演のサポートアクトを務める。また「ARABAKI ROCK FEST.19」「VIVA LA ROCK 2019」「COMING KOBE」「百万石音楽祭 2019」「FUJI ROCK FESTIVAL'19」など大型フェスに続々と出演し、シーンを席巻。東京インディ/オルタナ・シーン屈指の愛されバンド、TENDOUJI。

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