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マカロニえんぴつ・はっとりが歌に託す「ひたすら優しい歌を」

マカロニえんぴつ・はっとりが歌に託す「ひたすら優しい歌を」

マカロニえんぴつ『season』
インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:小林真梨子 編集:矢島由佳子(CINRA.NET編集部)

「そこまで絶望的にならなくてもいいんじゃない?」くらいしか言えないけど、大丈夫だっていうのは伝えたい。

―自分自身でも「変わってる」っていう自覚があったんですか?

はっとり:ありましたね。みんなが納得して「そういうもんだろ」って進んでいく道には行きたくないっていうのがすごくあって。反発したがりというか、ひねくれてたし、屈折してたと思います。クラスの楽しい空気とか「一致団結」とかも嫌いで、だからコミュニケーションも苦手。特に女の子との話し方がわからなくて、バンドやってるくせに、全然もてなくて。

はっとり / マカロニえんぴつ

―ライブにはお客さんがいっぱい来てたのに?

はっとり:ライブハウスでは人気者だったんですけど、学校に戻ると、みんなから距離を置かれてたと思う。本名「河野」なんですけど、下の名前で呼ばれたことなくて、俺だけ「河野くん」って呼ばれてて、距離あるなって(笑)。初めてちゃんとした恋愛をしたのも高校生のときなんですけど、その子も女子の間で「変わってる」って言われてる子だったから……だから付き合えたんだろうな。

―変わり者同士だったと(笑)。でも、そういう鬱屈とした感情が歌詞の背景にあるからこそ、マカロニえんぴつの曲は似た者同士の仲間であるリスナーにちゃんと響くんだろうなと思います。

はっとり:かもしれないですね。昔から「若者は悩ましいもの」っていうのは変わらないと思うんですけど、今ってみんな「自分がどう見られてるのか」をすごく気にしてると思うんですよ。

SNSが主流だから、インスタのストーリーが象徴するように、自分のことより「他人の今」がすごく気になる。そういう中で、自分もそこに属してないといけないんじゃないかっていう、プレッシャーを感じたり焦りも生まれたりする。人に「いいね」を押すのと同じように、自分への「いいね」も欲しいから、自分の評価をすごく気にしていて、でもその分心が折れやすいんだろうなって、漠然と思うんですよね。

はっとり / マカロニえんぴつ

―わかります。

はっとり:だから、僕みたいな変わり者が開き直って音楽の道に進んで、代弁してるつもりはないですけど、誰かの指針になり得るのであれば、「なにを言おうかな」って考えるようになって。それでできたのが“ヤングアダルト”だったりして。

「そこまで絶望的にならなくてもいいんじゃない?」くらいしか言えないけど、自分の芯を一個でも持っていれば大丈夫だっていうのは伝えたい。絶望的なことがあっても、同じような仲間がいるわけだから、そいつらとダラダラ夜通し飲んでる時間って、希望なんじゃないかって。

全部を肯定してあげたいし、「そんなもんだよ」とも言ってあげたいんですよね。ものの見方の角度がちょっと変わるだけで、気持ちが楽になることって結構あると思うから。自分たちがそういう立ち位置になれたらいいなって思います。

はっとり / マカロニえんぴつ

ユニコーンもそうだから。バンドってそういうことなのかなって。

―自分のモチベーションは「怒り」よりも「憧れ」だっていう話があったように、そもそも「はっとり」という名前はユニコーンのアルバムタイトルから取られているし、『season』でメンバー4人全員が曲を書いているのもユニコーンイズムの表れだと言えますか?

はっとり:それはあります。極端な話、作った人が歌ってもいいと思ってますし。メンバーみんなが曲を作れる強み、かっこよさ、自由さって、ユニコーンが好きな自分にとって当たり前な「バンドのかっこよさ」のひとつだから、今回の作品ができて嬉しいです。「みんなの曲が入ってるんだぜ、ユニコーンみたいでしょ?」って言いたくなる(笑)。

マカロニえんぴつ『season』ジャケット
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―その達成感は大きいと。

はっとり:ただ、こういうコンセプトで作るのは初だからこそ、似たような曲が入ってたら「(曲を書くのは)はっとりだけでいいじゃん」って言われかねないし、タイプの違う曲を入れることは意識しました。

ギターのよっちゃん(田辺由明)の“恋のマジカルミステリー”とかキーボードの大ちゃん(長谷川大喜)の“TREND”はアレンジで遊んだ曲だし、ベースの賢也(高野賢也)の“二人ぼっちの夜”は『LiKE』(4thミニアルバム、2019年2月リリース)の段階でできてた曲で、こういうコード進行の切なさははっとりイズムに近いものがあるけど、でも曲展開は独特で。

―それぞれの曲の特徴ははっきりありつつ、「マカロニえんぴつ」という大枠からは外れていない印象です。

はっとり:今回そこまでアレンジをこねくり回してないんですよ。賢也の曲で最初に収録されたのは“イランイラン”(1stフルアルバム『CHOSYOKU』に収録)で、あれはデモから大幅に崩して、スタジオに何回も入って、メンバーで落とし込んだんです。

大ちゃんの曲はこれまで毎回共作になってるんですけど、それはいつもサビがなくて、俺が付け足していたからで。でも、今回の“二人ぼっちの夜”はほぼデモ音源のままなんです。Weezerの「グリーンアルバム」(3rdアルバム『Weezer』、2001年リリース)みたいなパワーポップサウンドで、ギターがギャンギャン言ってる中での、わりとトーン抑え目なメロディーっていう、あのアレンジがよかったし。“TREND”も初めからキャッチーなサビがついてたし、メンバーの成長を感じたというか。

―これまではっとりくんメインで曲を作ってきた中でも、曲調の幅は広かったので、それを作りながらメンバーそれぞれがアレンジを吸収していったんでしょうね。

はっとり:俺好みの曲を作ってくることが多くなってきたなって思う(笑)。それはユニコーンもそうで。阿部さんもだんだん民生さんみたいな歌を作るようになっていった。バンドってそういうことなのかなって。

もちろん、はっきり俺とは違う部分もあって。たとえば、大ちゃんは鍵盤から作るから、俺が絶対思いつかないコードワークだったりする。そういう部分は俺が教わったりもしてるので、いい関係値で作れたアルバムだと思います。

はっとり / マカロニえんぴつ
はっとり / マカロニえんぴつ
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リリース情報

XXX
マカロニえんぴつ
『season』初回限定盤(CD+DVD)

2019年9月11日(水)発売
価格:2,700円(税込)

[CD]
1. ヤングアダルト
2. 恋のマジカルミステリー
3. 二人ぼっちの夜
4. TREND
5. 青春と一瞬
6. two much pain(2019.05.12 恵比寿LIQUIDROOM公演)
7. ワンドリンク別(2019.05.12 恵比寿LIQUIDROOM公演)
8. 哀しみロック(2019.05.12 恵比寿LIQUIDROOM公演)
9. レモンパイ(2019.05.12 恵比寿LIQUIDROOM公演)
10. STAY with ME(2019.05.12 恵比寿LIQUIDROOM公演)

[DVD]
『2019.05.12@恵比寿LIQUIDROOM「マカロックツアーvol.7 ~ライクからラヴへ、恋の直球ド真ん中ストライク初全国ワンマン篇~」ライブ映像』
01. トリコになれ
2. ワンルームデイト
3. 洗濯機と君とラヂオ
4. girl my friend
5. MUSIC
6. two much pain
7. MAR-Z
8. ワンドリンク別
9. 哀しみロック
10. 夜と朝のあいだ(弾き語り)
11. キスをしよう(弾き語り)
12. 鳴らせ(acoustic Ver.)
13. 働く女
14. レモンパイ
15. スタンド・バイ・ミー
16. STAY with ME
17. 青春と一瞬
18. ブルーベリー・ナイツ
19. keep me keep me
20. ハートロッカー
En1. ヤングアダルト
En2. 眺めがいいね
En3. ミスター・ブルースカイ

XXX
マカロニえんぴつ
『season』通常盤(CD)

2019年9月11日(水)発売
価格:1,944円(税込)

 

1. ヤングアダルト
2. 恋のマジカルミステリー
3. 二人ぼっちの夜
4. TREND
5. 青春と一瞬
6. two much pain(2019.05.12 恵比寿LIQUIDROOM公演)
7. ワンドリンク別(2019.05.12 恵比寿LIQUIDROOM公演)
8. 哀しみロック(2019.05.12 恵比寿LIQUIDROOM公演)
9. レモンパイ(2019.05.12 恵比寿LIQUIDROOM公演)
10. STAY with ME(2019.05.12 恵比寿LIQUIDROOM公演)

イベント情報

『マカロックツアーvol.8 ~オールシーズン年中無休でステイ・ウィズ・ユー篇~』

2019年10月25日(金)
会場:神奈川県 F.A.D yokohama

2019年10月30日(水)
会場:香川県 高松 DIME

2019年11月1日(金)
会場:広島県 Cave-Be

2019年11月8日(金)
会場:宮城 仙台MACANA

2019年11月10日(日)
会場:北海道 札幌 BESSIE HALL

2019年11月14日(木)
会場:新潟県 GOLDENPIGS RED

2019年11月15日(金)
会場:長野県 松本 ALECX

2019年11月17日(日)
会場:石川県 金沢 vanvan V4

2019年11月23日(土)
会場:大阪府 梅田 クラブクアトロ

2019年11月24日(日)
会場:愛知県 名古屋 新栄SPADE BOX

2019年11月29日(金)
会場:福岡県 DRUM Be-1

2019年11月30日(土)
会場:熊本県 熊本 B.9 V2

2019年12月6日(金)
会場:静岡県 FORCE

2019年12月13日(金)
会場:岡山県 CRAZYMAMA 2nd Room

2020年1月12日(日)
会場:東京都 マイナビBLITZ赤坂

プロフィール

XXX
マカロニえんぴつ

メンバーは、はっとり(Vo,Gt)、高野賢也(Ba,Cho)、田辺由明(Gt,Cho)、長谷川大喜(Key,Cho)。2012年はっとりを中心に神奈川県で結成。メンバー全員音大出身の次世代ロックバンド。はっとりのエモーショナルな歌声と、キーボードの多彩な音色を組み合わせた壮大なバンドサウンドを武器に圧倒的なステージングを繰り広げる。2017年2月shibuya eggmanレーベルである「murffin discs」内に発足した新ロックレーベル「TALTO」より三アルバム『s.i.n』をリリース。タワレコメンにも選出される。9月Dr.サティが脱退後、4人新体制になるが歩みを止めるこなく12月に初フルアルバム『CHOSYOKU』をリリースしロングヒット中。2018年に2月にリリースした“レモンパイ”が王様ブランチ10月度エンディングに抜擢される、翌月マクドナルド500円バリューセットCMソングに“青春と一瞬”を書き下ろし、配信リリース。全国にマカロックを響かせるべく活動中!

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