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OKAMOTO'Sインタビュー 孤高の10年の先で、はぐれ者たちを繋ぐ

OKAMOTO'Sインタビュー 孤高の10年の先で、はぐれ者たちを繋ぐ

2027Sound『「HELLO WORLD」オリジナル・サウンドトラック』
インタビュー・テキスト
天野史彬
撮影:今井駿介 編集:山元翔一(CINRA.NET編集部)

ヒップホップとロックバンドの間にある不自然な壁と、OKAMOTO'Sが自覚する「役割」

―また、今回の劇伴に参加されているOBKRさんとYaffleさんは、武道館前のタイミングで“ART(FCO2811)”の彼らによるリミックスが公開されましたよね。

コウキ:小袋くんも、ずっと前から一緒にやっている人ですからね。

―“ROCKY”は、小袋さんと一緒にレコーディングしているんですよね。“ART”のリミックスにはKANDYTOWNのGottzさんをはじめ3人のラッパーがフィーチャリングされていましたけど、やっぱりヒップホップとの密接な繋がりというのも、OKAMOTO'Sの特別さだなと改めて思っていて。

レイジ:そもそも、今の日本はシーンがセパレートしすぎちゃっていますからね。OKAMOTO'Sが活動しているシーンと、彼らが活動しているシーンがまったく交わらない状態になっちゃっている。

邦楽系の大型ロックフェスでも、ヒップホップアーティストはKREVAとSKY-HIしか出ていない状態になってしまっているじゃないですか。これだけラッパーがたくさんいるのに……。もちろん、知名度や集客の問題はあるのかもしれないけど、あまりにも混ざらなすぎだし、それは不自然だなって感じるんですよね。そこはちょっとずつ混ぜていけたらいいなっていう気持ちもあったし。

“ART( OBKR / Yaffle Remix ) feat. Gottz,Tohji,Shurkn Pap”を聴く(Apple Musicはこちら

―そういう部分でも、やっぱりハブとしての役割を果たしていますよね、OKAMOTO'Sは。

レイジ:最近、音楽業界のことばっかり考えちゃうんです。今は新しい時代に突入しすぎちゃっていて正解がないから、「どうしていったらいいもんかなぁ?」って考えるんですけど、考えるだけじゃダメなんですよね。行動に移さないといけない。

自分はロックフェスにも出るし、クラブでDJもするんですけど、「クラブには、これだけ音楽好きがいるんだな」と思うのと同時に、「ここにいる人、OKAMOTO'Sのことは誰も知らないんだろうな」とか考えちゃうんです。OKAMOTO'Sは、そういう人たちにも届いていいのにって思うし。

―みなさんはどう思いますか?

コウキ:バンドはバンドで小さくまとまってしまっているな、とは思います。それこそ海外では、カニエ・ウェストの作品にTame Impalaのケヴィン・パーカーがクレジットされてたりしてクロスオーバーがあるけど、日本だと、仲のいい人たちと対バンして回るだけ、みたいな感じですから。僕らはやってきたけど、上の世代とのコラボレーションもあまりやらないし。そういうところは、もっと広げていければいいなと思う。“ART”のリミックスは、その観点でもすごくよかったと思いますね。

―そうですよね。前回『BOY』の取材時に、今の国内の音楽シーンにおけるOKAMOTO'Sの特異性については語っていただいたんですけど、そうやって、孤独で孤高な立ち位置を10年間貫き通してきた今、この『HELLO WORLD』のようなプロジェクトで「ハブになる」という役割を求められるというのは面白いですよね。少しずつ、なにかが変わってきているような感触があります。

ショウ:「OKAMOTO'Sが真ん中にいると安心する」っていうふうに思ってもらえているっていうことですからね。

コウキ:不思議ですよね。「誰ともわかり合えないんです」っていうことをずっと歌っていたのに、いつの間にか、こういう立場のバンドだと周りには捉えられていて。

左から:オカモトショウ、オカモトレイジ、オカモトコウキ、ハマ・オカモト
左から:オカモトショウ、オカモトレイジ

ハマ:謎の説得力というか。普通、こういう役割を担うのであれば、メガヒットを飛ばしているのが前提にあったりするじゃないですか。僕らはそういうわけでもないし、「なんで、ヒゲダンじゃなくてあんたらが前に出てるの?」っていうことにもなりかねない。でも、そうなっていないのは嬉しい話で。それは本当に、この10年の自分たちのやり方が功を奏したんだと思います。

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リリース情報

2027Sound
『「HELLO WORLD」オリジナル・サウンドトラック』(CD)

2019年9月18日(水)発売
価格:3,780円(税込)
BVCL-979

1. オープニングテーマ feat. AAAMYYY / オカモトショウ&オカモトコウキ
2. 弱気な直実 / BRIAN SHINSEKAI
3. 直実の楽しい時間 / オカモトショウ&オカモトコウキ
4. 三本足のカラス / オカモトショウ&オカモトコウキ
5. 謎の男・逃げる直実 / オカモトレイジ
6. クロニクル京都 / オカモトショウ&オカモトコウキ
7. 謎の男の正体 / オカモトショウ&オカモトコウキ
8. マイペースな瑠璃 / BRAIAN SHINSEKAI
9. ナオミの目的 / オカモトショウ&オカモトコウキ
10. 特訓Ⅰ 不思議な手袋 / STUTS&ハマ・オカモト
11. グッドデザイン / オカモトショウ&オカモトコウキ
12. イエスタデイ(Movie ver.) / Official髭男dism
13. 特訓Ⅱ 成長 / STUTS&ハマ・オカモト
14. 恋の予感 / オカモトショウ&オカモトコウキ
15. 特訓Ⅲ 銅から金へ / STUTS&ハマ・オカモト
16. 古本集め / オカモトショウ&オカモトコウキ
17. A Time For Love / BRAIAN SHINSEKAI
18. 図書委員たちと本運び / オカモトショウ&オカモトコウキ
19. 瑠璃のために / オカモトショウ&オカモトコウキ
20. 倒れる直実 / オカモトショウ&オカモトコウキ
21. 直実告白、両思いに / Official髭男dism
22. 宇治川花火大会 / オカモトレイジ
23. 直実 vs 狐面 / First Part: OBKR, STUTS&ハマ・オカモト / Second Part: オカモトショウ&オカモトコウキ
24. キス!? / Official髭男dism
25. ナオミの本当の目的 / オカモトショウ&オカモトコウキ
26. ナオミの回想 / オカモトショウ&オカモトコウキ
27. 一縷の望み / STUTS&ハマ・オカモト
28. 瑠璃を取り戻したい / オカモトショウ&オカモトコウキ
29. 狐面 異物の排除 / OBKR
30. 瑠璃を守る / Yaffle
31. 急げ!大階段へ! / Yaffle
32. ナオミ、瑠璃との別れ / オカモトショウ&オカモトコウキ
33. 直実とナオミのバディ / オカモトショウ&オカモトコウキ
34. 九尾狐 / OBKR
35. Lost Game(Movie ver.) / Nulbarich
36. CREATION OF THE WORLD / BRAIAN SHINSEKAI
37. HELLO WORLD / オカモトショウ&オカモトコウキ
38. 新世界 / OKAMOTO'S

作品情報

『HELLO WORLD』

2019年9月20日(金)から全国東宝系で公開中

監督:伊藤智彦
脚本:野﨑(たつさき)まど
キャラクターデザイン:堀口悠紀子
アニメーション制作:グラフィニカ
主題歌:OKAMOTO'S“新世界”、Official髭男dism“イエスタデイ”、Nulbarich“Lost Game”
声の出演:
北村匠海
松坂桃李
浜辺美波
配給:東宝

プロフィール

OKAMOTO'S(おかもとず)

オカモトショウ(Vo)、オカモトコウキ(Gt)、ハマ・オカモト(Ba)、オカモトレイジ(Dr)による、中学校からの同級生で結成された4人組ロックバンド。2010年、日本人男子としては最年少の若さでアメリカ・テキサス州で開催された音楽フェス『SxSW2010』に出演。2019年1月6日、8枚目となるオリジナルアルバム『BOY』をリリース。さらには6月27日に自身初となる東京・日本武道館でのワンマンライブの開催。9月20日より全国ロードショーとなる映画『HELLO WORLD』のオリジナル・サウンドトラックを手がける。

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