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OKAMOTO’Sが大人と少年の間で語る、28歳で迎えた10周年の心境

OKAMOTO’Sが大人と少年の間で語る、28歳で迎えた10周年の心境

OKAMOTO'S『BOY』
インタビュー・テキスト
天野史彬
撮影:垂水佳菜 編集:山元翔一(CINRA.NET編集部)

今年、デビュー10周年を迎えるOKAMOTO’Sが、8枚目となるフルアルバム『BOY』を1月9日にリリースした。前作『NO MORE MUSIC』で、確実に新たなフェーズに入ったOKAMOTO’Sは、この『BOY』というアルバムに、自分たちが何者であるかを見事に刻みつけている。過去でも未来でもなく、「今」を生きるロックバンドの、生々しく、誠実な姿がここにはある。「OKAMOTO’Sは、今が最高で最強だ」と、このアルバムを聴けば断言できる。そんな素晴らしいアルバムだ。

今回、CINRA.NETでは、3部構成のインタビュー記事で、OKAMOTO’Sの現在地に迫ろうと思う。まず第1部では、ショウ&コウキのソングライターチームに、歌詞やソングライティング面における、近年の変化を聞いた。そして第2部では、ハマ&レイジのリズム隊に、現在の音楽シーンにおけるOKAMOTO’Sの特異さを語ってもらい、そして第3部では、メンバー全員で、新作のタイトルとなった「BOY」という言葉が示すものについて語り合ってもらった。大ボリュームの記事となったが、ここまでしなければ、今のOKAMOTO’Sは捉えられないのだ。今の彼らのヤバさを、存分に堪能してほしい。

第1部:ショウ&コウキが語る、OKAMOTO’Sの音楽的転機

—前回のCINRA.NETでの取材が、シングル『BROTHER』(2016年)のタイミングだったんですけど(参考記事:華々しいデビューの後に挫折を味わったOKAMOTO'S、復活を語る)、前作『NO MORE MUSIC』(2017年)、そして新作『BOY』を聴くと、やはりあのタイミングはすごく大きな変化の瞬間だったんだと改めて思うんです。まずショウさんとコウキさんに、ソングライティング面での『BROTHER』以降の変化を語っていただければと思っています。

コウキ(Gt):『BROTHER』以降は、内省的な方向に向かっていったというか。今までは「人にどう見られるか?」を必要以上に気にしていたし、かっこつけてきたつもりでしたが、それが半径100メートルくらいの範囲のことを歌いはじめた。

左から:オカモトショウ、オカモトコウキ
左から:オカモトショウ、オカモトコウキ

コウキ:並べるのもおこがましいですが、The Beatlesも、最初は恋愛のことを歌っていたりしていたけど、“In My Life”(1965年に発表された6作目のオリジナルアルバム『Rubber Soul』収録曲)くらいから、だんだんと自分たちの子ども時代だったり、内省的なことを歌うようになっていったじゃないですか。その流れにも似ているのかなと思います。

ショウ(Vo):確かにそうだね。個人的な話をすると、“BROTHER”までは「自分はこういうふうになりたい」という憧れで音楽を作りがちで。「自分がこういう音楽を好きで、こういう人になりたい」「こういう音楽をみんなにも聴いてほしい」といった、強烈な憧れが目の前にありすぎて、他のことが考えられなかった。

それはそれで、バンドをはじめたて特有のエネルギーや熱量があって、いいものだと思いますが、その熱量はだんだんと下がってくるんですよ。飽きるというわけではないのですが、やり続けると、どこかが摩耗してしまう感じがある。

—何事においても、「熱が下がる」というのは避けられないですよね。ずっと高い熱量を持ち続けているつもりでも、案外、無理して自分を騙し続けているだけだったりすることもあるし。

ショウ:自分の熱が平熱に近づいてきて、少し冷静になると、周りが見えるようになってくる。そこで、「もっと自分自身を表すにはどうしたらいいか?」「自分ってどういう人間なんだろう?」ということを考えはじめたときに、それを音楽で表現したほうがいいような気がしたんです。

映画でも漫画でもそうだと思いますが、表現って作り手の本当の気持ち、素直な自分を出せれば出せるほど、他の人にはない強いエネルギーになる。そういう考えに変わっていきました。

OKAMOTO'S『NO MORE MUSIC』収録曲

ショウ:あと一番考えていたのは、「後世に残るものにしたい」ということです。俺はずっと、出たばかりの新譜よりも昔から残ってきた作品を愛して聴いてきた部分があるので、「残るものを作りたい」という欲求がすごくあって。

でも、「後世に残るものを作ろう」と思って音楽を作ったところで、実際にそれが残るかどうなるかなんて誰にもわらない。それなら自分のやるべきことは、できるだけ「今」の自分を描くしかないんです。そして、それが「そのとき、その瞬間」を生きている人たちの心にどれだけハマるかで後世に残るかどうかは決まるような気がしてきて。「まだ曲にしていない自分ってどこにいるんだろう?」と考えながら曲を作ることは増えていますね。

—「まだ曲にしていない自分」というのは、自分自身でも捉えられていない、「未知の自分」みたいなことでもあるんですかね?

ショウ:そうですね。もはや「想い」や「感情」なんてあとからついてくるだろうという感じで、自分の事実や自分が見た景色を羅列していく。そうすることで、「今」の自分自身の具体的な出来事と出来事の間に流れる抽象的なものの存在……「これって、こういう意味もあったんだ」「俺ってこういう人でもあったんだ」ということに、あとから気づかされるような感覚があって。

それに、くるりの岸田(繁)さんが「優れた作家は未来を予言する」って前に話していて。それが本当かどうかは俺にはまだ計り知れないところがあるのですが、自分の等身大だと思って書いたことに、あとから他の人たちの想いが乗っかったりすることで別の意味合いが表れることはあると思うんです。

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リリース情報

『BOY』初回生産限定盤
OKAMOTO'S
『BOY』初回生産限定盤(CD+DVD)

2019年1月9日(水)発売
価格:4,104円(税込)
BVCL-951/2

[CD]
1. Dreaming Man
2. Hole
3. FOOL
4. Higher
5. ART(FCO2811)
6. 偶然
7. NOTHING
8. Animals
9. DOOR
10. Dancing Boy
[DVD]
レコーディングドキュメンタリー

OKAMOTO'S
『BOY』通常盤(CD)

2019年1月9日(水)発売
価格:3,564円(税込)
BVCL-953

1. Dreaming Man
2. Hole
3. FOOL
4. Higher
5. ART(FCO2811)
6. 偶然
7. NOTHING
8. Animals
9. DOOR
10. Dancing Boy

OKAMOTO'S
『BOY』完全生産限定アナログ盤(12インチアナログ)

2019年1月9日(水)発売
価格:4,860円(税込)
BVJL-30

イベント情報

『OKAMOTO'S 10th ANNIVERSARY LIVE “LAST BOY”』

2019年6月27日(木)
会場:東京都 九段下 日本武道館
料金:メンバー直筆サイン入りオリジナルチケット5,500円 一般5,400円

『OKAMOTO’S 10th ANNIVERSARY LIVE TOUR 2019 "BOY"』

2019年4月6日(土)
会場:神奈川県 横浜BAY HALL

2019年4月13日(土)
会場:静岡県 浜松窓枠

2019年4月14日(日)
会場:三重県 松阪M'AXA

2019年4月20日(土)
会場:長野県 長野CLUB JUNK BOX

2019年4月21日(日)
会場:石川県 金沢EIGHT HALL

2019年5月16日(木)
会場:青森県 青森Quarter

2019年5月18(土)
会場:北海道・札幌PENNY LANE 24

2019年5月19日(日)
会場:北海道・札幌PENNY LANE 24

2019年5月23日(木)
会場:京都府 京都磔磔

2019年5月25日(土)
会場:香川県 高松MONSTER

2019年5月26日(日)
会場:滋賀県 滋賀U☆STONE

2019年6月1日(土)
会場:広島県 広島CLUB QUATTRO

2019年6月2日(日)
会場:鳥取県 米子AZTiC laughs

2019年6月8日(土)
会場:群馬県 高崎club FLEEZ

2019年6月9日(日)
会場:宮城県 仙台RENSA

2019年6月13日(木)
会場:鹿児島県 鹿児島CAPARVO HALL

2019年6月15日(土)
会場:福岡県 福岡DRUM LOGOS

2019年6月16日(日)
会場:熊本県 熊本B.9 V1

2019年6月22日(土)
会場:愛知県 名古屋DIAMOND HALL

2019年6月23日(日)
会場:大阪府 なんばHatch

プロフィール

OKAMOTO'S
OKAMOTO'S(おかもとず)

オカモトショウ(Vo)、オカモトコウキ(Gt)、ハマ・オカモト(Ba)、オカモトレイジ(Dr)による、中学校からの同級生で結成された四人組ロックバンド。2010年、日本人男子としては最年少の若さでアメリカ・テキサス州で開催された音楽フェス『SxSW2010』に出演。アメリカ7都市を廻るツアーや豪州ツアー、香港、台湾、ベトナムを廻ったアジアツアーなど、海外でのライヴを積極的に行っている。2019年1月6日には8枚目となるオリジナルアルバム「BOY」の発売が決定。さらには6月27日に自身初となる東京・日本武道館でのワンマンライブの開催が発表された。

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