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BBHF・尾崎雄貴が語る、Galileo Galilei以降の音楽との向き合い方

BBHF・尾崎雄貴が語る、Galileo Galilei以降の音楽との向き合い方

BBHF『Family』
インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:木村篤史 編集:矢島由佳子(CINRA.NET編集部)

元Galileo Galilei(以下、ガリレオ)のメンバーを中心に、2018年から本格的な活動をスタートさせたBBHF。7月に配信限定でリリースされた『Mirror Mirror』と、11月にフィジカルでリリースされる『Family』という2枚のEPは、バンドの中心人物である尾崎雄貴にとっての新たな音楽人生の幕開けを告げる、非常に重要な作品だと言える。

なぜなら、今回の2枚のEPは、ガリレオ時代から約10年在籍した「ソニーミュージック」を離れ、「Beacon LABEL / ラストラム」からリリースされる最初の作品だからだ。10代の頃から関わってきた事務所・レコード会社を離れることは、彼にとって大きな決断だったことは言うまでもない。しかし、これは決して後ろ向きな選択ではなく、一ミュージシャンとして、一生活者として、これまで以上に真摯に音楽と向き合っていくために必要な選択だった。ガリレオ時代からのファンも、初めてBBHFを知る人も、尾崎の力強い言葉に触れて、ぜひ彼らの音に耳を傾けてみてほしい。

Galileo Galileiがキャパオーバーになって壊れてしまったのは、乗り物がひとつだったからだと思っているんですね。

―7月にリリースされた『Mirror Mirror』と今回リリースされる『Family』は、ガリレオ時代から在籍していた「ソニーミュージック」を離れて、「Beacon LABEL / ラストラム」から発表される最初の作品ですね。

尾崎:今のチームは、「この音楽を届けよう」という熱意を、僕らと同じか、それ以上に持ってくれている。それは嬉しくてしょうがないですね。

BBHF(びーびーえいちえふ)<br>左から:佐孝仁司、DAIKI、尾崎雄貴、尾崎和樹<br>Galileo Galileiとして活動していた尾崎雄貴(Vo,Gt)、佐孝仁司(Ba)、尾崎和樹(Dr)の3人に、彼らのサポートギタリストを務めていたDAIKI(Gt)を加えて、2018年に「Bird Bear Hare and Fish」名義で活動をスタート。2019年7月1日にBBHFに改名し、配信限定EP『Mirror Mirror』をリリース。11月13日にBBHFとしては初のCD『Family』EPをリリースし、全国ツアーを開催する。
BBHF(びーびーえいちえふ)
左から:佐孝仁司、DAIKI、尾崎雄貴、尾崎和樹
Galileo Galileiとして活動していた尾崎雄貴(Vo,Gt)、佐孝仁司(Ba)、尾崎和樹(Dr)の3人に、彼らのサポートギタリストを務めていたDAIKI(Gt)を加えて、2018年に「Bird Bear Hare and Fish」名義で活動をスタート。2019年7月1日にBBHFに改名し、配信限定EP『Mirror Mirror』をリリース。11月13日にBBHFとしては初のCD『Family』EPをリリースし、全国ツアーを開催する。

―『Mirror Mirror』と『Family』は連作という位置付けになっていますが、そういう作り方をした理由は?

尾崎:今にして思えばという話ではあるんですけど……僕はガリレオのことをおもちゃの車にたとえていて、あれがキャパオーバーになって壊れてしまったのは、乗り物がひとつだったからだと思っているんですね。僕らがやりたいことは膨大な量と種類があるから、それらをひとつに詰め込むと破裂しちゃうんだなって。それはガリレオで学んだことだったんです。

Galileo Galilei、メジャーデビューミニアルバム『ハマナスの花』(2010年)収録曲

―それは音楽性の話?

尾崎:音楽性もそうだし、もっといろんなことに当てはまると思います。なので、今回2枚のEPを対にして出しますけど、2つの軸を同時に表現していくというやり方を、今後も続けていきたくて。2つの方向性を同時に走らせて、より大きな絵を描けるバンドになりたい。

レコードのA面B面って、特に分けられた理由がなかったとしても、なにか考えちゃうじゃないですか? 僕が音楽を好きなのって、聴いて気持ちよくなってもらうこと以外に「考えてもらえる」ということが大きくて、そのきっかけとして「このバンドはいつも2つのことをやってる」というのは面白いなって。その第一歩としての、『Mirror Mirror』と『Family』なんです。

尾崎雄貴
BBHF『Mirror Mirror』を聴く(Apple Musicはこちら

BBHF『Family』を聴く(Apple Musicはこちら

―『Moon Boots』(2018年、「Bird Bear Hare and Fish」名義でリリース)には大きく分けてエレクトロポップとロックの2軸存在していて、曲ごとにエンジニアも違ったり、それが混在してる面白さもあったと思う。ただ、それを分けて、違いを見えやすくすることで、なにかを考えさせるという手段を選んだと。

尾崎:最近Foo Fightersのドキュメンタリーを見たんですけど、Foo Fightersも一時期楽団を入れて、The Bandの『LAST WALTZ』っぽいライブをやっていて、それまでやってきたロックバンド的なサウンドと分けようと考えていた時期があったらしくて。結局レーベルのお偉いさんに「全部混ぜちゃえばいいじゃん」って言われて、混ぜたらしいんですけど。

僕らは「分ける」という選択肢を取ってみたいなって。AとBがあって、Aが好きな人はBのライブに来なくてもいいし、その逆が起きてもいい。その2つが出会ったらきっと面白いけど、それを僕たちが混ぜるんじゃなくて、聴き手の力でやってほしくて。

左から:佐孝仁司、尾崎雄貴、DAIKI、尾崎和樹

尾崎:本来、別々の音楽を同じリスナーが聴いてどっちも受け止めてもらうのは難しいことだから、みんな音楽性を混ぜて、自分なりに調理して出すわけじゃないですか? でも、僕らはそこを分けてみたくて。

混ぜようとしても、今の自分たちの感覚だと、中途半端になる気がしたんですよ。これまでは1枚のアルバムにいろんな要素を詰め込んできたから、「おもちゃ箱」みたいに言われることが多かったけど、そうじゃなくて、ちゃんと分けたいなって。

―おもちゃ箱ではなくて、ちゃんと机の引き出しに分けることにしたと。

尾崎:そう。それって、成長したから、大きくなったからこそできることだと思う。僕らはミュージシャンとしての成長過程を、10代の頃から聴いてくれてる人にはずっと見せてきたから、この「2つを走らせる」というテーマも、それをやれている姿を見てほしいなって思います。

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リリース情報

BBHF『Family』
BBHF
『Family』(CD)

2019年11月13日(水)発売
価格:1,636円(税抜)
BNCD-0005

1. 花のように
2. なにもしらない
3. 真夜中のダンス
4. シンプル
5. 水面を叩け
6. あこがれ
7. 涙の階段

イベント情報

『BBHF ONE MAN TOUR “FAM!FAM!FAM!”』

2019年11月21日(木)
会場:広島県 セカンドクラッチ

2019年11月23日(土)
会場:岡山県 IMAGE

2019年11月25日(月)
会場:京都府 磔磔

2019年12月1日(日)
会場:福岡県 DRUM Be-1

2019年12月3日(火)
会場:大阪府 Shangri-La

2019年12月5日(木)
会場:宮城県 仙台 MACANA

2019年12月9日(月)
会場:神奈川県 横浜 F.A.D

2019年12月14日(土)
会場:愛知県 名古屋 APOLLO BASE

2019年12月16日(月)
会場:東京都 恵比寿 LIQUIDROOM

2019年12月20日(金)
会場:北海道 札幌 PENNY LANE 24

プロフィール

BBHF
BBHF(びーびーえいちえふ)

Galileo Galileiとして活動していた尾崎雄貴(Vo,Gt)、佐孝仁司(Ba)、尾崎雄貴(Vo,Gt)、尾崎和樹(Dr)の3人に、彼らのサポートギタリストを務めていたDAIKI(Gt)を加えて2018年に活動をスタートさせたBird Bear Hare and Fishが7月1日にBBHFに改名し、同じく7月1日配信限定EP『Mirror Mirror』をゲリラリリース。これが各所で話題になり、渋谷hotel koeで行われたリリース記念のフリーライブはキャパオーバーで入場制限がかかるほど。9月のワンマンツアーファイナル赤坂BLITZ公演もSOLD OUTし、11月にはBBHFとしては初のCD『Family』EPのリリースと全国10か所を回る全国ツアーも発表され、ますます勢いづく彼らから目が離せない。

関連チケット情報

2020年10月25日(日)〜10月28日(水)
【動画配信】「LIVEWIRE」 BBHF LIVE STREAMING-YOUNG MAN GOES SOUTH-
会場:PIA LIVE STREAM(その他)

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