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Bray meは綺麗事を笑わない。世間の「普通」に縛られた人への歌

Bray meは綺麗事を笑わない。世間の「普通」に縛られた人への歌

Bray me『Grace Note』
インタビュー・テキスト
矢島大地(CINRA.NET編集部)
撮影:山口こすも 編集:矢島由佳子(CINRA.NET編集部)
2019/10/28

Ken Yokoyamaのベーシスト・Jun Grayがプロデューサーを務める、女性ボーカルバンドのリリースに特化したレーベルJun Gray Records。メロディックパンク、エモ / オルタナティブロック、ポップス……ジャンルの枠を一切設けずに彩り豊かなディスコグラフィを築いてきたレーベルだが、どのバンドにも通ずるのは、歌の力とメロディを飛ばすための音楽を追求しているという点だ。そういう意味において、Jun Gray Records史上最も日本的な歌としての王道感をたぎらせているのが、10月16日にデビューしたBray meである。

歌謡曲から連なるJ-POPのメロディに、丁寧に織られたコーラス。オルタナ台頭以降のギターロックのエッセンスが強い音楽性が、4音それぞれがメロディアスに動き回ることでより一層瑞々しく飛んでくる。繊細と情熱を何往復もしながらじわじわと昇っていく、ボーカル・こたにの歌もいい。

人に優しくしたいけど、自分にとっての優しさは人にとっての優しさか。愛を返したいけど、それは人のためじゃなく自分のためなんじゃないか。そんなふうに愛や優しさといった「当たり前に大事なこと」の行方に思い悩む、誠実だからこそ不器用な歌。その背景をじっくりと訊いた。

こたにの歌が向いてるのはたった1人のほう。自分が平凡だと思っている人への歌。(ありさ)

―メロディの力、歌の力強さに耳が持っていかれました。あくまで歌を聴かせるという意味での王道感がどの曲からも聴こえてくるんですが、ご自身では、Bray meとはどんなバンドだと捉えていますか。

こたに(Vo,Gt):自分たち4人のありのままをやってるバンド……ですかね。それぞれが音楽からもらってきたものしか鳴らしてないなって思うんです。

たとえば音楽に助けてもらったり、音楽に救われたりしたこと。それしか出せないんですよね。4人とも好きな音楽はバラバラですけど、音楽に助けられた気持ちっていう点でまとまっている4人なんじゃないかと思います。

Bray me(ぶれい みー)<br>左から:ありさ、SAKKO、こたに、イトウアンリ<br>2012年、こたに(Vo,Gt)とありさ(Dr,Cho)を中心に静岡県にて結成。2018年に上京。同年4月に、同じく長野県から上京したイトウアンリ(Gt,Cho)が、2019年7月にSAKKO(Ba,Cho)が加入し現メンバーとなる。レーベルカタログ10作品目にしてJun Gray Recordsの大本命、10月16日にミニアルバム『Grace Note』をリリースし、11月からレコ発ツアーもスタートする。
Bray me(ぶれい みー)
左から:ありさ、SAKKO、こたに、イトウアンリ
2012年、こたに(Vo,Gt)とありさ(Dr,Cho)を中心に静岡県にて結成。2018年に上京。同年4月に、同じく長野県から上京したイトウアンリ(Gt,Cho)が、2019年7月にSAKKO(Ba,Cho)が加入し現メンバーとなる。レーベルカタログ10作品目にしてJun Gray Recordsの大本命、10月16日にミニアルバム『Grace Note』をリリースし、11月からレコ発ツアーもスタートする。

―こたにさんご自身は、具体的に言うとどんな音楽からどんな力をもらってきたんですか。

こたに:バンドを組むきっかけになったのは、BUMP OF CHICKEN(以下、バンプ)やASIAN KUNG-FU GENERATION(以下、アジカン)を聴いていたことですね。

なんていうか……あの人たちの歌って、「クラスの中の人気者ではないけど、楽器を持ったらすごくなれる」みたいな感じがよかったんですよ。自分自身がクラスの真ん中にいる人間ではないって自覚してたからこそ、バンプとかを聴いて「これならクラスの端っこにいる私にもできるかもしれない」と思えたんです。「頑張ろうぜ」とか「そうだよね、悲しいよね」って言うんじゃなくて、単純にそばにいてくれるような歌が好きだったんですよ。

ありさ(Dr,Cho):わかる。そういうバンドが私たち一人ひとりに歌ってくれたように、まさにこたにの歌は「1人に向けて歌う」っていう感じがするんです。特にライブでは、結果的にみんなに向けて歌うことになるけど、歌が向いてるのはたった1人のほうで、その1人に届いてほしいと思っている歌というか。

―その1人って、どんな人なんだと思います?

ありさ:きっと、特に得意なことがあるわけでもない、自分が平凡だと思っている人への歌のような気がします。こたにが言ったように、クラスの中心人物ではない。だけど真っ直ぐに頑張りたいと思っているような人。私たち自身がそういう人間なんだと思うし、そういう「1人」に向けてやっているような気がします。

SAKKO(Ba,Cho):今真っ直ぐと言ってましたけど、周りから見たときの私たちの音楽性って、まさにストレートなロックとか、真っ直ぐな表現をしているって言われることが多いんですよ。ただ、こたにの歌ってちょっと捻くれたところがあって、そんなにストレートでもないんですよ(笑)。

こたに:はははははは。

左から:ありさ、こたに、SAKKO、イトウアンリ
左から:ありさ、こたに、SAKKO、イトウアンリ

―“Fight”はまさにそういう曲ですね。「頑張れ」っていう言葉を一度疑って拒絶したあとに、「大人になって、頑張れと言ってくれる人が大事だと気づいた」というふうに結ばれていく。

Bray me“Fight”を聴く(Apple Musicはこちら

SAKKO:そうそう(笑)。ちゃんと読まないとわからない歌なんだけど、でも、誰しもが思うような感覚がちゃんと描かれている歌だと思うんです。その歌詞や歌をどう伝えたらいいのかを大事にしてるバンドだと思いますね。3人ともこたにの歌が大好きなので、それが曲にも出てるんじゃないかなっていう気がします。

アンリ(Gt,Cho):こたにの歌が好きっていうのが軸になっているのは間違いないですね。逆に言うと、そこさえ大事にすればあとは自由にやれる。そうやって好きにやったものが混ざって、Bray meでしかない音楽を作っていこうという意識は、それぞれにあると思います。

左から:SAKKO、こたに、イトウアンリ、ありさ
左から:SAKKO、こたに、イトウアンリ、ありさ
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リリース情報

Bray me『Grace Note』
Bray me
『Grace Note』(CD)

2019年10月16日(水)発売
価格:1,800円(税抜)
PZCJ-10

1. 背中合わせ
2. シンデレラストーリー
3. door
4. GRACE
5. Fight
6. オリジナルソングのような人生を

イベント情報

『Bray me “Grace Note” Release Tour』

2019年11月16日(土)
会場:東京都 下北沢 Daisy Bar

2019年11月21日(木)
会場:石川県 金沢 vanvanV4

2019年11月22日(金)
会場:新潟県 新潟 GOLDEN PIGS BLACK STAGE

2019年11月26日(火)
会場:宮城県 仙台 MACANA

2019年12月12日(木)
会場:岐阜県 柳ヶ瀬 Ants

2019年12月13日(金)
会場:大阪府 心斎橋 BRONZE

2020年1月9日(木)
会場:千葉県 千葉 LOOK

2020年1月22日(水)
会場:兵庫県 神戸 太陽と虎

2020年1月23日(木)
会場:福岡県 福岡 Queblick

2020年1月25日(土)
会場:愛媛県 松山 Double-u Studio

2020年1月26日(日)
会場:香川県 高松 sound space RIZIN'

2020年2月2日(日)
会場:千葉県 稲毛 K'S DREAM

2020年2月8日(土)
会場:東京都 町田 CLASSIX

2020年2月21日(金)
会場:京都府 京都 MUSE

2020年2月22日(土)
会場:長野県 伊那 GRAMHOUSE

2020年2月23日(日)
会場:山梨県 甲府 KAZOO HALL

2020年3月5日(木)
会場:神奈川県 横浜 F.A.D YOKOHAMA

2020年3月7日(土)
会場:茨城県 つくば PARKDINER

2020年3月21日(土)
会場:静岡県 静岡 UMBER

2020年4月11日(土)
会場:愛知県 名古屋 R.A.D

2020年4月12日(日)
会場:大阪府 心斎橋 Live House Pangea

2020年4月25日(土)
会場:東京都 渋谷 TSUTAYA O-Crest

プロフィール

Bray me
Bray me(ぶれい みー)

2012年、Vo / GtこたにとDr / Choありさを中心に静岡県にて結成。2018年に上京。同年4月に、同じく長野県から上京したGt/Choイトウアンリが、2019年7月にBa / ChoSAKKOが加入し現メンバーとなる。Vo / Gtこたにの、どこか逞しさや強い芯を感じさせる独特の存在感と、ノスタルジックな憂いを帯びた歌声、幅広い音楽性と楽曲を武器に、地に足をつけた着実なスタンスで活動を重ねている。古き良きロックをどこかに感じさせつつもそれを見事に現代のサウンド/シーンに昇華させ、今を生きる女性4人のリアルなメッセージと媚びることのないストレートなロックでシーンの真正面から勝負を挑む。レーベルカタログ10作品目にしてJun Gray Recordsの大本命、10月16日にミニアルバム『Grace Note』をリリースし、11月からレコ発ツアーもスタート。

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