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LITE武田の挑戦。サブスク以降のバンドのための、音楽とお金の話

LITE武田の挑戦。サブスク以降のバンドのための、音楽とお金の話

LITE「The Room」
インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:垂水佳菜: 編集:山元翔一(CINRA.NET編集部)

9月20日、LITEがアプリケーション「The Room」をリリースした。「デジタルコンテンツのアートガレージ」をコンセプトに、デモ音源・未発表曲・新曲が公開されたり、国内外のライブがストリーミングで見られたり、グッズが限定販売されたりと、月額980円で多彩なコンテンツを楽しむことができ、今後も様々なアイデアを試していく予定だという。

このアプリを共同で開発したのが、アーティスト向けプラットフォームサービスの開発・運営を行う株式会社ユートニック。「デジタルカード」というオリジナルのシステムを採用し、アーティストとファンの新たなコミュニティー作りを後押ししている。

両者の試みは、「音楽業界のドラスティックな構造変化のなかにあって、インディーバンドはいかにマネタイズを行うべきか?」という問いに対する実践的な解答である。行政書士でもあり、『ミュージシャンによるミュージシャンのためのお金のセミナー』を定期開催しているLITEの武田信幸、バイオリニストとしても活動しながら、経営コンサルタントのキャリアを経て昨年アーティスト支援プロジェクト「utoniq(ユートニック)」を立ち上げた常田俊太郎。異色のキャリアを持つ2人の対話から、新たな時代の音楽とマネタイズの関係が見えてくるはずだ。

インディーバンドとスタートアップが、二人三脚で歩みはじめるまで

―まずはLITEとユートニックが共同でアプリを開発するに至った経緯を教えてください。

武田:僕らはよく海外ツアーをするのですが、その期間って僕らがSNSで情報を発信するくらいしか現地での活動のことを伝えられない。日本の人からすると活動してない時期に見えてしまうんですよ。そういう状況が苦しいなと長年感じていて、「誰かこの状況を解決するサービスを立ち上げてくれないか」とずっと思っていたんです。

それに、アルバムを作っていると、レコーディングはしたものの内容的にアルバムに入れられなくて、世に出ることなく埋もれる曲がどうしても出てきて。そういう曲の行き場所を探していたことも理由にはなっていますね。

武田信幸(たけだ のぶゆき)<br>2003年結成、4人組インストロックバンド・LITEのギタリスト。LITEとして今までに5枚のフルアルバムをリリース。独自のプログレッシブで鋭角的なリフやリズムからなる、エモーショナルでスリリングな楽曲は瞬く間に話題となり、アメリカのインディレーベル「Topshelf Records」と契約し、アメリカ、ヨーロッパ、アジアなどでもツアーを成功させるなど国内外で注目を集める。2019年6月5日には6thアルバム『Multiple』をリリース。同年9月、アプリケーション「The Room」を発表した。
武田信幸(たけだ のぶゆき)
2003年結成、4人組インストロックバンド・LITEのギタリスト。LITEとして今までに5枚のフルアルバムをリリース。独自のプログレッシブで鋭角的なリフやリズムからなる、エモーショナルでスリリングな楽曲は瞬く間に話題となり、アメリカのインディレーベル「Topshelf Records」と契約し、アメリカ、ヨーロッパ、アジアなどでもツアーを成功させるなど国内外で注目を集める。2019年6月5日には6thアルバム『Multiple』をリリース。同年9月、アプリケーション「The Room」を発表した。
LITE『Multiple』を聴く(Apple Musicはこちら

―インディーバンドはメジャーのバンドに比べると基本的にメディアの露出が少ないから、実際はずっと何かしら活動していても、空白期間に見えてしまうというのは、LITEに限らず、多くのインディーバンドにとって共通の悩みでしょうね。

武田:そうだと思います。でも、僕らの悩みを解決するものは世の中になかなか現れなくて。であれば自分でやってみようと、伝手を辿って、ウェブサービスを使ってできることを模索していたんです。ただ、それで出会ったサービスは何かをアップロードしたときにメールマガジンで通知がいったり、YouTubeを経由できなかったりという仕様で、どうしても今の時代に合わない部分を感じていて。

それでも話を進めてはいたんですけど、その最後の打ち合わせの直前の時間に、常田さんに偶然お会いしたんです。そこが初めての出会いだったんですけど、話してみたら「これは一味違う、やりたいことができるかもしれない」と感じて、そのウェブサービスに関しては一度考えさせてもらうことにして。本当にグッドタイミングでした(笑)。

武田と常田がともに立ち上げたLITEのアプリ「The Room」のティザー映像(サイトを見る

常田:最初は僕たちのほうから連絡させてもらったんです。僕は、経営コンサルタントとしてITベンチャーの企業さんなんかと仕事をする傍らで、もともと自分でも音楽をやっていたのもあって音楽業界でいろいろやれそうだなと長年考えていたんです。

それをこの1~2年で実際に行動に移すなかで、最初に二人三脚で一緒に進んでくれるアーティストを探していてLITEさんに連絡させてもらいました。音楽性はもちろんですが、自分たちで自分たちの活動のあり方について意思決定していて、キャリアもある方とご一緒したかったんです。

常田俊太郎(つねた しゅんたろう)<br>株式会社ユートニック代表取締役。1990年、長野県生まれ。東京大学工学部卒業後、戦略系コンサルティングファームCDIのプロジェクトマネージャーとして数々の企業を支援。また、音楽面では、ストリングスを中心に演奏やアレンジ、レコーディングなどの活動を展開してきた。昨年、技術面を担当する同郷の今井祐輝とともに、株式会社ユートニックを設立し、アプリ「utoniq」をリリースした。
常田俊太郎(つねた しゅんたろう)
株式会社ユートニック代表取締役。1990年、長野県生まれ。東京大学工学部卒業後、戦略系コンサルティングファームCDIのプロジェクトマネージャーとして数々の企業を支援。また、音楽面では、ストリングスを中心に演奏やアレンジ、レコーディングなどの活動を展開してきた。昨年、技術面を担当する同郷の今井祐輝とともに、株式会社ユートニックを設立し、アプリ「utoniq」をリリースした。
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アプリケーション情報

LITE「The Room」
LITE「The Room」

The Roomは、LITEのオフィシャルメンバーズプログラムです。メンバーに加入後、LITEの以下のコンテンツが定期的に配信・アップロードされ、アプリ内で自由に楽しむことができます。10月1日~11月12日までトライアル期間として1ヶ月分をキャッシュバック企画を実施中。実質無料で下記コンテンツの視聴が可能。

・どこにも公開されていない新曲3曲
・WWWXで行われたワンマンのDVDクオリティのノーカット映像
・今月10月末から始まるアメリカツアーのライブストリーミング
・スタジオライブストリーミング

イベント情報

『LITE presents "Zone 0"』

2019年11月20日(水)
会場:東京都 渋谷CLUB QUATTRO
共演:maco marets / んoon

リリース情報

LITE
『Multiple』(CD)

2019年6月5日(水)発売
価格:2,530円(税込)
IWTM-1012

1. Double
2. Deep Layer
3. Blizzard
4. Maze
5. One Last Mile
6. Ring
7. Zone 3
8. Temple
9. 4mg Warmth
10. Clockwork

プロフィール

LITE(らいと)

2003年結成、4人組インストロックバンド。今までに5枚のフルアルバムをリリース。独自のプログレッシブで鋭角的なリフやリズムからなる、エモーショナルでスリリングな楽曲は瞬く間に話題となり、アメリカのインディレーベル「Topshelf Records」と契約し、アメリカ、ヨーロッパ、アジアなどでもツアーを成功させるなど国内外で注目を集めている。国内の大型音楽フェス『FUJI ROCK FESTIVAL』や『SUMMER SONIC』をはじめ、海外音楽フェスのSXSWへの出演や、UKの『ArcTanGent Festival』、スペインの『AM Fest』、メキシコの『Forever Alone Fest』ではヘッドライナーでの出演を果たすなど、近年盛り上がりを見せているインストロックシーンの中でも、最も注目すべき存在のひとつとなっている。2019年6月5日には6thアルバム『Multiple』をリリースした。

常田俊太郎(つねた しゅんたろう)

株式会社ユートニック代表取締役。1990年、長野県生まれ。東京大学工学部卒業後、戦略系コンサルティングファームCDIのプロジェクトマネージャーとして数々の企業を支援。また、音楽面では、ストリングスを中心に演奏やアレンジ、レコーディングなどの活動を展開してきた。昨年、技術面を担当する同郷の今井祐輝とともに、株式会社ユートニックを設立。アプリ「utoniq」をリリースした。

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